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【南大沢土木構造物を歩くモデルコース】ルート② 絹の道とその周辺の土木施設めぐり

南大沢付近を歩くモデルコースの2つ目は、多摩ニュータウンの端部付近を歩き、歴史を感じながら、なぜか通な土木構造物も楽しんでしまうというコースです。そのコースの主役は何と言っても「絹の道」なのですが、このモデルコースは、ただの絹の道めぐりに留まらず、絹の道のこと以外も欲張りに学んでしまおうという欲張りなコースになります。

【絹の道とは?】
八王子といえば、「桑都」と呼ばれるくらい、かつて養蚕で栄えた街です。八王子から埼玉、群馬にかけての関東平野一体は、生糸の製造で栄えており、幕末に開国してからは、その良質な生糸を海外に輸出するための販路が築かれました。主要な貿易港が横浜にあったため、八王子から横浜に向かう道が、明治初期を中心に非常に繁栄しました。その道が「絹の道(濱街道)」です。その途中、八王子から一つ峠を越えた鑓水地区には、「鑓水商人」と呼ばれる商家が栄え、一時期大いに賑わいました。
しかしながら、その浜街道の栄えていた期間はそんなに長くなく、絹の道の繁栄は、明治時代の短期間で幕を下ろしたといっても良いでしょう。明治後期以降に絹の道の役割を果たしたのが、横浜鉄道(今のJR横浜線)です。

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コースは、南大沢のお隣の駅、京王相模原線の多摩境駅が出発点になります。多摩境の駅前は、幹線道路やマンション、大型店舗などが建ち並ぶ街です。八王子市と町田市との境界にある小高い丘から境川の谷底まで、急勾配に続く坂の途中にある街でもあります。そこに特徴的な構造物や、歴史を感じられるスポットが多く、見どころがたくさんあります。そこから絹の道をたどり、それで終わりかと思ったら、地元の人以外にあまり歩かない、とっておきの散策ルートに入っていくルートになります。

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さあ、それでは多摩境駅から散策に出かけてみましょう。絹の道の探索を経て、たどり着く先はどこになるでしょうか・・・。いざ、出発。

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