近い将来、『ジャパニーズ・ブランデー』って来るかも!?《和製ブランデー①》
■ウイスキーとブランデーって似ている!
どちらも蒸溜酒を木樽熟成させたお酒です。
熟成によって、透明だった蒸溜酒に木樽からの成分が溶け出して琥珀色となります。
なので、『見た目はほとんど一緒』です。
では、何が違うのでしょうか?
■ウイスキーとブランデーの違いって?
違いは原材料です!
ウイスキー(モルトウイスキー)は大麦が原料です。
一方で、ブランデーはブドウが原料です。
もうちょっと詳しく説明します。
※ブドウはフルーツなので、もともと糖分を含むため糖化は不要です。
■クラフトを中心に急増中!
何が急増中かというと、小規模なお酒製造工場が急増しています。
具体的には、ビール、ウイスキー、ワインで小規模でクラフトな製造工場が急増しているのです!
■ビールの場合
1994年に地ビールが解禁となりました。
何が解禁かというと、ビール製造免許の取得に必要な「年間最低生産量」が大幅に引き下げられてのです!(この年間最低生産量を、下回り続けると製造免許がはく奪されます。)
地ビールブームと呼ばれた1995~1999年に一気にビール醸造所の数が増えて、1999年には実に313場となりました。
それが地ビールブームの終焉とともに徐々にに数を減らしますが、2012年に215場で底を打ち、2018年頃からはクラフトビールブームに乗って急増しています!
(レストランに併設した醸造所=ブルーパブも増えています。)
クラフトビール全国醸造所リスト (kitasangyo.com)
2024年2月7日現在では、クラフトビール醸造所は781ケ所だそうです!
最新版781ヵ所!日本のクラフトビール醸造所(ブルワリー)一覧 (alwayslovebeer.com)
ビール醸造所は、現在も激増中です!
■ウイスキーの場合
ウイスキーも負けていません。
角ハイボールでウイスキーの消費が上向きだしたのが2008年。
そこから山崎などの高級ウイスキーにまで人気が及んだのが2010年頃です。
2010年には、日本国内では10ケ所程度しかウイスキー蒸溜所は稼働していませんでした。
それが「ウイスキー人気」が一時的なブームではなく、ひとつのお酒文化として根付いてくると、2016年頃から大手でないクラフトのウイスキー蒸溜所の新設が増えはじめます。
そして、年々その増加傾向には拍車がかかっています。
ウイスキー蒸溜所は、現在も激増中です!
■ワインの場合
そして、日本国内でワイナリーも増えているのです!
平成時代の国内ワイン市場を統計データで振り返ってみる | ニホンワインノミクス! (japanwinenomics.com)
平成元年(1989年)~平成20年(2008年)までは、日本国内のワイナリー数は220〜230場くらい大きな変化はありません。
ただ、平成20年(2008年)にワイン特区の制度がはじまると徐々に増加しだして、平成29年(2017年)には10年前と比べ、約100場増えて、335場となります。
近年はさらに増加が加速しています。
【特集】日本ワイン ワイナリー数400場超に 山梨・長野・北海道に集中 | WANDS (wandsmagazine.jp)
10年間で100場が増えたピッチから、5年間で100場以上に増えるピッチへと、ピッチアップしています。
(1つ目グラフと、2つ目のグラフで、ワイナリー数に微妙な差がありますが、引用元が違うのでご容赦ください。ざっくり200場ちょっとだったワイナリーが、今は400場以上になっていることをお伝えできればと思います!)
ワイナリーは、現在も激増中です!
■ビール→ウイスキー
ざっくりですが、ビールを蒸溜したらウイスキーになります。
そのため、スコットランドの老舗の蒸溜所でも、「元々はビールをつくっていました!」というウイスキー蒸溜所は、結構あります。
(英国のビールはドイツ式のラガービールでなく、上面発酵のエールビールです)
一方で、日本のクラフトでも、クラフトビールから、クラフト・ウイスキーづくりへ参入するケースが出てきています!
例えば、常陸野ネストビールで有名な木内酒造の『八郷蒸溜所』や、金沢のクラフトビール:オリエンタル・ブリューイングの『オリエンタル金沢蒸溜所』です。
「日の丸ウイスキー」とは|老舗酒造がゼロから構築するジャパニーズウイスキー - Whiskeen(ウイスキーン) (whiskey-spirits.jp)
オリエンタル金沢蒸溜所 - Whiskeen(ウイスキーン) (whiskey-spirits.jp)
■ワイン→ブランデー
ざっくりですが、ワインを蒸溜したらブランデーになります。
日本国内で「クラフト・ウイスキー蒸溜所」と「クラフト・ワイナリー」がともに急増しているという事実があるだけに、令和の『ジャパニーズ・ブランデー』が誕生するパーツはそろっているように思えます!!
次回は、このジャパニーズ・ブランデーの可能性について、妄想してみたいと思います!!
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