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奄美大島・加計呂麻島でちゃずさんの映画を撮ると決めた

ちゃずさんのドキュメンタリー映画

こんにちは。監督の國武綾です。
映画「夫とちょっと離れて島暮らし」は現在制作中ですが、早速多くの方に気にかけていただき嬉しいです。

映画の公式SNSがあるのですが、特にInstagramにご注目いただいています。
この作品で追っているイラストレーターのちゃずさんは、人気インスタグラマーでもあるので、そのおかげです。

Instagramをほぼ使っていなかった私が“ちゃずさん”を知ったきっかけは、ラジオでした。
2019年1月、TOKYO FM『高橋みなみの「これから、何する?」』(2020年9月末放送終了)にちゃずさんがゲスト出演されていたのです。

きっかけは、流れてきたラジオ

私は、広島県出身、東京暮らし10年目、俳優業の傍らアルバイトをしています。
ラジオを聴いたのはアルバイトの勤務中、そのとき働いていたのはクリーニングチェーン店でした。
決まった時間に出勤する、制服に着替える、タイムカードを押すことや、規則に沿った業務内容に強くストレスを感じてしまうので、全然向いてないなぁと思っていました。

同時に、東京での暮らしに息苦しさを感じていて「東京から離れたい…」と思う毎日でした。
人や建物の密度、星が見えない夜空に、窮屈さを感じます。

そんなある日のバイト中。
お昼のピークを過ぎた頃、ラジオからいつもと同じ番組が流れてきました。いつもと同じように虚無感に襲われながらぼーっと外の景色を眺めていると、耳に入ってきたのは「奄美大島」という言葉でした。

あ、奄美大島。旅行で行って好きになり、いつか住んでみたいと思っていた奄美大島。
そして「期間限定で移住中の…」という言葉。期間限定移住?

「イラストレーターのちゃずさんです」

ちゃずさんは、都会に住みたい夫を新宿に残し、単身で奄美群島の加計呂麻島に移住中。
イラストレーターとして活躍されているとのこと。

「そんな方がいるんだ!」「奄美在住の方の話が聞けるなんてラッキーだ!」と、ラジオに夢中になりました。

ちゃずさんの声がとてもいいと思いました。
めちゃくちゃ緊張されているのがわかったのですが、それでもちゃずさんの声は「生き生きしている人」の声でした。

南の島暮らしをするとそんなに楽しい人生が送れるのかなぁ…?

ラジオを聴いている間、ずっと高揚していました。
お客さんが洋服を持って来ても気もそぞろ、普段からできないクリーニング屋の仕事がさらにできなくなりました。

ちゃずさんの映画を撮りたい

帰宅後、すぐにradikoでちゃずさんのトークをじっくりと聞き直し。
ちゃずさんのInstagramとTwitterをチェック。
ちゃずさんの著書「イラストレーターちゃずの 夫とちょっと離れて島暮らし」を購入し読みました。

ちゃずさんのInstagramでは、日々更新される島暮らし体験漫画だけでなく、柔軟な線と鮮やかな色遣い、他の誰にもつくれない世界で描かれる、ちゃずさんの絵をみるのも、楽しみになっていました。

それから間も無く、私は結婚しました。夫は映像作家。
偶然にもちゃずさんの夫の“けんちゃん”も映像作家です。
夫も私も奄美が気に入っていて、家の壁にはあらゆる場所に奄美の写真が貼ってあります。

しばらくした頃、Instagramの投稿で、ちゃずさんの期間限定移住生活が残りわずかと知りました。
私は「ちゃずさんが島を出る前に、ちゃずさんのドキュメンタリー映画を撮りたい!」と突発的に思い、加計呂麻島へ向かいました。

私は映画を撮ったことはありません。監督をしたこともありません。
でも、どうしても今のちゃずさんを撮影したいと思ったのです。

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映画出演の依頼をさせていただくために、加計呂麻島の「お食事処もっか」を目指します。映像作家の夫にも付いて来てもらいました。

成田空港からPeachで2時間半、ひとり片道7000円程。
奄美空港からさらに南下、古仁屋港からフェリーに乗り20分。

加計呂麻島の港に着くと本物のヘイ兄さんが、お食事処もっかに着くと本物のマムさんが、出迎えてくれました。
“ヘイ兄”さんと“マム”さんは、ちゃずさんのInstagramや著書の登場人物。ファンとしては非常に胸が高鳴りました。
そして、とうとう、ちゃずさんに会えました。

加計呂麻島・西阿室集落の夕日

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打ち合わせが終わったあと外に出ると、目の前に広がっていたのは信じられないほど綺麗な夕日でした。
ちゃずさんの絵でもみていたし、写真を見たこともあったし、綺麗という情報は知っていたけれど、想像をひょいと超えられました。

ちゃずさんを初めてカメラで撮る

そこにやってきたちゃずさんに、私は初めてカメラを向けました。私が手に持っているカメラはCanonのXA-20。このカメラで撮影し、ドキュメンタリー映画をつくります。

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この瞬間は一生覚えていると思います。自分の頭の中だけにあったものが、実現された瞬間です。

ちゃずさんから、
「すっごい嬉しかったです…ラジオ(をきっかけに)、ありがとうございました。」
と声をかけてもらって、あの時クリーニング屋で働いていてよかったなぁと心から思いました。

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生まれて初めて、iPhoneでもないビデオカメラで撮影をしました。
宿で撮影した素材をチェックすると、全然上手に撮れてなくて、カメラで撮影する難しさを痛感しました。

しかし、何がきっかけで何が始まるか、本当にわからないものです。
少なくとも、ちゃずさんの映画をつくっている今の私は、クリーニング屋に立っていた時の私よりも、とても楽しそうだなぁと思っています。

映画公式サイト:https://chaz-eiga.com/

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