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キョロ充を卒業したい人は「不倫学」を知れば、恋愛の本質を掴める

坂爪真吾 はじめての不倫学


なぜキョロ充を卒業したければ、この本を読むべきなのか?

人間の欲望について真剣に考えなければ、幸せな人生は送れないから。

まずキョロ充はモテたいと思っているでしょう。つまり充分な恋愛をしたいと思っています。恋愛についてあまりにも無知すぎるから、いつも理由をつけて損得勘定を優先する。恋愛について知るためには、結婚制度について知らなければなりません。「カジュアルな恋愛」と「結婚」はちょっと違うし自分とは遠い話だなあ、と思うことは危険です。それはバカの壁です。もともと今の結婚システムが「恋愛→結婚」というロマンに溢れたシステムだからこそ、「カジュアル恋愛」が存在するのです。

恋愛、結婚、不倫(特にこれが今回のテーマですが)について無知のまま社会人になっていくと、必ず問題が出てきます。例えば、キョロ充のまま社会人になったけど、若い時にモテなかったからその分を埋め合わせるために、下手に手を出して女性問題を起こし周りから見放されると、復帰することは難しいです。

不倫は人類史にとって切り離すことのできない話です。いつの時代も必ず不倫は起こります。もはや道徳や倫理の問題として片付けてはいけません。社会問題として不倫を知りましょう。

結論


不倫問題は根絶できない一夫一婦制だか、他の制度よりかは比較的マシ。不倫を根絶するのではなく、不倫の害を減らすのを目的として、社会システムがポジティブ婚外セックスを条件下のもとで許されるべき。

ポジティブな婚外セックスを条件下の元で認めよう


この本の結論は「ポジティブな婚外セックスを条件下」の元で認めよう、というものです。ポジティブな婚外セックスとは割り切ったセックスの事です。ネガティブな婚外セックスとは不倫相手を愛してしまうセックスのことです。

そして「条件下」というのはどういうものかというと、婚外セックスを個人でやるのではなくて社会のルールとしておこなったり、お互いの同意を得ることを指しています。そして回数にも条件を設けて、例えば月に一回などのようにします。またネガティブな婚外セックスのなのか否かのチェックするといった条件もあります。

この考え方は薬物政策でおこなわれる「ハームリダクション(被害減少)」に基づいています。薬物の根絶は不可能なのを受け入れた上で、被害を最小限に抑える、といったように「不倫」の根絶は不可能なので「不倫」の被害を最小限に抑えるために、不倫ワクチンとしてこのようなシステムが必要であると言っています。

ではなぜこのような結論にたどり着いたのでしょうか?様々な結婚の制度、恋愛の形と比較しながら見ていきましょう。

一夫一婦制は酷いシステム。だけど他のシステムよりかはマシ。 

一夫一婦制は「不倫」を生み出してしまう不完全なシステムです。しかし結論は、一夫一婦制が他の制度よりもマシなのです。民主主義は完璧ではないですが、他よりマシという考えに似ています。

例えば一夫多妻制は一見男性にとっては素晴らしいシステムであるように思えます。しかし結論として勝ち組の男性のみが幸せになれるシステムで、それ以外の男性は残り物になります。一夫一婦制よりも恋愛の格差が非常に大きくなります。孤独に苦しむ負け組の割合がもっと大きくなります。そしてなりよりも女性には選ぶ権利がないという点があります。この時点で男性優位のシステムとなっており、結局は女性も男性に従属する形になります。一夫一婦制の方が平等なシステムなのです。

他には集団婚があります。そこの地域コミュニティのグループが全員で結婚するシステムです。これだと平等でかついろんな人愛すことができる、という理想があります。しかし現実は違います。集団婚とはパートナー全員に等しく愛するというルールのもとに成り立っているため、一人の人を愛し続けると「スペシャルラブ」として罰せられます。周りの人はお互いを監視しあい、誰と誰が何回あっているのかをチェックします。そしてこの集団婚でも必然的に売れ残りが出てしまいます。例えば若い人は老人を相手にしません。そこで集団婚のシステムそして「初潮のきた女の子の初体験は老人とする」といったしきたりがあったりします。老人に捧げることが素晴らしいこと、といったふうにコミュニティに洗脳をかけます。これは実際に児童虐待になります。

他には結婚していても相互同意のもと婚外セックスが許されるオープンマリッジやポリガミー(複数恋愛)があります。
これらは普及しつつある恋愛の概念ですが、一度に5人の人を同時に愛したりすることはとても難しいです。クリスマスといった記念日などでは調整をすることがとても大変です。また経済的にも複数の人を養える余裕と精神的な余裕も必ず必要です。結局嫉妬や憎しみで失敗に終わるケースも多いです。本書ではこれらの恋愛の形は進めているものの、大多数の考え方には至らないだろうと予想されています。

このような様々な恋愛の形を比べてみると、どの形でも必ず問題は出てきます。一夫一婦制でも「不倫」が問題として出てきます。

歴史を振り返ると不倫を死刑にした時もありました。それでも不倫は根絶しません。2000年以上も不倫と社会は闘ってきました。先ほども述べた通り、もはや道徳の問題ではないのです。個人の誠実さの問題でもないのです。これは社会の問題なんです。そこから恋愛人生について考えていくのです。

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