無呼吸の罠

11月4日 「中枢性無呼吸」というヤコブ病の罠を知る。

ミオクローヌスや失行失語など、まだ本人が動ける時期の症状については、素人なりに勉強してきた。治療はなくとも、接し方や対症療法を打診することはでき、できる限りのことをできたとは思っている。

私たちには、末期症状の知識が抜けていた。父親は、いつのまにか、あっという間に末期段階に来ていた。

今一番苦しんでいるのは中枢性無呼吸だ。脳幹という呼吸を司っている部分の異常により、睡眠中に長い呼吸停止(父親の場合は1分間に10秒から15秒程度の無呼吸)が繰り返し起こる。最悪の場合、意識がある段階なのに睡眠中に無呼吸に陥り、死に至ることもある。

今日は無呼吸が起きないように見守りつつ、少しでも呼吸がしやすいように横向きに寝かせている。それでも無呼吸になるときは、隣で深呼吸の仕草をして声で誘導すれば、時間はかかるが息をしてくれる。ダメなときは、顎の下を押して口を開けて、自然に酸素が入ってくれるのを待つ。今はまだこれができているが、明日できなくなるかもしれない。

明日、どこで看取るかなどを含む、家族の意見を主治医に相談する。父親は終末期であると理解し、父親にとって最良の選択をできれば良いと思う。

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