見出し画像

幸せを感じた日の夜に読む話

今日は、なんだか幸せな日だった。

夜ご飯に美味しいお肉を食べただろうか。
1日の後半に良いことがあるとなんだか一日中良かったかのような気分になる。
これが終わりよければ全てよしということなのだろうか。

私は、大きな幸せがドーンと降ってくるようなタイプではない。
だけれど本当に些細なことに幸せを感じることがたまにある。
昔、朝学校や会社に行く時に道を譲り合ってお互いにありがとうございますと言い合ったことがあった。
その日は一日中、なんだか凄く穏やかな気持ちでいることができた。
春になると、朝いつも通る道にある桜の木が満開になる。
こんなふうに、本当に些細なことで凄く幸せな気持ちになれることがある。
もしも私が世界で一番、生まれた時から幸せなことばかり続く人生だったなら、もちろんその人生は幸せだと思うけれど、些細なことにこんなにも心が満たされることはないだろう。

今日は凄くいい日だった。
ふと思い至った日にだけ書き留めている日記には、実は暗いことばかり書かれているのだけれど、今日のようにたまにとても穏やかな気持ちで言葉を綴ることができる日がある。

きっと私は、物語の主人公になれるような人間ではない。
脇役にすらなれないのかもしれない。
いつもはそんなに人生に嫌気がさしてたまらないのだけれど、
今日みたいな日には、そんな人生でもまあいいかと思ってしまう。
夜が明けた数時間後には、どうして私はこうなんだと沈んでいると思うけれど。
自分でも笑えてしまうくらいに私の気持ちはすぐに変わってしまう。
そんな自分がとても情けない。

だけれど、
今日は良い日だった。

ここから先は

0字
このマガジンでは毎日、投稿していきます。

私のマガジンにあるたくさんの情報によって人間としてアップデートできる機会があればいいと思っている。自分の中にあるモヤモヤを解消できていない…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?