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君を想い続けた青春の日々③

この記事で最後になります。


高校3年生

1学期

4月、高校最後の1年が始まった。
1年前の時とは違い、新学期にわくわくする気持ちがどこにもなかった。

5月 文化祭の実行委員として頑張ってた。君も同じだったから頑張れたけど、話せる機会が全然なかった。それに君は他の女の子と仲良くしてたよね。その子が原因であんなことになるとは思ってもいなかった。

6月 文化祭で友達の後押しがあって、初めて一緒に写真が撮れた。文化祭で告白しようか迷ってたけど、やっぱりできなかった。
7月 君に好きな人が出来た。という噂を聞いた。
君の相方にも連絡して、確認したら本当だった。文化祭の時に仲良くしてたあの子だった。
一緒に帰ろうと言っても断られた。好きな人が居るからって言われて。
野球応援の時にあの子が居て、目の前で「気まず笑」って言われて凄い辛かった。


私はもう告白しようと思い、泣きながら手紙を書いた。少しでも捨てやすいように、自分の名前は書かなかった。告白の前日の夜は寝れなかった。

君を友達に呼び出してもらい、私は手紙を渡した。


数日後、誰も居ない早朝の別校舎の廊下、告白の返事の前に君に言われた。
「両思いだったとか周りに言った?」
「やめて欲しい。」と。
私は「言ってない。」と言ったけど、君の友達がそう言ってたらしい。友達がどんな風に言ってたのかは分からないけれど、私は言った記憶がなかった。
でも昔はそうだったけど…今は違う。みたいなニュアンスで私と君の共通の友達一人に相談したのは覚えていたけど、「友達が皆言ってた。」と聞いて、噂で変に広まったのかなと思った。その友達は絶対に広めないと分かっていたし、もう君の他の友だちには、君への好意がバレていたから。

その後に、好きな人が居るから無理。と振られた。


振られたことが辛くて教室で泣いてしまった。そんなことが何日も続いた。


夏休み

夏休みに入って、私は進路に向けてやらないといけないことが沢山あった。家だとできないから、学校に行ったり、自習室に行ったりしてなんとか頑張っていた。

2学期

学校に行くのが憂鬱だった。
君の顔が見たくなかった。あの子の顔も見たくなか
った。

でも何かが違った。
君はあの子のことが好きじゃなくなってて、あの子とその友達が、「〇〇(君・好きな人)は〇〇(あの子)の彼氏候補だった人」とか言っていた。

そして君は私と同じ時間の電車に乗るようになった。これは3月まで続いた。

帰りもいつもは学校に遅くまで残ってたのに、私と同じ時間帯の電車になった。これも高頻度で。

君の相方は、〇〇(君)の好きな人は〇〇(あの子)じゃない。と言っていた、さらにあの子の周りが私に対して、〇〇(私)のどこがいいの?とか、私と君の過去を探るようなことを言っていたのを聞いて、振って後悔。っていうことだと気づいた。
その後も〇〇(好きな人)は〇〇(私)が、がちで好きなんだって。とか、色々聞いた。
君とも目が合うことが増えたり、君の友達が〇〇(私)に伝えろよ。とか謝んないとだめだよ。とか言っているのも聞こえた。

私は君の気持ちが良くわからないなと思いつつも、どこかで喜んでしまっていた。 
でも私は周りに悪口を言われることが増えた。特に君と同じクラスの女子数人と、あの子と仲良い子に。あの子の方が友達も多く、生徒会長もやってたから余計に。

あと、悪口ではないけど、君との過去を掘り下げられた時が一番嫌だった。思い出を汚されている気がしたから。

しばらくして、学校行事があったけどそこでも君と話せなかった。

冬休み〜3学期

新年、私は君にあけおめラインを送った。
返事も帰ってきた。久しぶりに話せて嬉しかった。

休み明けの新学期も淡々と過ぎて、共通テスト前日になった。君に朝会えたから、久しぶりに声を掛けた。「明日と明後日頑張ってね」と。
頑張ってという言葉が正しいのかは分からなかったけど、それしか言える言葉がなかった。

君の顔は恥ずかしくてあまり見えなかったけど、君は、ありがとうと言って顔を横にそむけた事は覚えてる。

卒業式前日

君と会えるのは明日で最後なのかと思ったら悲しかった。「明日一緒に写真撮ろう。」と誘ったら「良いよ。」と言ってくれた。

朝電車で目が合ったね。
私が電車に乗る前も、君は私の方を見てくれていたね。伏し目で見てたから知ってたよ。でもそれだけだった。
君は周りに、〇〇(私)に言わなくて良いの?って何度も言われてた。でも君はあんまり言いたく無さそうだった。友達には理由を聞かれると君は、俺のせいで…って言ってたね。そこしか聞こえなかったから分からないけど、あなたは何を考えてたのかな…

卒業式当日

卒業式当日は、嬉しいような、悲しいようなそんな気持ちだった。
式後はクラスでHRをして、その後解散した。
私は君と写真を撮ろうとして、10分以上廊下をうろうろしてた。中々勇気が出なかった。
とりあえず私は、近くにいた幼馴染の男子と写真を撮って、その人に背中を押され、君に声をかけた。

卒業証書を持って写真を撮った。
君とは2枚目のツーショットだった。

どこかで君が何か言ってくれるんじゃないかと期待をしたけど、そんな事は起らなかった。 
写真を撮った後、君は友達に〇〇に言わないの?と聞かれてたけど、写真に誘ったのは俺だけじゃないから。って言っていた。そういうことじゃないのに…朝は言うって言ってたのにな。期待しちゃったよ。

自分から言えよって思われるかもしれないけど、私はそんな勇気が無かった。
だから相手に期待をしてた。

あとがき

今思えば、君との恋愛はすれ違いばかりだった。 

お互いに勇気が出なくて、言葉不足で。
君が私に告白しようとしてくれたときは、私のタイミングが悪かった。
私が告白しようとした時は、君のタイミングが悪かった。


縁があったのか、なかったのか。
会えないのかもしれない。会えるかもしれない。
君の気持ちも最後まで知らない。
君が考えてたことも分からない。

でもお互いの気持ちが通じ合ってた時もあったこと、そして幸せな時間があったことは忘れたくない。


確かなことは一つだけ、大好きでした。

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