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不妊症について学ぶ#1 不妊症とは

不妊治療記録とは別に、不妊症について自分なりに調べたこと、勉強したことも書いていこうと思います。
※医学書や論文などを参考にしていますが、専門家ではないため、情報に誤りがある可能性があります。

今回のテーマは、「そもそも不妊症って何なのか」です。

不妊症とは

・「妊娠活動を1年以上行っても妊娠に至らない病態」のこと
・不妊の要因となる疾患があっても、1年以上の不妊歴がなければ不妊症とは診断されない
・日本においては妊娠を望むカップルの約10-15%が不妊とされる
・妊娠に必要なステップで分類すると、①排卵障害、②受精障害、③卵割障害、④着床障害 の4つに分類できる
・不妊となる要因は、女性側で41%、男性側で24%、双方で24%、11%が原因不明とされる

不妊となる要因 女性側

女性側の不妊となる要因としては、
・視床下部や下垂体のホルモン分泌異常によるもの
・卵巣や卵管の異常によるもの
・精子と頚管粘液の不適合性
・子宮内膜症や黄体機能不全
・加齢による卵子の質の低下
・手術歴や妊娠・流産歴によるもの
・抗がん剤や放射線の適応歴によるもの
などがあります。

女性側には様々な要因があるため、月経周期に合わせて種々の検査を行います。
検査の種類やその内容、それによってわかる疾患については、次回まとめます。

不妊の要因 男性側

男性側の要因としては、
①精子がつくられない(非閉塞性乏精子症、無精子症、精子無力症): 82.6%
②性機能障害: 13.5%
③精子の通り道の障害(閉塞性乏精子症、無精子症): 3.9%
があります。

検査としては、まず精液検査を行い、乏精子か精液初見に異常がない場合には内分泌検査(FSH、LH、テストステロン)、遺伝子検査を行うこととなっています。

また、精索静脈瘤により50〜70%の患者で精子濃度や運動率が改善するとされており、明確な静脈瘤がある場合で妻の妊孕性に問題がなければ手術も検討されます。ただし、手術により確実に自然妊娠率が上がるという報告はありません。

また、精子の形成障害に対して、経験的に、補中益気湯やビタミン剤などが処方されることがあります。
ただし、精液の質改善だけでなく、人工授精や体外受精などの補助生殖医療での妊娠を目指す方がよいとされています。

非閉塞性無精子症でも、一部の精細管で精子が作られていることが分かっており、この場合には顕微鏡か精巣精子採取術(MD-TESE)という方法で精子を採取する方法が用いられます。

また、ゴナドトロピンの分泌が低下していることによる造精能力低下が判明した場合には、ゴナドトロピンの補充療法を行うことができます。
性機能障害の場合は、PDE5阻害剤が使用されることがあります。

染色体異常や遺伝子異常による男性不妊の場合には、子供に同じような異常が出現する可能性があり、適切な遺伝カウンセリングを受ける必要があります。

まとめ

不妊症とは何か、女性側・男性側の要因としては何があるか、について調べてみました。女性側の要因については、検査の見方なども含め次の記事でまとめてみようと思います。
男性側はまず、精液検査を行うことで問題の大半が発見されるということが分かりました。検査方法はデリケートであり、やや抵抗感もある検査かとは思いますが、不妊症治療を始める際にはぜひ精液検査を行なって欲しいな、と思いました。

※独学ですので、誤った情報が含まれている場合があります。治療方針などを決める際には、医師によくご相談いただければと思います。

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