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死ぬまでに観たい2010年代映画100 6章: 2015年

《死ぬまでに観たい2010年代映画》第六章です。

2015年総括(筆者:大学3年生)
より一層《体験共有》が重要視される映画界

2015年の日本映画界は変化の年でした。まず『マッド・マックス/怒りのデス・ロード』の登場で映画界は盛り上がり、V8J絶叫上映企画チーム(@V8Japan)という絶叫上映非営利団体が登場し、映画館で映画を観ることに《一回性のライブ感》という付加価値がつくようになりました。それは後の『バーフバリ』ムーブメントへと繋がり、やがては映画館主導でアイドル映画やアニメの応援上映が開催されるぐらいまで成長し、今や一般的な上映スタイルとなりました。『きっと、うまくいく』でいとうせいこうが積極的に紹介していったマサラスタイルが遂に定着したのです。

また、Twitter、Instagram、FacebookといったSNSが一般普及し、今まで職場や学校に同志がいなく肩身が狭い思いをしていた映画ファンたちが相互につながるようになり、オフ会があちこちで開催されるようになった時代もこの辺から本格化しました。大きいのは《映画ファンの集い》が安定して成長していったおかげでしょう。原宿の狭い地下スペースや貸し会議室で試行錯誤場所を変え、仲間を増やし着実に映画ファンの輪を広げ、遂には100人規模、東京を超え大阪でも開催されるようになった一連の流れは多くのフォロワーを増やし、ポピュラーなものへと昇華していきました。もちろん、映画のオフ会自体は、映画評論家の淀川長治が成長させていった東京映画友の会なんてものもあり、別に珍しくはないのですが、やはり映画ファンの集いの成長が映画ファン界隈を変えていったのは間違いないことである。

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