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専門性が違うチームをまとめシナジーを出すための試み

2021年1月より、旧広報部と旧ブランドデザイン室が統合し、Chatworkに「BX部(ブランドエクスペリエンス部)」という部署が立ち上がっています。部署が設立してから9ヶ月が経ち、メンバーも増えました!今回は設立から今までを振り返るという意味も込め、はづき(@hazuki8mona)が異なる専門性を持つチームをまとめ、部署としてパフォーマンスを発揮させていくために取り組んでいることを紹介します。

部署の成り立ちについてはこちらの記事をご覧ください。

BX部の構成と課題感

部内には「クリエイティブチーム」と「コミュニケーションチーム」の2チームが存在します。「クリエイティブチーム」の役割はデザインでブランド価値を創造すること、「コミュニケーションチーム」の役割はクリエイティブチームが生んだデザインやコミュニケーションの力でブランド価値を浸透させていくこととしています。メンバーそれぞれの役割についてはトップに入れている組織構成図をご覧ください。

2021年10月時点でBX部のメンバーは産休育休中の人も含め、全部で10人。もともとメンバーが所属する部署が分かれていた以前も、仕事柄一緒に動くこともあったため、普段のコミュニケーションは問題なく取れている状態でしたが、実際に1つの部署で仕事していくとなると、専門性が分かれるメンバーを部署としてどのようにまとめていくかが課題でした。

どうやって1つの部署としてまとまりを作っていくか

広報もデザインも専門性を要する職種になるため、これまで業務内容がバラバラだったそれぞれの部署を1つの部署にまとめるために、まず以下の3つに取り組みました。

・メンバーが安心して働ける土台づくり
・スキルマップシートでの戦力把握
・日頃のコミュニケーションの確保

上記の取り組みを具体的に紹介していきます。

まずはメンバーが安心して働ける土台づくり

強い組織になるには多様性が大きな役割を果たしますが、「多様性」とは個々のメンバーが多様であることと同時に、「多様性を受け入れられる柔軟性を持つ」ことも重要です。多様性を受け入れられるようになるには心のゆとりや心理的安全性が必要だと思い、まずはメンバーを知ることを目的とした部署合宿を実施しました。

2021年1月の設立に向け、初回の合宿は前年の12月に開催しています。合宿といっても泊まりはなく、1日の行程にしました。合宿では部署目標やKPI策定など、これから組織運営していくに当たって必要なことも決めましたが、メインとしては下記のことを開催目的としました。

目的:
 ・メンバーの相互理解を深める
 ・メンバーの得意領域・考え方を知る
 ・メンバー同士の期待値・役割を知る
 ・メンバーの仕事に対する価値観を把握する

合宿ではこれまでの半生を振り返る人生グラフを描きながら自己紹介!盛り上がるのでオススメです。1人ひとりの人生を5分10分で語れるはずもなく、結構な時間を要しましたが、この時間を設けたからこそ、各メンバーの思考の背景や仕事に対するモチベーションの根底を知ることができ、実務にも役立っています。

人生グラフ

また、合宿ではメンバー全員で各々「will」と「can」を記載したシートで自分の専門性やキャリア志向、興味を持っている分野のプレゼンも行いました。

部署合宿後の感想の一部を紹介します。

感想

この合宿で部署目標やKPIも定めたこともあり、BX部として始動していく具体的なイメージを持つことができました。

部署合宿は半期が終わる6月にも実施し、期初に立てた目標の振り返りや下期の方針について皆で共通理解を深めたとともに、新しく部署に加わったメンバーには、恒例となりつつある人生グラフで自己紹介をしてもらいました(Chatworkは12月決算)。

スキルマップシートでの戦力把握

1月に部署が始動してからは、まずそれぞれのスキルと専門性をみんなが把握するためにスキルマップシートを作成しました。

目的:
 ・メンバーのスキルと専門性を知る
 ・チーム内でお互いが成長できる環境を作る
 ・プロジェクトやタスクをアサインするときの参考にする

各メンバーがチームでこなしていく作業に必要なスキルをすべて身につけている必要はありませんが、1人しか持っていないスキルにチームの成果が依存するのも良くありません。属人化しないためにも、チームメンバーの相互育成のためにも、それぞれが自分の能力や弱点について把握していることは部署を成長させていくために役立ちます。

スキルマップ

現在、BX部で案件を振り分けるときは、部署合宿時にみんなで把握した各メンバーの「will」と「can」、そしてこのスキルマップシートに記載されている情報を掛け合わせて、誰にどのプロジェクトやタスクをふるか決めています。

例えば、特設サイト制作の案件がある場合、本人の「will」と「can」を確認した上で、スキルマップ上ではちょっとスキルが足りなくても、育成目的でサイトデザインすべてを任せることがあります。この場合、本人が問題を感じたときに相談できる指導者(コーチ)を必ずつけます。

スキルマップシートは半期に1回、個人目標を立てるタイミングでアップデートをしながら運用をしています。

日頃のコミュニケーションの確保

異なる専門性を持つメンバーが集まれば、さまざまな意見があるのは当然のことで、場合によっては意見が割れることもあります。そんなときに重要なのが「メンバー間の信頼関係がどれくらい構築できているか」です。

メンバー間における信頼とは、「相手がストレスに感じるであろうフィードバックをしても、相手が個人攻撃として受け取めない状態」、「自分にとってはストレスフルな評価であっても、それは改善のためであり、自分に対しての悪意ではないと確信できる状態」のことです。このような信頼関係を構築できれば、部署にとって困難な状況に陥ったとしても、みんなで最善の解決策を模索していくことができます。

信頼関係の構築は日頃のコミュニケーションからということで、BX部では仕事のことも、仕事に関係のないことも気軽に話せる空気感を大事にしています。

目的:
 ・心理的安全性の確保
 ・メンバーの些細な状況の変化をキャッチする

具体的には、週3開催の朝会やウィークリー開催の部署定例、マンスリー開催の勉強会など全員が参加する会議体の他に、マネージャーとメンバーの1on1、週に1回の部署ランチ(現在はオンライン)、四半期に1回の部署飲み会などでコミュニケーションをとる機会を設けています。また、Chatwork上で「BXまったりチャット」という業務時間内に雑談ができるグループチャットも作っています。

全員参加の会議体では業務の話をすることがメインになりますが、1on1では、プライベートな話をすることも多いです。メンバーにはこの1on1で話した内容が個人の評価に一切影響しないこと、役職関係なくフラットに話して欲しいことを伝えています。このような対話の時間を設け、1人ひとりの個性を深く知り、サポートすることで、メンバーにとっても部署にとってもハッピーな環境を構築できればと考えています。ちなみに1on1の実施頻度としては、新しくメンバーに加わった人は最初の3ヶ月は1週間に1回、それ以降は2週間の1回の頻度をベースに実施しています。

また、現在Chatworkでは昨今の状況を考慮して全社員が在宅勤務をしています。オフィス勤務していたころは普通にできていた雑談も、在宅となるとわざわざ時間を合わせないと雑談すらできない.....このような状況下では、部署ランチを始め、仕事以外の話ができるような場を意識的に作ることを心がけています。

コミュニケーション量は、心理的距離にも大きく影響しますし、話をする機会が増えれば自ずとメンバーの人柄や個性も見えてきます。まだまだ完璧とは言えませんが、メンバーを理解することで心理的安全性が確保でき、普段の業務がしやすくなる環境構築に努めています。またお互いの理解が進むと、なんとなく部署としての「らしさ」が生まれてきます。それが部署としてのまとまりを作っていると思います。

まとめ

6月に実施した部署合宿(といっても泊まりではない)もオンライン開催でしたが、部署設立時と比較して、コミュニケーションが段違いに取りやすくなっていて、確実にまとまりが出てきていることを実感できた合宿でした。

業界のトレンドや環境が目まぐるしく変化する中で、事業を継続していくには、それらの状況に柔軟に対応できることが組織の強みになります。部署としてはまだまだ駆け出しのBX部ですが、これからも異なる専門性を持つメンバーが集う部署だからこそ、他者の多様性を受け入れることで自ら成長していけるような部署を目指していきます!

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