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【本編】Change the World 第11章~思考というプロパガンダ。

あなたにとって願望が実現するとは、どのようなイメージでしょうか。それは「好きな人が愛してくれる」であったり、「お金がたくさん入ってくる」であったり、「いい人たちに囲まれて楽しく生きる」であったりするでしょう。あなたにとって嬉しいことを意図的に起こす。それが願望実現のイメージではないでしょうか。

いいことが偶然起こるのを待つのではなく、必然的に起こす力を得たい。そうすれば願望は叶え放題になって、絶対に楽しい人生になるはず。あなたが今この文章を読んでいるのも、願望を叶える「魔法」を身に付けることが目的でしょう。願望を実現するために必要なことはなんでしょう?どうすれば自由自在に願望を叶えることができるのでしょうか。

ここで、ちょっと逆から考えてみましょう。もしあなたの願望が叶わなかったら、あなたはどうなるでしょうか。悲しい、悔しい、物足りない、満たされない、そんな気持ちになる。そんな気持ちを味わいたくないから何がなんでも叶えたいんですよね。けれど、願望が叶わなかったら、なぜそんな気持ちになるのでしょうか。

どうしても欲しかったのに、手に入らなかったときの悲しさは、僕らが子どもの頃から体験している感覚です。親に欲しいお菓子やおもちゃを買ってもらえなかったというのが、記憶に残っている最初の体験ではないでしょうか。なぜ「自分のもの」にならなかったとき、僕らは悲しくなってしまうのでしょう。

欲しいものが「手に入った」と「手に入らなかった」は雲泥の差があります。天国と地獄にさえ感じる、この差の正体は自分の価値の差なのです。「手に入れられる自分」と「手に入れられない自分」は明らかに評価が違うでしょう。願望が叶えられるか、叶えられないかは、自分の価値を確かめるリトマス試験紙なのです。

誰もが自分の中で「これが出来たら自分には価値がある」と信じるに値する基準を持っています。それは例えば「お金を稼げること」であったり、「モテること」であったり、「仕事ができること」であったり、「容姿がいいこと」であったり、「特別な才能があること」であったりします。

もっと幼い子どもの場合は「足が速いこと」であったり、「ケンカが強いこと」であったり、「勉強ができること」であったり、「勇気があること」であったりするでしょう。何に価値を求めるかは人それぞれですが、「それを実現した自分には価値がある」と思えるものが願望の対象となります。

自分の価値を容姿に求めれば、願望は美形になることになりますし、お金に求めれば、願望はたくさんお金を持つことになります。他にも「社交的な自分」や「仕事ができる自分」に価値を求める人もいるし、あるいは子どもの頃と同じように「勇気がある自分」に価値を感じる人もいるでしょう。

願望とは、それを手に入れることで自分の価値を確かめる手段なのです。例えば、あなたの願望が「Aさんの恋人になりたい」だとすると、あなたは「Aさんの恋人である自分」に価値を感じているということになります。お金の場合も同様に、お金そのものに価値を感じているわけではなく「お金を持っている自分」に価値を感じているのです。

逆に言えば、それが出来ない自分は価値を認められないということです。「それが出来ない自分は価値がない」「それが出来るまで価値は認めない」というわけです。願望を叶えようと必死になり、願望が叶ってくれないと困ると思ってしまうのは、願望が叶うまで自分の評価が保留になってしまうからなのです。

願望が叶うかどうか、どちらに転ぶかわからない状態では、あなたは自分に評価を下せないのです。実現すれば自分を好きになるし、実現しなければ自分を嫌いになります。あなたが自分を愛せるかどうかは、願望の行く末に左右されるということになります。

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