ムギュ・モチっがクセになるベーグル
本日はベーグルのお話です。
ベーグルは私の妻の大好きなパンの一つです。先日初めてベーグルを作ってみようと妻に話したところ、妻は自身のベーグル愛を事細かく私に話してくれました。
ベーグルはシンプルな材料で作ることができ、食感は食べごたえのある、モッチリ・ムギュが美味しいポイント。ツヤと硬さのある表面。見た目も可愛らしく、味わいの種類も豊富でサンドイッチにしても楽しめる他に、スイーツ系に変化させられ楽しみ方が無限にある・・・などなど。
また調理時間も2時間程度で作ることができ、何より失敗しにくいベーグルはパンづくりが初心者の私にとってぴったりな家庭で作る簡単なパンのようです。
ベーグルはニューヨークを本場として人気を集め、日本でも少しずつ認知・注目度が上げているパンですが、発祥はニューヨークではないそうです。
ベーグルの起源ははっきりとはわかっていなく、発祥はポーランドあたり。ユダヤ人が深く関係してるとのこと。
第二次大戦でヨーロッパを追われたユダヤ人が大西洋を渡りアメリカ東海岸・ニューヨークにたどり着きます。
ニューヨークに移り住んだユダヤ人が、ベーグルを作り始めたことで、ニューヨークがベーグルの新しい中心地となった経緯があります。
フランスにも大きな街の中心地に足を運べばベーグルを使ったサンドイッチ専門店を近年見かけることがありますが、フランスの一般的な数あるパン屋さんでベーグルを見かけることはありません。
またフランスのベーグルは、日本人が好むモチッ・ムギュ食感とは異なり、サンドイッチとして楽しめるように、ふわっと柔らかめの食感のベーグルが多い印象があります。
さて、ベーグルの特徴と言ったらまずはその見た目です。ドーナツのようなリング状の形をしています。
使用する原材料は小麦粉・水・塩・砂糖・イーストで、バターや牛乳などの乳製品・卵を使用しません。
そして作業工程で焼く前に「茹でる」のが最大の特徴と言えます。 ちなみに、ベーグルを「茹でる」ことを、【ケトリング】といい、パン生地のでんぷんが糊化してかたまります。
デンプンが糊化することで、ベーグルをオーブンに入れて焼いたときに生地が大きく膨らもうとしても、表面がかたまっているため、それ以上はあまり大きくならない効果が生まれます。
この茹でるひと手間により、ベーグルの特徴的な見た目の艶のある見た目と、ムギュ・モチッとした食感が生まれるそうです。
今回初めてベーグルを作ってみましたが、こねる時間・発酵時間も短く簡単に作ることができできました。(実際は私の時間の都合上、1次発酵は長時間低温発酵をして翌日に仕上げているので、トータルでは時間はかかっていますが・・・)
今回のレシピには、レーズンの自家製天然酵母の元種も加えて作りました。理由はどうしても古い酵母の元種を使い切りたかったからです(笑)
酵母が弱っているので、少量のドライイーストも加えて発酵力を手伝ってもらいます。ベーグルの加水率は55%でレシピを組み立てました。
ドライイーストのみで作るレシピも一緒にのせておきます。
それではレシピの紹介です。
【レーズン酵母の元種入りのベーグルの材料と分量 5個分】
準強力粉 250g
塩 5g
黒砂糖 10g
イースト 1g
レーズンの自家製天然酵母の元種 100g
水 115g
こちらはドライイーストバージョンのレシピです。
【ベーグルの材料と分量 5個分】
準強力粉 300g
塩 5g
黒砂糖 10g
イースト 3g
水 165g
1:計量した材料をボウルに入れます。ぬるま湯は30度に調節してあります。
材料をすべて混ぜ合わせます。
生地がひとまとまりになったら作業台にうつし生地を手でこねます。
生地は10分くらいこねます。生地の表面がなめらかになってきたらボウルに戻します。
乾燥しないようにボウルにラップをして、暖かい場所、もしくはオーブンの発酵機能を使って30度の場所で30分間1次発酵させます。
今回は、作り始めた時間が深夜近くと時間が遅かったこともあり、1次発酵は8時間ほど冷蔵庫に入れて長時間低温発酵をしました。
翌日、生地を冷蔵庫から取り出して作業台に移します。
スケッパーで5等分に分割。
はかりで重さを確認して、一つの重さを90gに調節する。
きれいに丸めて底をとじる。次の工程で生地を楕円形に伸ばすため、作業がしやすいように形は若干卵型に丸めておきます。
間隔を空けて台に並べ、乾燥を防ぐためにかたく絞ったぬれ布巾、又はラップをかけて15分ほど休ませます(ベンチタイム)
作業台の上にとじ目を上にして生地を置き、手のひら、もしくは麺棒で丸く平らにつぶします。
生地の中の気泡をしっかり潰して出します。
生地を横向きにして手前から生地を半分程度折り曲げます。
続いて奥の生地を手前にかぶせます。手で生地を優しく叩きながら作業します。
最後に生地を半分に折り曲げて綴じ目をしっかり締めます
生地を手で転がして20~22cmくらいの棒状にする。
とじ目をまっすぐな状態で上にしておき、片方の端を平らにつぶす。
左片方を奥に転がしてねじります。
左片方の端を平らにした部分で包み込む。とじ目は内側か下にします。
ひっくり返して包んだ部分をしっかりと閉じる。ここでしっかり生地を止めないと、次の工程で茹でるときに生地が開いてしまうことがあるので注意が必要です。
オーブンシートを敷いた天板に並べ、オーブンの発酵機能などを使って2次発酵。30度前後のあたたかいところで30分発酵させる。
ひとまわりくらい大きくなればオッケーです。
二次発酵が終わる10分ぐらい前になったら大きめの鍋にお湯を約2Lいれて沸かして、大さじ2を加えて溶かします。
お湯が再沸騰したら火を弱めます。ぐつぐつと沸騰しすぎていると、皮がかたく仕上がるようなので、温度は80度〜90度くらいが茹でる目安だそうです。
生地をやさしく持ち上げ、ベーグルの表面を下にしてそっとお湯の中にひとつずつ静かに入れていく。
片面約30秒、裏返して30秒ゆでながら、途中で隣どうしがくっつかないように気をつけます。
網じゃくしなどですくい、よく水気を切って天板の上に戻します。
せっかくなのでプレーンのベーグルの他に、白胡麻とチアシードを振りかけて焼いてみます。
220度に温めておいたオーブンで15分間焼きます。
焼き上がったらすぐに天板から外してケーキクーラーなどの上にのせて冷ます。
初めてですが、思った以上にきれいな焼色、艶も出ています。
半分にカットして中を確認。キメも細かく仕上がっています。早速試食をしてみると、外面は噛みごたえのあるパリッとした食感に、中はモッチリとした食べごたえ。
噛めば噛むほど小麦の香りと旨味を楽しめます。
ベーグルの味・形・ツヤ・食感にうるさいベーグル警察の妻にも満足してもらえたことは、ちょっぴりベーグル作りの自信にもなりました(笑)
また次に作る時は、生地の中にナッツやドライフルーツ、スパイスなども混ぜて特徴的な味わいのベーグルや、スイーツ系のベーグルも試してみようと思います。
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Chef Ichi
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