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みかんジュースを飲みそびれた

先日、生まれてはじめて四国は愛媛県に行ってまいりました。愛媛県に行ったらやってみたいことと言えば、だいたいみんな同じなんじゃないかと思う。

せーの。

「蛇口からみかんジュースを汲んで飲む!!」

どうでしょう。
まぁ、冷静になって考えてみるとみんな同じな訳ないんだけれども、テレビでよく取り上げられる例の蛇口には浪漫があるのです。

さて、愛媛県ってめちゃくちゃ魅力的ですよね。(唐突な切り返し)お世辞ではなくて、本当に大好きな町になったので、今回の旅行を振り返ってお気に入りスポットをここに記します。

ほっとひと息つく

愛媛県といえば、どんなおまんじゅうを思い浮かべるだろうか?あ、おまんじゅうと書いてしまった。
そう、山田屋のおまんじゅうが有名なのです。私はおまんじゅうマニアというわけでは無いけれど、マイおまんじゅうランキング上位にランクインするほど絶品で、上品な甘さが堪らないのです。
その山田屋まんじゅうが運営している日本茶専門カフェ「茶楽」に行ってきました。場所は道後温泉のすぐそばにあります。

山田屋まんじゅう きら


そこで食べたのが、このおしるこ。
きらという名前がついていてなんだか可愛い響き。おかきとほうじ茶が添えられて登場しました。おしるこには北海道産の小豆が使われており、丁寧に作られているんだろうなと感じさせる、絶妙なバランスの良い甘さ。くどすぎない優しい甘さ。

ここで私的おすすめの食べ方を発表しよう。
(個人の感想です)

  1. おしるこをすする

  2. 白玉をパクリ(口の中をあま〜く)

  3. おかきをパリッと

  4. おしるこをすする

  5. ほうじ茶で整える

おしるこの甘み。おかきの塩味。ほうじ茶の香ばしさ。
順番に食べることでお互いを高め合うのです。相性が良すぎて、不思議なことに永遠に食べられるような気がしてしまう。黙々と食べてしまった。

おしることいえば、小学校のマラソン大会を思い出す。
冬の寒い日に半袖半パンで行われる。運動場からスタートして校舎の周りを大回りする。それをたしか2周か3周走らないといけない。走ることが苦手だったから、マラソン大会が大嫌いだった。
そんなマラソン大会で唯一楽しみなことがあった。それがおしるこだった。完走するとゴールの向こう側にPTAのおばちゃんがおしるこを作って待っていてくれたのだ。温かいおしるこをもらって、運動場の隅っこで食べる。走ったあとのご褒美だったからか、想像を絶する美味しさだったのを思い出す。小学校2年生のときにはジュースの配布になり、気付けば順位をつけることが良くないとかでマラソン大会自体が無くなってしまった。もし、あのおしるこが食べられるなら、少しくらい走れそうだ。(余談が長すぎた)

異空間へ迷い込む

愛媛にもディープなスポットが存在していることをご存知だろうか。
道後温泉から歩いて15分のところに位置する、四国八十八カ所霊場の51番目の札所 石手寺。Googleで検索すると「石手寺 やばい」という履歴が出てくる。きっとやばいお寺なのだろう。ディープなにおいがプンプンです。

その日は松山市内のホテルから伊予鉄の路面電車に乗り込んだ。オレンジ色が好きなのと、普段路面電車に乗る機会が無いので、テンションが上がる。終点の道後温泉駅で降りて、そこから周辺の観光地をガン無視してどんどん東へ突き進む。本当にこっちであっているのだろうか。半信半疑。でも、突き進む。少し歩くと、前方には巨人が立っていた。
最近、巨像に興味を持ち始めた私は、テンションが爆上がりだった。

石手寺 弘法大師像

巨像よ。
こんなところでお目にかかれるとは。
こちらは弘法大師像だそうだ。この方が何をした人なのかよくわかっていないけれど、とてもありがたい感じがする。この像が立っている場所も石手寺の敷地なのだと思うと、広すぎやしないか。

たしか、コンビニを越えたあたりだったと思う。(うろ覚え)大量の石像が出迎えてくれた。石手寺だけに。

石手寺 入り口横の石像たち

威圧感。これぞパワースポット。どこからともなく強い力がみなぎってくる(気がする)。
おそるおそる境内に入った。まずはお参りをして...

ここで皆さんに謝らなくてはならない。石手寺との名所、「マントラ洞窟」の写真を撮りそびれていました。お詫びいたします。
というのも、想像以上に雰囲気があり、撮ってはいけないと思うほどだったわけです。(言い訳)
洞窟の入り口からどんよりしていて、中に入ると神聖な空気感と不気味さが入り混じった感じ。洞窟の中に所々照明はあるのだけれど、昼間とは思えない薄暗さ。まぁ、洞窟とはこんな感じなのかもしれない。
ここは何時代で、今自分はどこにいるのか、わからなくなる感覚に陥る。パラレルワールド?
想像でしかないけれど、神隠しにあった子供たちはきっとこういう場所に迷い込むのだろう。
途中で分かれ道があるので、2回入ってみたのだけれど、どちらの道にも仏像やら銅像やらが大量(ウジャウジャいます)に並んでおり、見守られながら何メートルも先の出口を目指して歩いていかなければならない。特に左側の道は結構長い(長く感じる)ので、途中で引き返すことも難しい。入るなら覚悟を決めよう。

石手寺 洞窟出口の裏道で撮影

この不思議で奇妙な体験は、他では味わうことができない。石手寺に行く前と行った後で何が変わると言われると難しいけれど、これを読んでくださっている皆さんには行ってみることを勧めたい。

腹が減っては戦はできぬ

その後、道後温泉方面へ来た道を戻り、路面電車に乗って松山市内へと戻った。伊予鉄高島屋の前にあるお店に入った。その名も「でゅえっと」。歩き疲れたのと、刺激的なものに触れたのとで、お腹がすいた。もうペコペコである。

早速、ここの看板料理のミートソースを注文した。
写真の撮り方をミスったので大きさをうまく伝えられないのが残念だが、手前がハーフサイズで奥がレギュラーサイズである。これが一般的な喫茶店のスパゲッティに比べるとかなり量が多い。大サービス。
ハーフサイズを平らげる頃には満腹になっていた。

でゅえっと ミートソース

個人的な感想として、ミートソース=トマト風味が強いイメージなのだが、こちらはデミグラスソースのような深みのある味。このサラダにかかっているドレッシングがまた美味しい。近くにあったら定期的に通う店リストに追加したい。そんなお店でした。

旅の締めくくりは道後ビールで乾杯しよう

結局、みかんジュースを飲みそびれたけれど、みかんビールを飲んだのであった。

愛媛県には美しい場所、美味しい食べ物が沢山あって、実際に見て、食べて、感じて、思いもよらぬところで新しいものに出会えた。
自分が普段生活している周辺の世界と旅行先で初めて訪れる街がある世界は同じ世界、同じ国のはずなのに、別世界にいるような不思議な感覚がする。
家の中で過ごすことももちろん好きだけど、やっぱり家と会社を往復するだけの人生はもったいない。思い立ったら、すぐにでも出かけよう。新しい世界、新しい自分に会いに。

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