【映画の感想#18】ちょっと今から会社やめてくる
まず最初に言いたいのは、今サラリーマンをやってる人は見た方がいい映画だということ。正直なところ、私自身この作品を舐めてた。ちょっと話題になった作品に、工藤阿須加と福士蒼汰のイケメンダブル主演でほどよい感じの作品に仕上げてあるのだろうと思っていたんだけど、全くぬるいところの無い、かなりガチな内容でびっくりした。
ブラック企業に勤める会社員が、仕事に疲れ、線路に飛び込もうとしたところに現れた無職の男との物語。とにかく序盤は会社の部長である吉田鋼太郎さんのパワハラっぷりが半端ない。おっさんずラブの時に吉田鋼太郎が演じた黒澤部長とは真反対で、ちょっと悲しい気持ちになってしまった。今、ちょっと心が病んでるなと思ってる人は見ない方がいいと思う。私も見ていてちょっと憂鬱になった。それくらい名演技だった。
ブラック企業とはいえ、やっと内定を貰って正社員になれたという思いもあって、仕事はなかなか上手くいかない。そこに現れた無職の男に励まれながら何とか頑張っていこうとする。色々あって最後は会社を辞める決意をするわけだけれども、会社を辞めるってのは多くのサラリーマンにとっても大変な決断で、そういう苦労が上手く描かれていたと思う。頑張るのも重要だけども、辞め時ってのもあって、それをつかみ損ねちゃいけないという事を再認識させてくれた。そしてつらい時はやっぱり他人を頼らないといけないこと、でもみんながみんな味方じゃないこと。つらい時に大事な事がシンプルに描かれているのは、なかなか凄い。
そして主演の工藤阿須加、福士蒼汰はただのイケメンじゃなかった。本当によい演技だったし、ベテランの吉田鋼太郎や黒木華はそれを上回る演技をしていて、単純に演じっぷりも楽しめた。ぜひ心の元気な時に見てほしい映画だ。
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