茅ヶ崎の新居

昨夜は何もすることがなく二十時半に就寝。それも、知らない間に。

窓も全開で寝てしまったため、四方八方から部屋に入り込んでくる冷たい風で覚醒。0時半。

4時間も寝たら今までの僕だったら、もう眠れない。

幸いネットもないので、再び布団に潜り込み、冷え切った体を温める。


友人の著名なインテリアデザイナーと打ち合わせをしているのだが、もともとビジネス上の付き合いではなく、仲のいい友人だったのと、僕が子守の当番で3歳の娘を連れて行ってしまったせいで、友人が娘をあやすことに夢中になってしまい、まったく打ち合わせができなかった。

彼は日本人にしては珍しく、噛み煙草をいつもに口に含んでいて、今のお気に入りはいちご果汁が練りこんであるものらしく、口の周りに赤いいちごの果汁をつけて、まるで道化師のような顔になっているところに娘が過剰に反応したのもいけなかった。

高専時代の先輩がビジネスで成功して茅ヶ崎にショップと自宅を兼ねた物件を建てることになり、内装を彼と僕が組んで担当することになったのだ。


内装施工日初日。

僕たちはまったくノープランで現場に赴いた。ピンストライプのタイトなスカートスーツを着こなす秘書から、ほぼ完成した外観と外構の説明を一通り受ける。この秘書は僕のだっけ?誰のだっけ?と思いながら「あとは内装だけですね!先生!」と言われ、急に焦り始める。

嚙み煙草をくちゃくちゃやっている友人は「ふーん」とか「へぇ、こうなってんだぁ」とか言いながら呑気に敷地内をほっつき歩いている。

庭はダートコースとロードコースと、スケートボード用のパークからなっており、起伏があって、夜間でも利用できるようにいたるところにナイター照明が設置されている。

言い忘れたが、施主である先輩は自転車カスタムビジネスで成功したのだ。

ざっと見渡しただけでも2000坪はある敷地だ。それに比べると狭く思えてしまう住宅部分だが、やはりそれでも建坪で300坪以上はある。

さて、どうする?噛み煙草君。


夢だからノープランだし、オチもない。ただ、ちょっとドキドキはした。

最近にしては遅くて、6時起床。シャワーを浴びて7時前にはオフィスに到着した。外は雨。





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