茶屋のお便り8月号《後半》~簡易的な市場規模リサーチ~
■ 年越しそばセットのリサーチ
ここからはガラッと話の毛色を変えまして、先月号でお話しした年越しそばセットについて事前にどんなリサーチをしたのかもう少し踏み込んでみたいと思います。
『茶屋のお便り7月号《後半》』では石川製麺さんの事例を挙げました。しかしながらです。ひょっとすると、石川製麺さん1社がものすごく努力されているだけかもしれません。引いた目線で年越しそば市場の全体像も知りたいと考え、楽天市場を覗いてみました。
下の写真は「年越しそば」で検索して「レビュー件数順」で並べ替えたのを抜粋したものです。シーズンの関係上、お中元とか夏ギフトと書かれていますが、それは後から考えるとして
■ 販売件数の類推
レビュー投稿するのは、購買者のうちの約2%だそうです。これで大体どのくらいの数が売れているのか把握することができます。めぼしいショップのレビュー件数を合計すると約12,000件でした。ただしこれは直近1年のものではないので、おしなべて過去10年分だと仮定して
レビュー件数12,000件 ÷ レビュー投稿率2% ÷ 10年 = 60,000セット
楽天市場では1年で大体60,000セット売れていると推計できます。
次に、楽天市場以外でも販売されているわけでして、そこを考え合わせていきます。下の資料によると、ネット通販の楽天市場のシェアは3割弱です。そしてEC化率は約4%です。食品等の96%は、ネット通販以外のスーパーや百貨店などのリアル店舗で販売されているということですね。
■ 金額の類推
それから、商品価格は3,000円程度が多かったので諸々を計算に含めると
60,000件 ÷ 市場シェア3割 ÷ EC化率4% × @3,000円 = 150億円
お中元とお歳暮と、どうやら父の日需要もあるらしく単純に3等分したとしても年越しそば市場規模は50億円になります。大雑把でざっくりとした計算なので、あくまで目安ですね。それでも、このくらいの規模なら十分商売になるのではないかと思って取り組んでみようとなった次第です。
後半は「何を読まされているのか?」と戸惑いの方が多かったのではと思いますが、おひとりでも参考にしてくださる方がいらっしゃれば嬉しい限りです。それでは、今月号も最後まで読んでいただきありがとうございました。
私ども茶屋ファームは富山県南砺市利賀村で主にソバの栽培をしている農業法人です。日頃の農作業や六次産業化の過程、そばを使った料理、蕎麦についての豆知識など色々と発信していこうと思っています。
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