書籍_財政破綻の嘘
この本は、評論家の三橋さんによって書かれたもの。一般的には、国家の借金が増え続けることが財政破綻を引き起こすと考えられがちだが、三橋さんはこの財政破綻論に対して異議を唱えている。
財政破綻論の主張として、制限なく発行される国債は無責任なばらまきであり、将来的に大きな負担が国民にかかるという点がある。しかし、著者は自国通貨で発行された国債にデフォルトは起こらないと指摘し、デフレギャップを国が国債発行によって埋めることを提唱している。
私は、現在のデフレ経済からの脱却には、国による国債発行が必要だと考える。プライマリーバランスの黒字化よりも、以下の分野への資金投入を優先すべきだと思う。
・インフラの更新:老朽化した社会インフラを次世代のまちづくりに適した形で更新する。
・少子化対策:若い世代が子育てのメリットを感じられるような政策を展開する。
・教育と研究開発:将来の日本を支えるための研究開発に大型投資を行い、子どもたちの教育にも投資を増やす。
・福祉の強化:100歳時代に向けて、特に高齢者の健康促進に注力する事前予防的な政策を実施する。
・中小企業の支援:ベンチャー企業の成長を促す環境を整備する。
・環境投資:CO2排出量削減に向けた投資を行う。
しかし、国債の継続的な発行はデメリットも伴う。インフレのリスクのような多くの懸念点が存在するため、メリットとデメリットを個人レベルでしっかりと検討し、友人、家族、地域コミュニティとの議論を通じて、代表する政治家を慎重に選ぶべきだと思う。大人として、このような意識的な行動を示すことが重要。なぜなら、大人が積極的に政治参加をしなければ、次世代が選挙に興味を持つことは難しくなる。特に、高齢者の割合が多い社会では、高齢者に有利な政策が優先されがち。その結果、当然の展開として若い世代は政治が他人事と感じる傾向が強まる可能性がある。このような状況を防ぐためにも、私たち一人ひとりが政治について考え、行動することが必要。
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