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発表公演を終えて

連日の猛暑の中、先日研究所の1回目の発表公演が終わりました。

あっという間だった...!

役が決まって本格的な稽古が始まったのが6月頭。
稽古期間で言えば1ヶ月と2週間くらい。
改めてこうやって文字で書くと意外と短かったんだなあ。と感じる。

今回の演目は「わが町」というソーントンワイルダーの作品。
私が演じたのは1幕のエミリ。
明るくて元気な14歳の女の子。
稽古中も演じててとても楽しかったし、やっぱり自分にはこういう役の方が合っていると思った。

...なのに
稽古期間中盤でまさかの骨折。

大前提として本番1ヶ月切った時に骨折するのも問題だが、何より周りに迷惑をかけてしまった。

普段両足で歩けてるのが
演劇においても日常生活においても
どれだけ幸せかを痛感した。

明るくて元気なエミリも松葉杖になった。
(松葉杖でも明るくて元気なことには変わりないけど...!)
当初は演じる予定だった脚立のシーンも別キャストに交代。

当たり前が、当たり前に出来なくなって
そしてたくさんの人に迷惑をかけて
私だけじゃなくてみんなにも色々大変な思いをさせた。

最初は楽しかった稽古も段々辛くなっていった。骨折してなかったらこんな思いしなかったんだろうなってことも増えていった。

ずっと立っている左足もそれなりにしんどくて、
自分の身体を上手にコントロールできない。
何もかも上手くいかない。

1度そういう考えに陥ると止まらなくなった。

いつもの自分の悪い癖。
そうやって悩んだってどうしようもないのに、
馬鹿みたいに考えすぎて結局負のループ。

ここで私が挫けてどうする。

たかが骨折されど骨折。

3ヶ月耐えればいい話。

だからそういいきかせてやってきた。

数え切れないくらい迷惑をかけたけど、
それでも舞台に立たせてもらえて、

ああ、恵まれてるなあと実感した。

人生初めての骨折。
こんなに辛いものかと。
(骨折の話は前回たくさん書いたけど)

でもこの経験がまたいつか自分のお芝居で、人生で活かされることを願いながら明日からも頑張るんだ。

...ってここまで書いて気づいたけど、
これ今のところ今回の舞台の反省じゃなくて普通にまた骨折の話しかしてないよね。

というわけで
一旦骨折抜きにして今回の公演を振り返る(だとしたら前置き長すぎた)。



前述の通り、
本格的な稽古が開始したのが6月頭。



今回はね、
セリフ覚えるの頑張ったよ。
地元で演劇やっていた時はかーなーり苦労したから。
今回はそうならないように頑張った。
(覚えやすかったというのもあるけどね)

覚えないと稽古は始まらないというか、
台本を手に持つというのがどれほどの障壁かは散々思い知らされていたから、
頑張れた気もする。
(でも本当に今回は覚えやすかっただけかもしれない。)

あとはあれだね。
基本的に全セリフ会話文だったから、
相手の方とどれだけ内容やらを詰めていけるかが勝負だったように思う。

相手に影響を与え与えられの関係が、
稽古を重ねるにつれ変化していくのがたまらなく好きだった。
(この変化っていうのはパワーバランスの、ではなくどのように影響受けたかの変わり方のことね)

だから
トータルで言えば、
今回は全体的に楽しかった。

あれ、
さっきと言ってること違うやーんって思った?

そりゃ骨折なんて全く楽しくないからね。
骨折まで含めればもちろん辛かったですよ。
楽しい、よりもギリギリ
辛い、の方が上ですよ。

でもね、
いいんです。
何事も経験ですよ。
いつか骨折する役が来るかもしれないんだよ。

「これがスポーツ選手とかだったら危なかったけど、役者だったらどうにでもなれるもんね。」

この前大好きな演出家さんのワークショップ行った時にこう言って貰えた。

たしかにな、と思った。
骨折を大きなハンデだと思ってたけど(実際物理的には大ハンデだけど)、
役として、演じる上でその人間には関係ないよな~。
普通に、エミリが骨折してたってだけなんだよ。
元々骨折してたの。
私には一切関係ないの。
そしたら私も骨折しちゃったってだけ。

経験なんです。

骨折したことによって
純粋に舞台を楽しむことは出来なかったけど
それはそれとしていいんだなってことに気づいたから、
なんでもいいんです。

唯一無二のエミリを演じれたよ。

てな感じで今回の振り返りおしまい!

次に向けてまた頑張る!

その前に骨折治す!


最後に、
見に来てくださった皆様、
そしていっぱいサポートしてくれた皆様、
本当に本当にありがとうございました!

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