【ポケット物語】怪獣と害虫
「はぁ…」
「大丈夫?」
「…ぅ…ん…」
私の友達は瀕死状態。
しかも腕が1本無い。おまけに背中にぐしゃりとくぼみができて、曲がっているし、謎の液体で濡れている。
それなのに治療道具なんてない。自然に治るのを待つだけだ。
「私は…置いて…子供たちのために…」
残念なことに私達の祖先も子孫も、どれだけ傷ついていても、死ぬことはなかなか無いそうだ。
ずっと痛みを感じているしかないのだ。
「でもあなたも一緒に帰るって言ったじゃない!!約束したじゃない!」
はぁ、と息を吐いて疲れたよ