9番「ティーカップ特注ポイントカード」(午前)

アカリ「はー。。」

 今日は平日の早番ということもあり、お客様のご帰宅はない。

 紅茶でも淹れようかな。

 私は給湯室に行きお湯を沸かす。

 チリンチリン

 誰か来たようだ。

もこ「よっ。おはー」

アカリ「あ、おはようございます。もこさん」

 もこさんは少し遅めの出勤だ。

アカリ「いまお湯を沸かしているんで、もこさんの分もわかしますね」

もこ「お、ありがとー♪」

 私はお水を入れ再度お湯を沸かし始める。もこさんと私のティーカップの用意をする。

 もこさんのティーカップは「ドドドド」の文字入りのカップだ。私のはピンク色のメイドさんのイラストつきのティーカップである。

もこ「今日は寒いねぇ」

アカリ「そうですねぇ~」

 私はもこさんにティーカップを手渡しする。

もこ「ありがと~♬温まるねぇ」

アカリ「そうですねぇ」

もこ「この茶葉、ハチミツの香りがするね。アカリちゃんはお茶好きなの?」

アカリ「あ、いえ、茶葉はこのカップについていたものですよ」

もこ「あ、もしかして、フェリシーティーカップに付いてるあの茶葉?」

アカリ「あ、そうですそうです。って、これってフェリシーのティーカップなんですか?」

もこ「そうだよー。知らなかったかな?」

アカリ「え、これオリジナルグッズなんですか。なんだろう。グッズにしては凄い飲みやすいですね」

もこ「そうね。うちのティーカップはメイド長が厳選したものみたいだからね。アカリちゃんは知らずに使ってたのね」

アカリ「はい。メイド長からフェリシーで暮らすなら、カップはこれね。って渡されて」

もこ「そっかそっか。フェリシーにはまだまだ色々なグッズや個性豊かなものに溢れているから、色んな人に聞いてみると面白いかもね」

アカリ「はいっ」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?