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海外のスーパーのチラシデザインを集めて日本との違いを考える。

ふと気になってPinterest等を使って海外のスーパーのチラシ画像を集めてみた。本業の息抜き的自由研究の成果として、分かったことを軽くまとめたい。

早速、こちら。

アートボード 11

全体的に文字と画像が大きい。イタリアは特にフォーマットが統一されているので異常に見やすい。その代わり情報量は控えめ。インドのデザインが意外にもおしゃれで一番好き。

日本近隣の国はこちら。

アートボード 11 のコピー

中国と韓国は既視感のあるレイアウトと文字のスタイル(赤文字を白でふち取る、金ピカグラデーション)で、色使い以外は日本とあまり変わらなさそう。シンガポールは欧米に近いデザインでかわいい色使い。

で、最後に日本がこちら。

アートボード 13

複雑で情報量が多く、グラフィックスタイルを多用しているという印象。オーケーストアのチラシはシンプルだが文字が多くてびっくりした。

さらに、違いが出そうだなと思ったので値段部分のみを集めて比べてみた。

アートボード 6

予想していたよりははっきりと違いが出なかった。日本韓国中国は文字が小さく赤や黄色を主に使う、それ以外の国は文字が大きく必ずしも赤や黄色を使っていないというくらいは言えるだろうか。イタリアのスーパーのイタリア感の主張が強い。

全体的には、もう普通に海外の、写真も文字も大きいデザインの方が見やすい気がする。フラットデザイン全盛期(も少し過ぎた時期)に業界の慣習になっているからと言ってポップな文字を使ったデザインのチラシを使い続ける必要はあるのだろうか。複雑なデザインは少なからずデザイナーの負担になっていると思う。ゼロから作れと言われたら日本の方が圧倒的に時間かかりそう。パッケージやチラシをシンプルにしてブランディングがしっかりしたスーパーマーケットが登場したら流行りそうな気がするけどなあ。

西友のチラシ(下)は比較的フォーマットが整っていたのでそういう狙いがあるのかもしれない。

画像2

ここで、なぜ日本中国韓国だけこういうデザインの方向性になったのか、経緯や発祥に関して疑問が生まれる。これについてはまだよくわかっていない。どうやって検索したら良いのか教えて欲しい。

この記事によれば1981年ごろには日本的なチラシがほぼ完成しているように見える。

身近なデザインのごく最近の歴史だったり、日本と海外のデザインの違いを体系的にまとめた本があればめちゃくちゃ需要ある気がするけどweb記事レベルの文章しか見つからない。語れる資格のある人物(日本と海外それぞれで勤務経験のあるデザイナー)かつ文章が書ける人がいないということだろうか。MdNあたりでやってくれないかな。


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