charinorenai

タロット占い師。近畿大学通信教育部で図書館司書コース修了。ここはまるで私の部屋。

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小説「金龍のオムライス」

私はテーブルいっぱいにごちゃごちゃと料理を広げて、食器をべたべた汚しながらやんちゃに散らかった食事をして、時間をかけてそれらを洗って片付けて元に戻すことが好きだ。嫌なことがあったらわざと食べ過ぎて、指を突っ込んでトイレで吐く。  しかし、来客、ことさら好きな男、がいると、これがなかなか出来ないので弱る。せっかくの休日なのに、だ。そんな時は食べ吐きのすべてを諦める。私は適当に髪を結んで、さっさと顔を洗った。無いよりマシな眉毛を適当に描いた他はろくに化粧もせず、部屋着のピーチ色の

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    • その他「飯タルジア-横浜・川崎編-」

      ※執筆当時の2019年、岩手にいました。 秋風に吹かれたら地元帰りてェーーーーー!!!!!!となりましたが、現状不可なので、せめて個人的に好きな飲食店を書いて自分を癒やします。 【備考】 あくまで「おいしさ」は私の主観です。 現在の営業時間など店舗情報詳細は調べてないし、写真もないです。 私自分自身用の備忘録を兼ねてます。 ー横浜編ー①ジェラテリア・パンチェーラ/横浜駅 横浜高島屋の地下にあるジェラート屋さん。シャーベットもある。季節限定味が魅力的ですが、定番のピスタチオ

      • エッセイ「荒川良々の白髪」

        ここ最近はいわゆる「肌管理」のために、美容皮膚科へほぼ毎週通っている。 自由診療なので保険適用はされないが、実感として小学生の時よりきれいな肌になったかも。 私は子どもの頃から体質で肌がボロボロなのだ。 すこぶるキメが粗いし、ニキビとその痕でいっぱいだ。 市販のお菓子も殆ど食べず、枕カバーも毎晩替えて、保険適用の皮膚科にも通った。 それでもタバコ吸ってるオッサンより荒んだ肌で思春期を過ごした。 いやー、キツかったっす。押忍。 で、あんまり懐に余裕がない私が美容皮膚科に通えて

        • エッセイ「年のはじめに遺言を(2021)」

          みんなー!明けましておめでとう! 読んでくれてありがとう♡ 早速本題に入りますが、私は毎年年始に遺言書を書いているよ。 「死にたい」とか「病んでる」とかそういうことではなくてね、単純にうっかり自分が急逝した時のためなの。人の生死のタイミングって本当に分からないじゃん。 私の一族は晩婚の人が多く、アラサーの私がちょっと前まで最年少という家系。 で、私が大学生の時に祖父母がぱたぱたと亡くなったの。それを契機に親戚の遺産相続問題が案の定ぼっ発、私も成人していたし巻き込まれて、

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        小説「金龍のオムライス」

          お知らせ「有料小説を書いたよ」

          私、冗談抜きで計算能力が欠落していて、マジのガチで中学生まで掛け算の7の段が言えなかった。 何もふざけてないのに、数学の授業で話されていることが1mmもわからなくて数学超嫌いになって保健室に潜んでおりました。 成績は10段階評価で、英語10の数学3。(本当は2で赤点、留年確定だったのに職員室で泣きわめいて上げてもらった) 補修教室に行くとDQNしかおらず「は?なんでコイツがここにいんの?」「コイツが教えるの??」という 表情をされたが、彼らは私を受け入れてくれた。最終的にD

          お知らせ「有料小説を書いたよ」

          小説「ちぐはぐ」

          私は過去5年間で7回転職して7回引っ越している。 浅草・吉原、藤沢、横浜、渋谷、目黒、銀座、新橋、京橋、千葉の手前、千葉の奥、水戸、茨城の奥地、六本木…今は東北の山奥の森深くにいて、せっかく山にいて木こりじゃなくてOLをしているのがちょっと勿体ない気もする。恋は流星、流れるままに、もうすぐ30年生きていることになる。 (山奥森の中なのに)見事なまでにOLをしているし、 (山奥森の中なのに)入社初週からビッグマネーをせっついている。これはちょっと予想外で疲労ファックオフだね。

          小説「ちぐはぐ」

          エッセイ「モト冬樹の泣き顔」

          中学三年生の頃である。 卒業写真の個人撮影の日に、クラスメイトの不良っぽい男子生徒がいざカメラマンを前にしてもくすりとも笑わない。「お願い!ちょっとだけでいいから口角を(><;)」とカメラマンが指示したり、彼の友達も当時の流行りのギャクや変顔をしたり笑かそうとしていたが、頑なに笑わないように耐えていた。 私もその笑かしに参加したくなり、不意の隙にボソっと「モト冬樹の泣き顔…」と言ったら、なんと彼は笑ったのだ。破顔キターーーーーー。 私も嬉しかった。他者が自分の行いで笑ってくれ

          エッセイ「モト冬樹の泣き顔」

          エッセイ「俺ショムニ」

          さっきいきなり10歳くらいまでの記憶が湖の底から浮いてきた。 しかも尋常じゃない量が。せっかくなので箇条書きしてみます。 【保育園】・信者じゃないけれどキリスト教系の保育園 ・おゆうぎ会は無く、クリスマス会はガチの降誕劇 ・一番人気の役は『ベツレヘムの星』 ・立候補するも『星役』のオーディションに落ちる ・理由は一筆書きの☆が描けなかったから ・洗礼を受けた子だけがパンとぶどうジュースを礼拝の度に食べているのを見て羨望から猛烈な怒りを抱く ・将来の夢はミニトマト ・ませたお

          エッセイ「俺ショムニ」

          エッセイ「恋に落ちなくてもいい」

          思えば人生の大半は恋に落ちていた。 出会いなんてそこら中に転がっているし、作ってしまえばよかった。 特に大学生の頃はすごい強烈で、「女子大生」という四字熟語の特権を振りかざして暴れていた。 ほぼ毎週合コンをし、出会い系サイトで知り合った人とも4年間で30人ぐらい会った。 「女子大生」というだけで都心の高級レストランでタダ飯を食べられたし、モテたから楽しかった。 梨園以外の業界で働く人々とはあらかた合コンをし、出会い系サイトで会った人々を通して世間には色んな感じの人間がいるこ

          エッセイ「恋に落ちなくてもいい」

          エッセイ「あっ、見つけちゃったゾ…♡」

          言わずもがなコロナ禍である。 日常に不自由が増えていけ好かないが、時間にだけは余裕ができた。 そして部屋にこもっているからインターネットに費やす時間も当然増した。 そこで数年ぶりに、いわゆる「音楽を掘る」機会を得た。 私は既知のものに繰り返し触れる方が好きだが、そんな私が「あっ、見つけちゃったゾ…♡」と、ときめいたもの&一緒に掘れた思い出をいくつか。 ①エモすぎ-Phoebe Bridgers-現在こそ『エモい』という言葉は頻繁に会話で使われるようになったが、多分10年前

          エッセイ「あっ、見つけちゃったゾ…♡」

          エッセイ「びっくりしている」

          およそ2年間私は壊れていた「壊れる」という経験から学んだことは何もない。ひたすら超面倒だった。 白昼堂々コソ泥と警官が走り、公園は駐輪場兼ストロング系缶チューハイのゴミ箱。 産地不明の食材が激安価格で売られるスーパーが賑わい、真夜中に立ちんぼが手招きをしている。 そんなゲットーの片隅のアパートで私はひとり壊れていた。 とある日は、死に場所探しの旅に出た。 一日中うつろに雑木林や河原をさまよい、3駅分くらい無駄に歩いた。 しっくりくる場所が無くて諦めて帰って大泣き。ダセぇ。

          エッセイ「びっくりしている」