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詐欺師に騙されないために〜『元刑事が教えるウソと心理の見抜き方』から学ぶ

先日、元刑事の森透匡さんの講演を聞いてから、ウソの見抜き方をもっと知りたくて、森さんの著書を読んでみました!

こちらの本には日常的に使えるウソの見抜き方、採用面接や商談に使える相手の心理の読み方などが書かれています。さすが元刑事だけあって、その洞察力と経験は確かなものがあります。僕が特に興味を持ったのが「詐欺師に騙されないためのテクニック」です。

オレオレ詐欺のような特殊詐欺被害は年々増加しています。メディアで散々やっているのに、なぜ減らないのかという理由は2つあるとのこと。

まず、詐欺師も年々レベルアップしているから。ある特殊詐欺で逮捕者が出たとします。メディアはその内容を詳しく報道するので、それを聞いた別の詐欺師はさらに巧妙な手を考えます。また、捕まって刑務所に入っても詐欺師は刑務所の中で勉強したり、刑務所内での情報交換によって様々な知識を蓄えて、出所してくる事が多いそうなので、入所する前よりも格段にレベルが上がっている状態なのです。

次に被害者側の問題です。「自分は大丈夫」と思っている人ほど、引っかかってしまうとのことです。自分は大丈夫と根拠のない自信を持っている人ほど、あっさりと騙されてしまうのです。メディアで詐欺のニュースを聞いていても、いざオレオレ詐欺の電話が掛かってくると、落ちついて対応することができず、詐欺師のペースにハマってしまい、お金を振り込んでしまうケースがほとんどとのこと(実際に詐欺師はそういう人を狙っているのですが)

以上の2つが特殊詐欺事件が減らない大きな理由とのことです。ではどんどん巧妙になってくる特殊詐欺からどうやって身を守ればいいのでしょうか。その方法はいくつか本に記されていますが、代表的なのが以下の2つです。

1、詐欺師はよくしゃべる

詐欺師はとにかく相手を丸め込めたい、ウソがバレたくないので、必死にしゃべるそうです。相手に付け入るスキを与えず、しゃべりまくります。話がコロコロ変わったりするのも特徴で、とにかくよくしゃべり、話が長いそうです。これはどんな特殊詐欺にも共通するようなので、怪しい話をよくしゃべる人には注意してください。

2、時間を置く

詐欺師はよくしゃべり、自分のペースに巻き込もうとします。最近の特殊詐欺では詐欺師は一人でなく複数人で行っていることが多く、オレオレ詐欺でも警察の役、弁護士の役など、どんどん巧妙になってきています。代わる代わる色々な人に話をされたら、頭が混乱してきますよね。それで冷静な判断ができずに詐欺師のペースに乗せられてしまうのです。なので、一旦時間を置けばよいのです。なんか怪しい電話が掛かってきたら、「いま手が離せないので」と切ってしまうのです。切ってしまうと、詐欺師も別のターゲットに移ることが多いので、また電話が掛かってくることは少ないそうです。電話だけでなく、直接会っている時も、「用事があるから」とその場を離れるのが有効とのこと。そうすると冷静な考えもできるので、詐欺に引っかかりにくいそうです。

今回ご紹介した本には、もっと詳しい「ウソの見抜き方」が載っているので、興味のある方はぜひ読んでみてください。昨年、僕の知り合いが特殊詐欺の被害に合い、300万円も取られてしまって、かなり落ち込んでいました。人がせっかく貯めたお金を奪っていく詐欺は卑劣で許しがたい行為です。

世の中から詐欺が完全になくなって欲しいと願うばかりですが、なかなかそうはいかないと思うので、せめて被害に合う人が減っていってくれれば良いなと思います。

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