見出し画像

とにかくえらそうな...

長子(娘)が生まれて、まだはいはいも始めていなかった時だったと思う。義母がうちにやってきた。
昼食の後、
「私がエギ(애기・「赤ちゃん」の方言)を見てるから、あんたは自分の用事をやっていいよ」
と言ってくれたので、お言葉に甘えて家事を片付け、その後はメールチェックなどをしていた。
やがて義母の携帯電話に着信があった。相手側の声が漏れ聞こえる。どうやら日本人と結婚して山形に住んでいる夫の姉のようだった。
今は息子の家にいる、と義母は説明し、続けてこう言った。
「エギの面倒を見てやってる」
この言葉が聞こえて、私はムムッと思った。その言い方は、まるで嫁に代わって毎日子供を世話するために家に来ている、というふうに聞こえるのではないか?
案の定、義姉は、
「〇〇(私)は何をしてるの」
と聞いたようだ。
「コンピューターやってる」
「仕事なの?」
「知らん!」
娘を見てくれるのはありがたいが、2時間程の子守を、さも「嫁に代わって孫の面倒を見てやっている」ような言い方をする義母に鼻白む思いだった。
義姉にもどう思われたことか、と気になった。
こんなふうに、義母はとにかく偉そうな物言いをする。
こんな事もあった。
うちに泊まり込んでいた日だったと思う。私が娘のおむつ替えをしようとすると、
「私がやる!(내가 할게 !)」
と主張する。それで2日間の間に3回程義母にやってもらった。その後、外出先で人に会い、「まあ、お孫さんですね」という会話になった時のこと。
「いつも、私がおむつ替えてあげてるよね!」
娘に話しかける体でこう言った。
(いつもって…。3回替えただけで?)
ーーーそれ以外は毎日毎日娘の世話をしているのは私だが。私に対して遠慮というものを感じないのだろうか?
相手の方は、不審そうな顔をしていた。
(この嫁さん、外で働いてたっけ?姑が毎日世話しに通ってるの?)
色々疑問を感じたのだろうが、無言だった。私も、何と言うべきか分からなかったので黙っていた。

何かにつけてこんな感じで、まあ義母が堂々としているのはいいのだが、私にはモヤモヤと不満が残るのであった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?