書籍_幸福の研究
元ハーバード大学学長、デレック・ボック氏が著したこの本は、社員の幸福について考える契機を与えてくれた。この本に興味を持ったのは、当社の社員の満足度を深く理解する必要性に直面したからだった。
最近の数年で、当社社員の満足度が一般的に低いことが明らかになった。その原因の一つとして挙げられるのは、経営者である私自身が社員の満足度に関心を持っていなかったことだ。それに気づいてから満足度は幸福感と同じなのか、そもそも幸福とは何か?そんな疑問を抱くようになった。
本書では、幸福に関する研究成果を基に、政府が政策にどのように反映すべきかを多様な観点から論じられている。特に、経済成長の追求が必ずしも幸福につながらないこと、幸福度を重視することで政策の方向性が変わる可能性についての洞察が示されている。この本は、幸福に関する貴重なインプットを提供してくれる良書だと思う。
ただ、私にとってはこの本自体よりも、この本を読むことを通して慶應義塾大学とパーソル総合研究所の「はたらく人の幸福学プロジェクト」の成果を再認識することの方が価値があった。幸せの7因子、不幸せの7因子をフレームワークとして利用し、一人ひとりの社員を見つめ直すことで、取り組むべき課題が見えてきた。
社員の幸福を考え、それを言語化する時間をこれまで取ってこなかったことは、猛省すべき点。しかし、過ぎた時間は取り戻せないので、これから積極的に取り組むしかない。さて、やるか。
また、パーソル総合研究所のウェブサイトで受診できる「幸せ・不幸せ診断」を利用し、自分が自己成長を望みながらも、過度の仕事でぼろ雑巾状態になり、自己嫌悪に陥っていることを再確認した。全社員がこの診断を受け、その結果を共有し、今後の方針についてディスカッションするのも良いかもしれない。これにより、どのような改善が必要かを一緒に考えることができると思う。
はたらく人の幸せ/不幸せ診断
https://rc.persol-group.co.jp/thinktank/spe/well-being-survey/?id=014d082fedbdc30208106965f1404728
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