インド旅行記
大学3年の夏、バックパックを背負ってインドに旅をした。
一生懸命貯めたお金で、そんなにたくさんはなかったから貧乏旅だった。
旅の工程は、コルカタ(Kolkata)から、寝台列車をつかってバラナシ(Varanasi)、アーグラ(Agra)、デリー(Delhi)をいく。そしてデリーからは飛行機を利用し、インド北部のカシミール地方のレー(Leh)に。
改めて地図を見てみると、結構移動してたんだなぁと思う。
成田空港からインドに降り立って、空港に着いて一番最初に口にしたのはチャイ。
大きさは、小さな紙コップくらいで素焼きのつぼのような入れ物に入っている。一杯で何十円かだった。インドの街中にはチャイ屋さんがたくさんあり、味もお店によって違うので、お気に入りのチャイ屋さんを見つけながら旅をするのも、とても楽しい。
ちょっとだけ飲んで元気を出すにはぴったり。こんなに安いのにこんなに美味しいなんて感動する。(日本でもよくチャイという飲み物を売っているが、私はあれをチャイと認めていない…。)
空港に着いたのは夜中だったので、タクシーが動き始めるまで空港で寝袋に入って一眠り。貴重品は、寝袋の中に。
7:00、タクシーの運転手に「荷物を運んだんだから、金をくれ」とせびられ、身も心もくたくたになりながらコルカタの中心部へ移動。
目指しているのは今日の寝床である、ホテルマリア(…だったと思う)だ。道にいるインド人に場所を聞くと、決まって
「何!あんなところに泊まるのか?やめておけ!」と、驚かれる。
話を聞くとどうやら、めちゃくちゃチープなところらしい。
私的にはインドそのものが驚きの対象なのに、まさかそのインド人に驚かれるなんて…。いったいどんなとこなんだ…?と不安になりながら向かう。
一晩で、6、7百円ほどの値段だ。安いけど、寝るだけなら十分、貧乏旅にはもってこいの場所だった。
屋台で食べたラーメン。小学校の給食で出てきた塩ラーメンのような優しい美味しさ。
屋台のサモサ。こちらもジューシーでパリパリでもちろん美味しい。
宿の近くの美味しいカフェを見つけた。コルカタにいる間、ほとんどの時間をここで過ごした。
wifiもあるし、食べ物は美味しいし、安くて冷房も効いてる。最高だ。
ここのハンバーガーはめちゃくちゃ美味しかった。
インドは基本的に食べ物が美味しいのだが、今回の旅で唯一不味かったものがある。
ジンジャーマサラソーダだ。
めちゃくちゃくさい。硫黄の匂いがする。飲んでみても硫黄の匂いが口いっぱいに広がる。「美味しくないけど、飲める」レベルのものではない。百歩譲っても飲めない。ただの硫黄ジュースだった。
貧乏旅だけど、インドの高いレストランがどんなもんなのか、気になったので行ってみた。
フィッシュアンドチップスとその他諸々。
お店の中はこんな感じ。
寒いくらいに冷房が効いてて、値段が高いのでお客さんはほぼいない。(高いと言っても、日本円で1〜2000円くらいだが、インドでは500円あればお腹いっぱいになれる。)
味は美味しかったけど、インド人と肩を並べながら食べたり、むわっと感じる暑苦しい空気がなくて少し寂しかった。インドのおっちゃんたちがやってる屋台の方が好き。
違う日に、街を散歩して寺院のようなものを見つける。
街にはゴミがたくさんあって、人も牛も車もバイクも通っていてお世辞にも綺麗とは言えないが、ここだけは異世界だった。建物の中も外も美しくて、人々は休んだり静かに祈ったり、思い思いの時間を過ごしている。
インドには、こんな一面もあるのか。街と宗教が一体化している。日本ではあまり感じたことのない良い空間だった。
コルカタで感じたのは、チャイの美味しさとゴミの臭さとインド人のお金に対するハングリー精神。彼らはすごい。
何日間かコルカタに滞在したあと寝台列車に乗って、バラナシに向かう。
ありがたや〜おいしいデザートを買います。