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図解『コンサル1年目が学ぶこと』

コンサルタントの知り合いがいることがきっかけで、この本が気になり、読んでみました。すると、相手が考えていること適切にアウトプットするファシリテーションスキルは、コンサルタントの仕事から学ぶことが多いと、強く気づかされました。少しそのポイントを載せさせて頂きます。

PREP - 結論から話す

私たちは、前置きが長かったり、伝えたいポイントに相手の注意を集中されることが苦手な時があります。例えば、短時間しか準備、プレゼンの時間がないなど、制約が仕事にはあるのが事実です。しかし、その制約の中でどのような成果を、クライアント(仕事を依頼してくださった顧客)に対して提示するかが、コンサルタントの仕事の神髄で、やりがいでもあるようです。

その時に必要なのは、結論から話すことです。このことによって、相手が自分の伝えたいことを明確に頭の中で設定してから、話しを聞いてくれます。その時、意欲的な人、興味のある話題だと分かってくれた人がいれば、きっと質問をしてくれると思います。その質問に答えていくようなプレゼンや話し方ができれば、提案は円滑に進んでいきます。
この流れを、PREP(Point-Reason-Example-Point)という表現します。Pointは「結論、要旨」、その後「理由」、「具体例」、そして最後に「結論」を繰り返します。こうした流れを組み、プレゼンをきれいにシンプルにすることが重要です。たしかに、友達や知り合いなど、話す時間がもともと確保されていて、ゆっくりと背景を知ってもらいながら説明をすることが効果を生むときもあります。

例えば、『ビジネスと人を動かす驚異のストーリープレゼン』という15分のTEDトークの分析の本では、P80という前半部で、「きっかけ→転換→教訓」の流れで、ストーリーを使って人を引き付けることで、本当の意味で人々の感情、共感をも呼び、継続的なビジネスに繋がると述べています。

しかし、ここで考えなくてはいけないのは、TEDは15分であること、そしてなによりもTEDの会場にわざわざお金を払ってくる人は、心が揺さぶられるストーリーを期待してきてくれていることです。私たちも、講演会や一つのプレゼンの場所を設定頂いている場合は、こちらの方法でいいかもしれません。一方で、ビジネスの現場で、こちらがお話を聞いてもらうという立場の場合は、もっと、シンプルに提案し、その後雰囲気や人々のプロジェクトの内容への共感度を考え、ストーリーを増やしていくことは重要でしょう。
私たちは常に、このストーリー型、コンサルのPREP型の選択を華麗にしていく必要があるように思います。

仮説思考

世の中を変えるような提案も、最初は小さな仮説から始まっています。例えば、一泊3万円でも豪華な体験をするために、ホテルの宿泊にお金を出している若い人が増えているというデータを、ニュースで見たとします。そんな中で、その内容は事実であるかどうかを検証(仮説検証)をした結果、地域によって異なっていることが分かり、全国的な現象ではないことが分かったとします。ここで、「結局仮説は間違っていた」と言って、終わりにすることもできてしまいます。残念ながら多く人が、「勉強になった」ということで終了にしてしまうでしょう。

しかし、ここで大事なのは、この「仮説検証」で得た内容を、どのように使用するかということです。一泊3万円程度で泊まる人も、一方で少しは存在することも事実です。それが都内の若者だけだったとすると、その検証内容をフィードバックし、さらにその都内の若者の行動、その理由を深堀していくことで、サービス展開をするならどんなカスタマージャーニーがあるのか、購買行動、購買チャンネルがあるのかを調べることができます。

また、その他の場所で結局3万円は払わないと分かった地域に対しても、今回東京周辺に対してどんな購買行動の違いがあるか、分かったことになります。その経験とデータを基に、東京に対して他のサービスはどんなことが考えられるのか、同時に新たなサービスを展開する上での土台を持っておくことができます。こうして二つのことを考え続けることで、同時並行で進めていくことで、クリエイティブな提案ができることもあります。

こうして、仮説をしっかりと立て、とにかく進めることが、時間のないコンサルの仕事の上で重要であり、質の高い内容に結びつくそうです。

以上のように、コンサルの仕事について見ていくことで、私たちの仕事に対するマインドに刺激を与えることができたように思います。結論から話すシンプルな提案力も、仮説から導き出される創造的な発送も、私は常に「考え続ける」というマインドから生まれると思います。それは「何に対しても、自分の意見を持つ」ということです。ニュースや仕事の中で出てくる課題に対して、自分はこう思う、こんな風になったらいいと思うという価値観を頭に描き、それを実行するためには、こうしたことができるかもしれないという「仮説思考」を持ち、とにかくに始めてみることが大事だと思います。

その後のプロセスには、自分の思った仮説の流れ、実施した提案が相手に伝われば、応援してくれる人が現れるはずです。応援してくれそうな人ができたら、もっと深みに入る、TEDのようなストーリープレゼンの段階に進んでもいいかもしれません。

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