半年の法則

今回書くことは、私が経験したことで、もしかしたらと思うだけで、科学的には証明されていない。

「半年の法則」というものである。これは、半年同じことを毎日続けていれば、進歩があるのではないかということ。

剣道の場合

まず、私が初めてそれを実感したのは、中学2年生の時。

私の中学校は剣道の強豪校で、休みはお正月の3が日だけで、朝から晩まで剣道漬けの毎日だった。

そんな中学2年生の4月23日に、O先生とO先生が現在顧問をしている中学校との合同稽古があった。O先生は、私が卒業した中学校の剣道部で数年前まで私の顧問の先生と一緒に顧問をしていた。O先生と私の顧問のF先生が顧問の時に、全国大会へ出場し、O先生とF先生は年が近いが、教員としてはO先生の方が先輩である。
そんなO先生がわが校に稽古に来てくださった。特に、何も考えずにいつも通り稽古をしていた私だが、その日の稽古の後のO先生の言葉が印象に残った。約27年前の話である。
O先生は、次のように話された。

「剣道は、1日ですぐに強くなるわけでない。少なくとも半年間毎日同じことを繰り返して初めて効果が出てくるものだ。例えば、面を速く打てるようになりたければ、毎日の面打ちの後、抜けるスピードを速くするとよい。」

剣道部時代の2年半でこの話は私の中に強烈な印象として残っている。
そして、翌日の稽古から、打突後の抜けるスピードを速くするようにした。

半年間毎日同じことを繰り返すと言葉で言えば簡単だが、体調を崩して稽古を休めばそれだけで半年という期間が振り出しに戻る。だから、体調管理も気をつけ、少々の熱では稽古を休まなかった。
4月は、半信半疑だったが、稽古中は打突後の抜けるスピードしか考えていなかった。他にもいろいろ考えなければならないが、私には他のことを考える余裕はなかった。
O先生がおっしゃったように、1日ですぐにスピードが上がるということはなかった。

ところが、3か月を過ぎて8月の頃になると、先輩との稽古がやりにくくなった。先輩がものすごく嫌がるのだ。まあ、あと数週間で引退するからとカウントダウンをして、やりにくい時期を過ごした。

そして、9月。先輩が引退し、いよいよ自分たちの代になった。そして、F先生との地稽古。地稽古はかなり緊張する。自分でもびっくりするくらい、小手が決まった。「あれ?先生の機嫌がたまたま良かっただけよね!」と思っただけだった。

その後、団体戦のオーダーが発表になり、私は先鋒になった。そして、10月の新人戦。

まずは、個人戦。今まで勝てなかった相手に、難なく勝ち、3位になった。この時に、この間の地稽古の調子が良かったのは嘘でなかったということに気づく。そして、団体戦も負けなし。
気づけば、4月23日にO先生の話をきいてから、10月上旬は、間もなく半年という時期だった。

8月の先輩との稽古のやりにくさのときに、すでに少し効果が出ていて、9月に顧問の先生が気づき、10月に実戦でその効果を実感したのだ。
O先生が話したことは、半年たって本当だったと実感した。そして、11月、12月と試合での調子は絶好調。次は何をしたらいいかを明確にしていれば、夏の大会まで絶好調だったと思うが、春休みくらいから、スランプに陥り、最後の夏の大会は、スランプのまま引退となった。

それにしても、半年毎日同じことを繰り返せば、力がつくということは身をもって体験した。

ピアノの場合

剣道の話だけかなと思ったが、ピアノでもそれを体験した。

去年の6月からハノンを真面目に練習し始めた私。6月、7月は、ハノンのそれぞれの練習曲を少しずつ増やしていた。
8月になり、ハノンの1番から60番までを毎日弾くようにした。それから、半年後の2月の始めに、指が別人のようによく動くようになっているのを感じた。

この時に、剣道だけでなく、ピアノでも半年の法則が当てはまるのではないかと思った。

次に目指すは・・・

さて、次にやりたいのは、ロシア語。
なかなか半年間毎日同じことを繰り返すということがロシア語の場合、難しくてできていない。
しかし、剣道とピアノがそうであったように、
ロシア語も半年間毎日単語を繰り返すとか、
半年間毎日文法を繰り返すとか、
半年間毎日音読するとか、
半年間毎日速聴するとかをすれば、
基礎力はつくような気がしている。
まもなく4月。ロシア連邦では新学期ではないが、日本は新年度の始まり。この時が吉日と思って、今度こそロシア語を半年間毎日取り組みたいと思っている。

まとめ

科学的に実証されていないが、剣道とピアノで実感した「半年の法則」。これがロシア語も当てはまれば、非常に嬉しいので、4月からロシア語も半年間毎日取り組んでみる。

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