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モスクワで買った傘

モスクワに住み始めて、3週間が過ぎた頃のことです。

私が、用事で出かけた先から、歩いて、アルバート通りに行けると思い、用事が終わったあと、一人で歩いて、歩行者天国でお土産屋さんが立ち並ぶアルバート通りへ行ってみました。

これは、スターリン建築の外務省です。

そして、こちらがアルバート通りです。

お土産屋さんには、マトリョーシカの柄の折り畳み傘があると思ったからです。

旅行で来ているときに、見かけたけれども、買う気にならなかったマトリョーシカ柄の折り畳み傘ですが、住んだら、欲しくなりました。

住んでから、雨が降る日もあり、道行く人がさしている人の傘の絵柄がかわいいものが多く、いいなと思い始めていたからです。

それで、思いついたのが、アルバート通りのお土産屋さんでした。

今なら、アルバート通りのお土産屋さんで、買い物をしませんが、住んでまもないころは、日本の貯金もあったし、日本の物価からすると、それほど高いと感じていなかったので、買えました。
今では、アルバート通りのお土産屋さんは、観光客が買うところなので、値段が高めに設定されています。同じものでも他の所で買えば安く買えることを知ってしまったので、買いません。

順番にお土産屋さんを見て、値段を訊きました。

それで、買ったのが、マトリョーシカ柄の折り畳み傘でした。

雨が降ると、この傘をさして、出かけました。

それから、さらに、2週間後。
近所のスーパーでも折り畳み傘が売られていました。
アルバート通りで買った傘の値段より安くて、この時、アルバート通りの傘の値段は高かったと気づきました。

スーパーでも素敵な絵柄の傘が売られています。
私が気に入ったのは、プラハの街が描かれている傘です。

プラハは、初めての海外旅行で初めて訪れた都市で、ものすごく印象に残っています。
プラハの絵柄の傘は、1本しか残っていませんでした。他の絵柄の傘には、バーコードがついているのに、プラハの傘だけバーコードがありません。
少し不安に思いつつ、レジに並びました。

レジに持って行くと、「バーコードがないから、売れない」といいます。

今でも、ロシア語会話はおぼつきませんが、住んで1か月くらいなので、今よりももっと単語も知らず、大変でした。

店員さんは、傘なら、他の絵柄でもいいでしょといった感じで、他のにしてと言ってきます。

私は、この絵柄だから、これが欲しいんだと、片言ロシア語で主張しました。

私の後ろに並んでいたおじさんが、一部始終をきいていて、「彼女はロシア語が分からないよ。」と店員さんに言いつつ、レジ待ちが長くなることにイライラせず、逆に、助けてくれました。

他の店員もかけつけ、プラハ柄の傘を買いたがっているということが、何とか伝わりました。
それで、駆け付けた店員さんが、他の絵柄の傘を持ってきて、そのバーコードをかざして、レジを通過できました。
値段は同じだから、それで、売ることができると、駆け付けた店員さんが臨機応変に対応してくれました。

そして、買ってきたのが、こちらの傘です。

あれから、6年。
マトリョーシカの傘をよく使い、傘の骨と布をつける糸があちこちとれていました。

今は、刺繍糸をたくさん持っているので、刺繍糸を使って、骨と布を縫い付け直そうと思いました。

それで、直したら、元に戻りました。

防水スプレーもつけて、使っています。

今でもこの傘はお土産屋さんで売られていると思うので、欲しい方は旅行に来た時に、探してみてください。

折り畳み傘ですが、ジャンプ傘で、ボタン一つで一気に広がります。

そして、もう1本のプラハ柄の傘ですが、こちらは、広げるときにジャンプ傘で広がるだけでなく、閉じるときもボタンを押すと、勝手に閉じます。

閉じるときもボタンということを忘れ、手で閉じようとして、その後、閉じなくなるということがよくあるので、あまり持ち歩いていません。

また、買ったときも残り1本でしたが、その後も、同じ傘を見かけたことがなく、壊れたら、二度と買えないと思うと、大事にし過ぎて使用頻度は少ないです。

プラハ旅行で見たこの景色。

こちらの傘も大事に使います。

この他、道を歩いていると、イタリアの風景の傘だったり、フランスの風景の傘だったり、もちろん、モスクワや、サンクト・ペテルブルクの風景の傘だったりをさしている人を見かけます。

旅行中に、もしお気に入りの柄の傘があれば、お土産に買ってみてください。

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