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一期一会②

今日は以前の続きで" The Book of ICHIGO ICHIE" という本のパート2(Living Ichigo Ichie)を読みました。



The Ceremony of Attention

茶の湯とはただお茶を飲むだけではない。茶の湯とは煎じたお茶を飲む洗練された儀式であり、日本の伝統的な文化である。味覚、嗅覚、視覚、触覚、聴覚、この5つすべての感覚を研ぎ澄ます事で"今"を感じる事が出来る。

茶の湯の歴史


16世紀、千利休が茶室のデザインに革新をもたらした。2畳(4畳の事もある)のみでシンプルな作りにした。(本には書かれていないが、千利休は茶室の中ではすべての人が平等であると示したかったらしい。)千利休は友達である田中長次郎の助けを借りて楽焼で茶碗を作った。

楽焼

抹茶の緑色がよく見えるように黒色に作らせたという説もあるそう。

また壊れた茶碗を漆で接着し金粉なわで装飾し修復する日本の伝統芸能にはわびさびの精神が入っている。わびさびとは不完全さをの美しさを表す言葉であり、人生の傷や失敗を表す隠喩でもある。失敗をしても過去に学んだ不幸や失敗を生かして回復する事が出来る。傷は恥ではなく私たちの人生の物語の一部である。金継ぎでは傷を隠そうとしない。その反対にそれを強調し新たな個性を与える。


金継ぎ

わび茶の場所は狭い、故に過去も未来も考えられない、つまり”今”から逃れられない空間になっている。


茶室


The Art of Listening 

話をしている人に本当の意味で耳を傾けるのは難しい。話している人への意見、話題への先入観、または偏見などが邪魔をする。これらは話の表面上のみの理解に留めてしまう。これらを改善するには次の事が重要だ。

よりよい聞き手になるには


1.会話のために正しい場所を見つける
人の騒ぎ声や電車の音など会話を邪魔するものを出来るだけ取り払って静かな場所で相手の話に耳を傾けるようにしよう。
2.話相手の目を見よう
目を合わせる事で対話者にとって私たちがその会話に注力している事が分かる。しかし目の合わせすぎは良くない。相手に緊張を与えてしまう。適度に目を合わせよう。
3.頭の中に湧いてくる考えを捨てよう
先程も述べたように、私たちは話相手に対して気づかぬ内に偏見を持ってしまっている事がある。それらを捨てて勝手に判断しないようにしよう。
4.相手の邪魔をしない時に質問しよう
質問する事自体は悪い事ではない。質問は話相手にしっかり聞いていると示す事が出来るからだ。しかし、話を遮るような質問はやめよう。また相手の話を要約するような(ex. つまり~)事を言うと相手に自分が理解していると示す事が出来るので良い。
5.求められてもいないアドバイスをするのはやめよう
人々は悩みを打ち明けられた時、解決方法を提案しようとする。しかし大体はただ悩みを聞いて欲しいだけである。もし解決方法を提案する時は「もしあなたの立場だったら」など直接的でない言い方をするのが良い。


The Art of Looking

私たちは人生が流れていくのを直接見るのではなくスマホやパソコンなどの画面を見て過ごす事が多くなっている。一期一会を大切にするならば、自分の人生を自分の目で直接見る事が大切だ。

目の体操


1.都会を出て田舎に行き、自然を眺めよう。そうすることで私たちの視力(身体的なものだけでなく)を豊かにまた、向上させてくれる。
2.仕事に行く時、用事で出かける時。そんな時はスマホの奴隷になるのではなく、いつも通り過ぎている風景に注意を払ってみよう。いつもと違う世界が見えるかもしれない。
3.人と会う時、その人を隅々まで観察しよう。緊張して背筋が伸びているか、リラックスして話しているか、手が震えていないか。これらに注目する事でより深いレベルでの会話が出来る。


The Art of Touching

私たちはあまり触覚に対して注意を払っていない。しかし、触覚はとても大事な役割を果たしている。人々とハグなどで直接触れあう事でストレスレベルを下げたり、言葉だけでは伝わらない信頼や愛を感じる事が出来る。

触覚を目覚めさせる活動


1.何かに手で触れる時、手に目と耳が付いている事を想像してみよう
2.何かに触れる経験を増やそう。(ex. 服に触れる、壁に触れる)
3.外に出た時、天気を肌で感じよう。寒いや熱い、日が痛いなど。
4.裸足で歩いてみよう。足がどのように身体を支えているのかを直で知ろう。

The Art of Tasting

私たちは味覚を視覚に思った以上に頼っている。目隠しをした状態で白ワイン、赤ワインを当てろという問題では約90%の人が当てられなかった程だ。またその場の雰囲気が味に影響を与える事がる。ある試合で、赤チームが勝った時、赤チームのサポーターは以前は好みではなかった味を楽しんで食べたらしい。しかしチームが負けた時、甘い食べ物を食べても苦さを感じたらしい。目を隠して舌のみの感覚に頼ってごはんを食べてみると新たな気づきがあるかもしれない。


The Art of Smelling

私たちは1万以上の匂いを感じ分ける事が出来る。しかし、私たちはそれらを使い切れていない。また嗅覚は味覚と切っても切れない関係にある。嗅覚を失った人が食事を楽しめないのは、風味の違いを鼻で感じ取れないからである。また嗅覚は記憶と強い結びつきがある。実家の匂いや友達の匂いなどを嗅ぐと彼等を思い出す事がある。嗅覚で過去にあった出来事を思い出し感謝しよう。


Part②は終了です。ここまで読んでくださりありがとうございます。Part③で最後なので頑張ろうと思います。

ありがとうございました。
一期一会③を貼っておきます。


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