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アルバム全曲解説!11.ミスターバーニングマン / 12.エピローグ

どーも。とおるです。
みなさんいかがお過ごしでしょうか?

晴れました。

梅雨真っ只中。

晴れました!!
気持ちいね〜

昨日は午前中を使って家中の布製品を洗濯機にぶち込みましたんですが、

物干し竿が足りなくなって竹を使ってたら、
その竹が古くて腐ってたみたいで真っ二つに折れ、せっかく洗った洗濯物をまた洗うという事件もまあ!

晴れたので気にせずルンルンで過ごしてます。

さあさあ!
そんなつまんない話はさておき
ついに今回はアルバム全曲解説の最終章!

ミスターバーニングマンとエピローグ。
いっぺんにやっちゃおうと思います!

それではいってみましょーーー

11.ミスターバーニングマン

この曲はですね。
沖縄で作りました。

沖縄での出来事と想いを書きながら思い出していこうと思いますね。


当時、タイル目地職人だった僕。
なんと沖縄に一か月出張に行くことがあったんですね。

その前の年は石垣島に出張行ったりと、2年連続で沖縄に長期滞在したといのもあって、

観光とはまた違う、沖縄のローカルの部分に触れることがたくさんあった。

その中で、僕の中で沸々とあった。

《移住》

という言葉が膨らんでいた頃でした。

今でこそ、伊豆に移住したのですが
その頃は本気で沖縄に移住を考えてました。

暮らそう、どこで暮らそう?

これは、この曲。
ミスターバーニングマンの歌い出し。

まさに!って感じですね!笑


とにかく当時は
東京から飛び出したくてたまらなかった!

お世話になってた沖縄の職人さんからは

「いつでもおいで、面倒みてやるから」

といわれてて、移住後の最初の難関。

仕事探し

もしなくてもいいという。なんとも好条件。

街路樹はフェニックス
まるで魔法のほうきのよう
街灯の明かり虚しく
見失わないように
外国の空に似てて
まるで魔法の夜のよう

この歌詞のように

僕は、沖縄が持つ不思議な空気と匂いにどんどん吸い込まれていったのだ。

沖縄では「島によばれる」
と、良く聞くが、僕は島によばれた気さえした。


縮まらない距離との戦い

沖縄移住を決めるか否で僕を悩ませたのは、いくつかあるが。

最大の悩みが《距離》だった。

バンドも続けたい、移住もしたい。
と、欲張りな僕。

小学生でもわかるほど、物理的な距離が遠い沖縄。

僕はその二つをどうしても天秤にかけなければいけなかった。


今でこそ、バンド活動はほとんどできてないが、
今思えば、別にそこには距離など関係なく。



しっかりとしたプランと気持ちがあれば、別に天秤にかけなくとも、「行けばなんとかなった」のだろうけど、当時の僕はどうしてもそこで足踏みをしてしまっていた。

そんな気持ちがこの歌詞にも現れている。



言葉が多すぎて身体が軽くなりすぎて
自由という名の檻に入ってく


小心者、慎重派、
考えすぎてしまう僕の良い癖でも悪い癖でもある所。

頭の中で、色んな状況をシュミレーションしすぎてしまうのである。

(まあ、かといってその選択に後悔はしてないんだけどね。)

お陰で、そういった歌詞も生まれたしね。笑



自由という檻



まさに当時の僕は、自ら作った檻の中でもがいていた。


ワカゲノイタリ村

それでも僕はどうしても最後まで沖縄移住を諦めきれなかった最大の理由が、コレ。

ワカゲノイタリ村

という場所の存在である。

僕と同年代の奴らが、沖縄の北部。
いわゆる
“やんばる”
という地域で、廃材エコヴィレッジゆるゆるのような場づくりをしていた。


ゆるゆると比べると、いくぶん荒々しいとこが目立つんだけど。笑

同じ世代の奴らが、こうして数人集まり。

日夜、あーでもないこーでもないと
意見や無い知識を出し合い。

実践。

トライ&エラーを繰り返していて。
(台風で小屋が吹っ飛んだり、作ったピザ釜が土台ごと燃えたりと、どっちかっていうとトライ&エラー&エラーくらいかな?笑)

僕はその姿に、いつもワクワクしていた。


代表であり、村長の具志堅は、たしか僕より一つ歳が下で
ブルーハーツ、ハイロウズが大好きなモヒカンの青年。


会えばいつも適当な事を言って笑ってる具志堅も、やる時はやる男。

そのギャップがうっとうしくも、可愛らしく好きなとこだ。笑


基地問題と政治。

当時の沖縄は基地問題はもちろん。
そして、県知事選の真っ只中だった。

沖縄中が熱く燃えていたのだ。

その、具志堅もまた。そこに深く関わっていた。

選挙カーに乗り、マイクを取って日々叫んでいた。

僕はその姿に圧倒された。

僕が思っている以上にここは、近くに政治があり、戦ってるのだと。

と、同時に

「はたして僕はここに入っていけるのか?」

という
また、考えすぎ病が発症した。笑


おそらくだが、
ここにいる以上、切っても切れない問題が。
山のようにある。

そして性格上。
友達が熱く戦ってる中。僕はどういう動きをするだろうか?

色々考えた。


具志堅との思い出

話は変わるが、具志堅と一度
沖縄の浦添市にあるライブハウスに遊びに行った。

その日は、オープンマイクだったのかな?(たしか)

まあとにかく気づいたら具志堅がステージに上がっていて、沖縄が抱える問題や若者からの意見として、マイクを持ち必死に話していた。



10分くらい経った頃だろうか



バンドで出てた出演者の1人がステージに来て、

笑いながら
「長いよ」

と言って終わらそうとした。


僕はそれが凄くムカついて、持ってきてたウクレレ出しステージへ。


ボブ・マーリーのNo Woman, No Cryを演奏した。



「今は、具志堅が話してる番で、お前らみたいよくわかんねー大人に話してんだ!クソが!黙ってろ!」



もちろん言葉にはしてないが、僕はその人を睨みながらコードを鳴らし続けた。笑


ボブマーリーの曲だからか、最終的にはなんだか和やかムードになって、なぜかみんな歌ってて。
具志堅のステージが終了。


スッキリはしない。


ほんとだったらこういう時にもっと、強い言葉と場を持っていく力がなかった自分にも腹が立った。


そそくさと、ライブハウスを出て浦添の国道沿いを2人でトボトボと歩いた。


歩きながら凄く考えていた。

「きっと僕は、この沖縄という場所に移住したら関わらずにはいられないだろう。」

心底ビビったのである。笑

超絶ビビリな僕。
心の底からビビった。


うちなーんちゅ、ないちゃー

この二つの言葉を強く肌で感じた出来事がある。

【うちなーんちゅ】
沖縄生まれ、地元が沖縄

【ないちゃー】
沖縄以外から来た人、内地から来た人

出張中。
現場の職人さん達はもちろん、
ほとんどが“うちなーんちゅ”

ただ、東京にいる僕みたいのが呼ばれるくらいだから、現場は大忙しで全国から職人が集まっていたのもあって。

いわゆる

“ないちゃー”

“うちなーんちゅ”が混在していた。


そうなると沖縄の職人さんからの、表には出さないが無言の圧みたいのがよくある。


基本的にはニコニコしてて、観光客も多い沖縄だからか、非常にウェルカムで外からの人には優しい。


ただ仕事になると話はまた別である。



揉め事とかは無かったが、一緒に行っていた大阪の職人さんはその辺の感覚が鋭く、お陰でうまくつきあえた。


1か月の仕事も終え、仲良くなった沖縄の職人さんも交えて打ち上げがあった。


お世話になった職人さんはコンビでいつも動いてて、1人が生粋の“うちなーんちゅ”

そしてもう1人が九州から30年前に沖縄に来た、“ないちゃー”だった。




この“ないちゃー”っていうのも、普段は使わない。

ちょっとトゲがあるからだ。

そこには、戦争の悲しい記憶が含まれてる。



酒も進み夜も深まる。

コンビの2人は仕事の話で熱くなる。

「いや、お前は“ないちゃー”のくせに!」


そんな言葉が聞こえて、場が一瞬だけ凍る
(もしかしたら僕だけが感じてた事かもしれないが、凍ったような気がする。)


その一言で僕は全てを理解したような気がした。


30年沖縄にいようが、どれだけ仲良くなろうが、そこで暮らす以上。

地元民以外は“よそ者”なのである。


つい、深く考えちゃう癖のせいか、僕はさらにビビる。笑




そして悩む。

一年ほど悩み悩み、伊豆の家を見つけ決心。
伊豆に移住することになる。笑



なんども言うが、僕は何事も考えすぎてしまう男なのだ。


長くなってしまったが、そんな思いが詰まってるこの曲。

曲としても10分近くある、長い曲です。笑


ただ、沖縄ではそれだけ色々な衝撃を貰った。

この曲を歌うときはいつも沖縄の海と空と空気とフェニックスを思い出してます。

そんな曲。


12.エピローグ

いやぁ〜長くなったね。すんまへん。
ついに最後の曲。エピローグ。

こうして書くと、一曲一曲どれも想いの詰まった曲達なんだなぁ〜と思います。


最後の曲に関しては、歌詞のない曲。
唯一のインスト曲。


まあ、タイトルもエピローグなんでね。笑


この曲自体は実はかなり前からあって、いつも歌詞を書いてはボツにしたりしてた。

一応サウンドクラウドに歌詞ありの、まだ作り途中のデモも上げてるんだけど、この雰囲気にはしたくなかった。

(一応載せておきます〜)
エピローグの歌詞ありDEMOバージョン

今聴くとめちゃ暗い。笑


新しくレコーディングする際には、映画のエンドロールをイメージしました。

クルクルと、観終わった後の余韻に浸るような。

まあ、ある意味どんなアレンジでもできるような曲。

いつかバンドでも演奏してみたい。

おわりに

ということで!

いかがだったでしょうか?
半年以上に渡って書いた全曲解説。笑


これから、もっとマニアックな、《曲解剖》の動画とかも撮ろうと思ってます。


「この曲のこの音はこうやって録りました〜」
みたいな、実際にレコーディングで使ったPCの画面を見ながら解剖、解説していきます!

乞うご期待!

では!
またの機会に!

じゃね〜〜!

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歌詞(lyric)

ミスターバーニングマン

暮らそうどこで暮らそう
うまそう飯はうまそうに食べよう
吐き出そう煙吐き出そう
まわそうレコードまわそう
踊ろう踊ろう
まだまだここにいるから

街路樹はフェニックス
まるで魔法のほうきのよう
街灯の明かり虚しく
見失わないように
外国の空に似てて
まるで魔法の夜のよう

からかおう。からかおう
砂嵐の中で君の影追いかけて
燃え尽きるときまで、ミスターバーニングマン
言葉が多すぎて身体が軽くなりすぎて
自由という名の檻に入ってく

目で見るより美しい、写真よりも光って、耳で聴くよりも震えて、そんな奴になればいい

街路樹はフェニックス
まるで魔法のほうきのよう
街灯の明かり虚しく
見失わないように
外国の匂いに似てて
まるで魔法の海のよう

暮らそうどこで暮らそう
うまそう飯はうまそうに食べよう
吐き出そう悪いもの吐き出そう
まわそう空気をまわそう
踊ろう踊ろう
まだまだここにいるから

街路樹はフェニックス
まるで魔法のほうきのよう
街灯の明かり虚しく
見失わないように
外国の匂いに似てて
まるで魔法の海のよう

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