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11種類のハーブとスパイスによるグリーンカレー・ソース編

世界中にある多種多様なカレー料理

その中でも日本人にとって、日本のカレーライスは、スパイスやハーブの扱いになれ親しんでいないにもかかわらず、日本の国民食として特別な感情と思い出が蘇る不思議な存在

カレー料理のオリジナルはインドです。

諸説ありますが現在のカレー料理は18世紀、当時インドを植民地にしていたイギリスが現地の料理を本国に紹介したことが始まりと言われています。

同じ味が二度と作れないスパイスの組み合わせによるインド現地の料理を、簡単かつ均一のクオリティーにするために生み出されたのが、イギリスで発明されたカレー粉誕生のきっかけだそうです。

現在の日本人が、たいていの料理を醤油で味付けするのと同じように、当時のインド人は身の回りの食材に様々な香辛料を使って作る日常的な料理が、時を経て、カレーと呼ばれるようになりました。

現在では日本で独自に発達したカレーライスは、海外の様々な国で日本の食文化のひとつとして知られるようになりはじめたと思います。

知り合いのタイ人曰く、タイがオリジナルのグリーンカレーも、外国人の僕らがタイのスープ料理をカレーと呼んでいるだけとのこと。

今回紹介している甘い緑色の汁物を意味する、ゲーン・キャオ・ワーンも、今ではグリーンカレーという名前の方が。より認知され世界中で親しまれています。

カレー粉を始め多種多様な調合スパイス、ハーブの存在は、僕にとっていつだって様々な国の食文化に、強い好奇心を抱かせてくれる存在です。

さて、前回の記事ではグリーンカレーのペーストの作り方を紹介させていただきました。一度にたくさんペーストを作って冷凍することで変色を防ぎ、また、食べたいときにいつでもココナッツミルク合わせて味を整えるだけで、すぐにおいしいグリーンカレーのソースを仕上げることができます。

✅グリーンカレーソースの材料と分量(2人前)

グリーンカレーペースト 140g
ココナッツミルク 200g
ナンプラー 10g
塩 2g
ライム果汁 5g

1・グリーンカレーソースを仕上げる

1人前70gで取り分けているペーストを、今回は2人前のグリーンカレーソースを仕上げるので、冷凍した分食べずに140g取り分けています。

ペーストは鍋に入れて中火で炒めます。ペースト自体にグレープシードオイルを練り合わせているので、鍋に油は入れません。

炒めることでペースト内の余分な水分が飛び、またハーブの香りを行立てやすくします。

とまぁYouTube動画内でもこのように話していますが、実際このレシピで作るペーストは、炒めなくてもそれほど香りの変化は個人的には感じる事はありません。つまりペーストを炒めないでそのまま直接ココナッツミルクと合わせても時間がない場合、実は問題ありません。

でも、今回は様々なレシピで紹介されているグリーンカレーのレシピのように、ベースとは軽く温める程度に炒めました。

ペーストにココナツミルクを加えます。ペースト70gに対してココナッツミルクは100g。2人前のペーストを鍋に入れたので、200mlココナツミルクを加えます。

ココナッツミルクは液体が濃い部分と薄い部分に分かれている状態なので、使用する前はよく混ぜてから使用します。

大体目分量で200mlのココナツミルクを加えました。ココナツミルクを加えたら、ペーストとしっかり合わせて一度沸騰させます。

前編でもお話ししましたが、ペースト自体には味をつけていません。最終的にソースの口当たりを良くするために裏ごしした後に味付けするからです。

もちろん裏ごさないで、このまま味付けもしても良いのですが、個人的な好みでソースは裏ごしてから味付けをします。

ゴムベラなどでしっかりペーストを押し付けてペーストからソースを絞りとります。

ちなみに裏ごし後に残ったペーストは、野菜炒めの中に入れてもおいしいですよ。

それでは、裏ごししたグリーンカレーのソースを別の鍋に移して味付けをします。

味付けには、旨味が凝縮されたタイ料理に欠かせない発酵調味料のナンプラーを入れます。

少量加えるだけでソースに旨味とコクを加えることができます。

塩はほんの少量です。今回は2g入れましたが、ソースの味をみながら塩の量は微調整します。

そしてソースに切れを与えてくれるライム果汁も加えます。このライム果汁は、ペースト作りで使用したライムの皮をすりおろした後のライム果汁です。

すべての調味料を加えたらソースをあ一度沸かしますが、フレッシュなハーブをたくさん使って作られた、グリーンカレーソースは何度も再沸騰せてしまうと、きれいで鮮やかな緑色が損われるので、食べる直前に温め直すのがベストです。

2・具材の調理

ソースができたので、下準備した野菜と鶏胸肉の仕上げに取り掛かります。まずは茄子からです。中火で熱ししたフライパンに油を、約大さじ2杯入れました。


前編で施した茄子の下処理をしたおかげで、加熱調理は少量の油で調理することができます。下処理をしていないと、茄子はスポンジのように油をたくさん吸ってしまいます。

またいちど茄子が吸ったたくさんの油は、再び外に出てきて油っこくなるリスクがあります。

茄子を並べたら、片面に軽く塩をします。

フライパンに蓋をして中火を保った状態で片面約5分間焼きます。

蓋をして片面を焼いている間、時々フライパン揺すって全体に均一な焼き色がつきやすいようにします。

きれいな焼き色がつき始めたら裏返します。再び油を少量回しかけ、塩も少しかけたら反対の面も、蓋をしてから5分間蒸し焼きにします。

火通りを確認するときは、軽く指で押して抵抗ない柔らかさになったら、しっかり火が入っている証拠なので、茄子をフライパンから引き上げます。

続いて、赤パプリカに火を入れます。茄子と同じように蒸し焼きで火を入れるので、中火で熱ししたフライパンに油を少量入れてカットしたパプリカを入れます。

塩もほんの一つまみ程度入れます。素早く、またきれいな彩りを残しながら柔らかく火を入れたいので、ナスと同様に蓋をして蒸し焼きにします。

生でも食べられる食材なので、強火でさっと炒めて食感を残してもいいと思います。僕は柔らか火が入ったパプリカが好きなので、蒸し焼きで加熱調理しました。

これで茄子とパプリカの加熱調理は完了です。

3・鶏胸肉をカット

湯煎で保温しておいた鶏胸肉をカットします。鶏胸肉は、ソミュール液につけてから、ラップを使って、筒状に形を整えた後、63°Cの湯煎の中で1時間の低温調理で加熱したものです。

詳しい調理方法は、前編の記事にて紹介しています

グリーンカレーの基本レシピでは、ソースの中で食材を煮込み、すべての食材を加熱調理する方法が一般的だと思いますが、僕はハーブの香りとココナッツミルクの味わいが鮮明に残る味わいのソースが好きなので、食材を別々で加熱調理して最後に一緒に盛り付ける方法で調理を進めています。

程良い厚みにスライスした鶏胸肉は非常に柔らかく、全体にしっかり味がついているのが今回の調理方法の特徴です。

また、冷たくても美味しく召し上がれるので、その際はより薄くスライスして鶏胸肉単体で食べてもとってもおいしいですよ。

4:盛り付け

それぞれの食材は丁寧に1つずつ加熱調理しておいしさを引き出した調理法です。調理した食材を、先ほど作ったソースの中に入れてしっかり温め直してから盛り付けてもいいと思います。

ただ、僕は強いハーブの香りとココナッツミルクのコクがしっかり味わえるソースが主体となったグリーンカレーを美味しく調理した食材と一緒に味わいたいので、盛り付けるときはソースの中では温めず、一つ一つの味わいが引き立つように盛り付けています。まぁ今回は見た目がきれいに盛り付けられるようにと言う点も重視している。

ソースを盛り付ける直前に、一度ソースを沸かします。ソースは、たっぷり食材がしっかりソースの中に浸るようにたくさんお皿の中に注ぎます。

最後にライム果汁を少し絡めた、たっぷりのパクチーとタイバジルもほんの少し飾り付けたら完成です。

一緒にそれでご飯は、ジャスミンライスやバスマティ米などパラパラしたご飯との相性は抜群ですが、今回は日本米を準備しました。

ほんと、僕このグリーンカレーのレシピ大好きなんですよね。

本来はスープ料理なので、たくさんソースをお皿に注ぐ事でもスープ料理に見えてきますよね。具材も美味しく仕上げましたけど、初めはグリーンカレーのソースを堪能したいです。

このソースのうまみの要素と言ったら、ソースを仕上げるときに入れたほんの少しのナンプラーだけなんですけど、それぞれ、個性の強いハーブの香りが絶妙にバランスよく調和を保ち、ペーストの中に入れたココナッツミルクの甘みとコクがハーブの強い個性を和らげて、心地よい風味を引き出しています。

そして、何より、最後に加えたライム果汁の酸味がグリーンカレーの味わいを飽きさせず、全体を支える味わいの芯になっているのが、このグリーンカレーのレシピの特徴です。

もうこのソース食べてると、せっかく美味しく調理した鳥胸肉やナスやパプリカを食べるの忘れちゃいそうですよね。でもしっかりこのソースと絡めて食べるとほんとにおいしいんですよね。もちろんソースは忘れずにご飯にかけて食べるのも最高です。

ちょっと行儀悪いですが、最後はお皿のソースの中にご飯を直接入れてかき混ぜながら食べるのがたまんないです。

タイのスープ料理ゲーン・キャオ・ワーンがオリジナルのグリーンカレー。僕の好きなレシピで紹介した前編・後編記事見ていただきありがとうございました。それではまた次回の記事でお会いしましょう。


他にも僕の料理を紹介していますので、参考にしていただけると嬉しいです。


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Chef Ichi

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