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2022年大総括!!!年間ベスト10映画!!!!

 2022年の年の瀬を迎え、皆さんのお仕事も佳境を終える頃ではないでしょうか(僕は31日仕事場で歳を越すことになりそうですが...)。

今年もその時に映画と共に思い出を振り返る方も多いと思います。
そこで僕なりに今年のベスト10映画を決めましたのでぜひよろしければ読んでいただけると嬉しいです。

今年は映画好きとしての原点に立ち返り、原初的な「観る悦び」にフォーカスを当てて選びました(そんな作品が溢れていたのもありますが)。
過去にレビューを書けていない作品もありますが、気になった作品は是非観ていただけると嬉しい限りです。


10.アンビュランス

 マイケル・ベイ監督最新作はとてつもなく「ハイコンセプト」(一文で内容を表せれる様な作品)に仕上がっていました。

単純明快な犯罪アクション・エンターテイメントでありながら、ベイならではのとてつもなく豪力なアクションシーンは他の映画では観たことないほどの疾走感に溢れていて見事でした。
ドローン撮影が凄まじいのですが、その出来上がった映像が他のどの映画でも観たことないケレン味に溢れていて、観ている間は多幸感と酔が同時に襲ってきて鑑賞後はクラクラでした。


9.ブラックフォン

スティーブン・キングの息子、ジョー・ヒルの原作小説を『ドクター・ストレンジ』(2017)の監督であるスコット・デリクソンが映画化。

とにかくホラー・エンターテイメント映画として脚本も演出も一級品。
特に手練手管の限りをつくし、こちらを怖がらせるホラー演出は素晴らしかった。
最初のジャンプ・スケア(=ホラー映画などでよくある急にびっくりさせる演出)は絶対に読むことができず、デリクソンは流石手練れだ。
"キング味"があるジュブナイル映画としてもとても良くできており、ラストの少年同士の友情にはおもわず号泣させられました。


8.ザ・メニュー

映像的快楽は他の映画よりも控えめですが、音楽や映画などを嗜好する立場の人間は必見のブラック・コメディ映画なのでランクインさせていただきました。

"崇高"なアートだけを権威と捉える人間やアート上辺の綺麗さだけをなぞり我が物のようにする人間の滑稽さをとてつもなく意地悪く皮肉に描いており、とても痛快でした。
ラストの切れ味も必見。


7位.マッドゴッド

『スターウォーズ』オリジナル三部作、『ロボコップ』などにSFXで参加し、特殊効果技巧において偉大なる歴史を残したフィル・ティペットの監督作は排泄物・ゴア・トリップありの超地獄巡り映画。

まず、劇中のストップモーションで動くおどろおどろしいクリーチャーを見ているだけでも、「人形が動いている!」というプリミティブな映像をみる愉しさがある。
が、そこだけに留まらずVFXや特殊メイクの役者などを用いて観客の視覚をとにかく刺激する作りが最高。
特にフィル・ティペットが100%自分の好きな映画を作るとこんなにも黙示録的な世界観が広がるのかと感銘を受けました。

6.ドクターストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス


MCU第28作品目であり、『ドクター・ストレンジ』(2017)の続編の監督はなんとあの『死霊のはらわた』(1981)や『スパイダーマン』三部作のサム・ライミ。
まず、コミック的に誇張されたオーバーな演出が愉しく、毎カット工夫がされており視覚的にまったく飽きることがないのが凄い。
手を替え品を替え、「何が何でも観客を楽しませてやる!」という演出の数々のつるべうちにとても気概を感じました。さすがはサム・ライミ。


5.FLEE/フリー

アフガニスタン難民の青年のドキュメンタリー音声に、アニメーションを合わせ追体験させるというちょっと変わった映画。
近年の反差別運動化でも社会的「弱者」と一緒くたにされがちなLGBTQの人々の人生を知り、我々に単純なモノの見方を改めさせ、襟をたださせる。
映画にこんな言葉はあまり使いたくはないですが、それでも「勉強」になる作品だったと思います。
アニメーション作品としても、映像が爆発する瞬間があり、とても愉しかった。

4.NOPE

 『ゲット・アウト』・『Us/アス』でお馴染みのジョーダン・ピール監督最新作。
とにかく前ニ作より「謎バラシ」要素は衰退した分、エンターテイメントとしての強度が高くなり、SF映画として素晴らしかった。
冒頭からとにかく胸を掴まれ、その後もどんどん物語に引き摺り込まれていきました。

重層的な意味が込められた演出も良かったし、なによりエピックなVFX映像をみれただけでも十二分に見る価値はありました。
アフリカ系アメリカ人のエンパワーメント・ムービーとしても最高の一品でした。

3位トップガン・マーヴェリック

もう皆さんご存知の通りいわずもがなでしょう。
とにかくトム・クルーズの映画づくりへの執念が結晶化した一作。

IMAXカメラを改造し、戦闘機の中に装着して撮影された圧巻の撮影シーンは鳥肌モノ。
とにかく真っ直ぐな「エンターテインメント」で観客を楽しませてやろうという気概に満ちた作品でした。
作中のリアリティラインをあえて下げたのも納得の楽しさでした。

2.RRR

『バーフバリ』二部作で世界を熱狂させた、インド映画・トリッウド(テルグ語映画)の秀才S・S・ラージャマウリ監督最新作。
全編エクストリームに繰り広げられるアクション・演出が主人公の感情や物語と一致し、尚且つ盛り上がりをたかめる相乗効果を発揮し劇中ずっとクライマックス。
ミュージカルシーンも無理なく入り込み今年最高のエンターテイメントでした。
とにかくケレン!ケレン!ケレン!
派手な映像だけでなく、ダンスシーンの男女間の描き方が良い例ですが、とにかく端の端までまで考え抜かれた画面設計が見事!!!

1.ウェスト・サイド・ストーリー

巨匠スティーヴン・スピルバーグミュージカル映画の名作中の名作『ウェスト・サイド物語』(1961)をリメイク。
スピルバーグらしく奇を衒わず王道の映画演出で進めるストーリーテリング。
耽美で複雑で華麗なダンスシーンや画面を彩る眩いばかりの照明全てがゴージャスな映画体験に直結していて素晴らしい。
前作から人種配役や物語ももきちんとアップデートされており、きちんと現代に作られる意味のある祈りのような映画でした。
作品の名に恥じず、今作も後世に語り継がれるであろうマスターピースに仕上がっていたので堂々の一位にしました。


〈総括〉

振り返ってみると、例年以上に今年は映画としての「強度」が高い作品ばかりでこちら観客としても最高の映画体験をたくさんおくれたと思いました。それだけでもとても幸せな生活でした。
そして、来年もみなさんに素晴らしい映画体験が訪れます様に!!!
Wish for Happy new year!!!

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