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看護師の仕事の醍醐味について考えた話①


私は、長く看護師として病院で働いています

何かしらで病んで入院される患者さん、検査で入院する患者さん
まだ人生半分くらいしか生きてきていませんが、生涯を通して
これほど人と関わる仕事も実はそうないのかなと思いました

私は、あまり人と関わりたくないし、会話するのも苦手です
なのにこの仕事を20年近く続けてこられたのも
出会ってきたいろんな人々にいい意味でも悪い意味でも助けられてきたからでしょう

就職氷河期世代のすぐ下の世代の私は、安定を求めていました
そしてとにかく親からの自立をしたかった
けど自立する術もないから、手に職をつけようと看護学校に行くことにしました

入学後は片道1時間以上と通勤ラッシュに巻きこれる通学はしんどかったけど
良い仲間にも恵まれなんとか3年間を過ごすことができました
あと、成績が上位数人内を占めると、3年間附属病院に勤めると授業料が無償になる
御礼奉公を目的に勉強や実習を頑張っていました

そんな不純な動機で看護師になって20年もよくやってこれたなと
振り返ると思います

看護師になりたいと憧れている方が読んでいたらごめんなさい
全く参考にはならないかもしれません
看護師の仕事に対して強い憧れや思い入れはなかったのです

当時はテレビドラマで「ナースのお仕事」「救命救急24時」とかが放送されていてまさにドンピシャ世代です
が、それを見て憧れたわけでもありません

なんせ「自立」が私の中で
一番の目標だったのですから

「話すことが特技」「人の話を聞くことが好き」と自信を持って言える人がいますが
私の口からそのような言葉はもちろん発せられません

これ以上書くと長くなりそうなので
看護師になった動機 云々はこの辺りで一旦終了しておきます

私のいる病棟はガンを患っている患者さんが多く入院しています
検査する人や手術する人、抗がん剤治療を受ける人、強い痛みのため痛みのコントロールを行う人、、、、
同職種者ならイメージはつくとは思いますが
ガンも一重に語れないほどにいろんな病気の段階があって
年代も様々です

私は小児も経験があり、ガンに特化すると幅広い年代の方と関わってきました

今は比較的高齢の方が多い病棟にいます

これまで長く生きてこられて、仕事もひと段落ついて老後生活を過ごしている方も多くいらっしゃいます

最近の話ですが、がんを数年前に患い抗がん剤治療を受けてこられて
さらに病巣が転移し、胸に水が溜まる(胸水)、息がしんどいなどの辛い症状が出てきた患者さんとの関わりの一部です

「話を聞いてほしい」と検温をしていると話しかけられました
「今後 検査を受けるんだけど正直受けるかどうか、この検査前に受けたけどかなりきつかった、あともし病名が分かったとして、抗がん剤を頑張るか、頭に転移もしているし、治療しても副作用もあるかもしれない、体力的にも。これまで、後悔なく生きてきた。あなたの意見を聞きたい」と

しばらく話を聞いて、結局検査や治療を受けるか否かまでの話にはならなかったのですが「聞いてもらえて気持ちが軽くなった」とおっしゃられていました

私より倍以上の人生を送っている方からそう言われると、
その方からしたら私なんでまだまだ若造に見えるでしょうが
話を聞くだけでもよかったのかなと思いました

最近、新年度であることも相まって
忙しさでそいうった関わりの大切さを忘れていました
忘れていたというか、どうしても業務が優先となってくるので、話を聞くという時間がなかなか作れないことに気づいたの方がしっくりきます

「忙しい」は「心を亡くす」をいう意味になるそうです

看護師の仕事って、注射する、採血する、熱や血圧を測る、、、と見てわかる業務以外に、話を聞くとか、思いを確認するとか、業務として名前のつけ難いことも隙間もしくは同時に、こなしながらやっていかなければなりません
そして、この関わりってチーム内で広がってで考えて、その時のベストを導き出します

長年していても、こうやっていろんな課題にぶち当たります
そして人を相手にする仕事なので、自分の思うようにはいかないのは当たり前なのです
というかそういう仕事です
そして甲乙つけるようなものでもないと思います

ただ経験はものを言うので
対話のスキルや人との距離の取り方、
話しかけ方など
よくビジネス本にあるようなスキルは、経験として消費していくのではなく
意味づけしていくことは重要だと思いました
よく言われる暗黙知とかそういう類になるのでしょうか

5月 
新しく始めたり、環境が変わって1ヶ月経ってしんどい時期の方も多いかもしれませんが、今はとても大事な時期だと思うので、
一つ一つ目の前のことを掴み取っていただきたいです

time will  tell  時間がたてばわかる

Cry だからそんなあせらなくたっていい

time will tell 時間がたてばわかる

Cry 明日へのずるい近道はないよ

きっと きっと きっと

宇多田ヒカル time will tell より


好きな歌ですが、この曲を書いたのが宇多田ヒカルが15歳くらいとか

すごいな(語彙力なし)

今年ライブするようなのでチケット取れるといいな



おまけ

今日から5月ですね
道にはよく色とりどりのツツジが綺麗に咲いています
季節を感じつつ日々過ごしていこうと思います

花言葉「節度」「慎み」だそうです
GW はめを外さず楽しく過ごしましょう

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