「モッツァレラチーズはムーミンの肉」問題
副題:ムーミンの原作小説『ムーミン谷の仲間たち』の厭世パンクぶりが地味に童話離れしてる件 レビューあり
うへえ...か、勘弁してよ…お願い...
ムーミンバレーパーク的には要望が多ければムーミンの肉を出す気ありありのようですね。
がんばって要望出していきましょう!(おい)
モッツァレラな部分と豆腐な部分があるようですね…w
たまにはセクシー系の話『ではない』エモーショナルな話で攻めてみました。
ちなみにムーミンはメルヘン童話とは思えないメチャクチャ厭世的で哲学的なパンキッシュな話が多いのよ。
わたくしおすすめは次の3作。
『静かなのが好きなヘムレンさん』
摩詠子超要約:あるところにSNSに疲れ果てたあまり人生がイヤになり田舎に隠遁したいと思い続ける男がいた。ある日、そんな男にたまたま祖母からの遺産が転がり込んだ。その祖母の遺産は島根の田舎の廃屋だったので他の兄弟は誰も受け取らなかったのだ。「そうだ、もう俺は誰とも付き合うのは止めて祖母の廃屋で余生を暮らすぞ。スマホなど二度と触るか、少なくとも二度と100%フォロバなどせん!」男はスマホもPCすら捨てて島根の廃屋に移り住む。だがその祖母の廃屋に残されたiPadPROには祖母の残したTwitterに群がる無数の廃人たちが急に居なくなった祖母の神萌え絵を待ちわびてピコンピコンと無数にメッセージを寄せていた。はじめはiPadProの中の血の繋がった祖母作の萌え絵を見てあまりのおぞましさにオゲェっと思った男だったが手が勝手にアップルペンシルを握ってしまいやはり血はあらがえないのか不思議な才能が開花し・・・
『この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ』
摩詠子超要約:あるところに他人の顔色ばかりが気になってしまうメチャクチャめんどくさいおばさんがいた。そのおばさんは実はSNSで回ってきた「地球滅亡が近日中にやってくる予言」をガチで信じていたが他人の顔色をうかがうタイプなのでそれすら誰にも言えず我慢していた。だがおばさんの人生はいつもろくでもない。気を紛らわそうと引っ越しするが付き合い上断れず内心で一番気に入らない場所の一番気に入らない見た目の建物に引っ越し、死ぬほど気に入らないデザインだけど大事な親戚がくれた家具に囲まれて暮らしている馬鹿なおばさんであった。そんな生き方していればうっすら死にたくなるのは当然で、毎日地球滅亡のXデーばかりが気になってしまうというかもうほとんどおばさんはXデーを待ち望んでいるような心境になっていた。ついに我慢できずXデーの不安を唐突に友人に打ち明けるが、そりゃアンタそんなこと突然言われたらドン引かれるだけやがな。絶望したおばさん。だが!唐突に来るべき日が来た!暗闇にものすごい雷鳴がとどろき!大竜巻がやってきて!おばさんが本当は欲しくなかったダサい家具を粉々に砕き!本当は住みたくなかった家を巻き上げ!すべてを消し去っていったのだ!おばさんだけを残して!ところが一夜明けてすべてを失ったおばさんは砂浜の上で目覚めた瞬間に突然覚醒し悟り開きスーパーサイヤ人へと生まれ変わっていたァッ!!
あと『ぞっとする話』とかも良いわ。
家の中で生きたキノコのゾンビに襲われる話です。ちびのミイが幼児の頃からどれほどパンクでアウトローでアウトレイジな女なのかがよくわかる佳作でもあります。
喋りがアスカで、
中身がゲンドウで、
綾波どころでないほどに落ち着き払った肝の据わりっぷり、姿は幼女。
そのうえひとかけらも可愛くない。。。
口先ひとつで男たちを地獄に突き落とします。
控えめに言ってちびのミイのサイコパスぶりは最高です!
あらまあ、ムーミンシリーズって十何冊もあるのに私の推しのベストスリー作品って全部この小さな一冊に入ってるではありませんか!
どうでしょうか。
「ムーミン?童話だろ?そんなもん読めるかバカバカしい!」
って普段思っていた男性陣も気が向いたらこの一冊くらいは読んでみてはいかがでしょうか。
エヴァとか好きな人は割とありな世界観かもしれませんわよ。
これが気に入った人にはおすすめの書評があるからこれもどうぞ。
イケナイ小説ページ
◆もくじ 官能小説「女主人と下僕」byマヨコンヌ◆
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?