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【本編】Change the World 第12章~「そうかもしれない」が現実を変えていく

願望実現に興味を持ち始めると、日常生活では聞かない摩訶不思議な言葉に遭遇します。「別の領域」と「エゴ」、「潜在意識」と「顕在意識」、「引き寄せの法則」。あまり一般的とは言えないこうした言葉たちは神秘的ではありますが、聞き慣れないが故にあなたを悩ませてしまうこともあるでしょう。

もしくは「宇宙」「一体」「分離」など、一般的な言葉ではあるけれど、いきなり「あなたは宇宙です」なんて言われて、文脈的に理解できず「???」となってしまうこともあるのではないでしょうか。

必要以上に摩訶不思議で神秘的で、ある種の胡散臭ささえ感じるようなイメージに定着してしまったことが、あなたの「わかる」を妨げている要因の一つかもしれません。

一般的な感覚では理解し難い、これらの謎に満ちた言葉の意味を「わかる」には、やはり思考が鍵を握っています。今まで通りの思考では「わからない」のです。

思考はどこからやってきているのでしょう。僕らは「◯◯について考えよう」と思考をスタートして、連想に連想を重ねて深く考えることができますが、そもそも最初の「◯◯について考えよう」はどこから湧いてきたのでしょうか。

「よし。◯◯について考えよう」と自分が考えたのでしょうか。それとも、どこからともなく「◯◯について考えよう」と降って湧いてきたのでしょうか。実は思考の発端はあなたが考えたわけではなく、勝手に湧いてきたものなのです。

思考は勝手に湧いている

あなたの頭の中には、絶え間なく思考の声が聞こえているでしょう。物心ついたときから常にあなたと共にある長い付き合いです。勝手に湧いている思考を「自分が考えている」と思い込むのも無理はありません。

あなたは自分の思考をコントロールできているでしょうか?穏やかなときもあれば、荒れ狂う嵐のようなときもある思考を、自由に止めたり、働かせたり、落ち着かせたりといったことができているでしょうか。

嵐のように荒れ狂ったときには、自分でも抑えられないと感じたことはありませんか?まさに嵐が過ぎ去るのを待つしかないように、大暴れする思考を時間が過ぎて落ち着いていくに任せる他ない状態になったことは誰にでもあるでしょう。

あなたは思考をコントロールなどできていません。勝手に湧き、勝手に暴れ、勝手に去っていくのです。「思考が変われば」とか「この考え方を覆したい」と願っても、思考で思考を納得させるのは困難です。

思考は勝手に湧いてきて、あらゆるものを「判断する」という役目を担っています。あれは空、あれは雲、あれは山。これは自分、あれは他人。これは本、あれは車。この判断がなければ、あなたは何も認識できないでしょう。全てが「あれ」、全てが「これ」としか表現できません。

あなたに湧いてくる思考は、全てのものに「こういうもの」というレッテルを貼っていきます。「自分」「他人」「好きなもの」「嫌いなもの」。あなたの目に映るものは全てが思考によってレッテルを貼られているものばかりです。

それがなんというもので、どんな性質で、自分にとってどんな役目で、どんな存在か、ということを細かく定義付けています。この定義付けに従って思考のストーリーは展開していくのです。

自分以外のもの、例えば道端の石ころという小道具には、どんなレッテルを貼っているでしょうか。「石というもの」「そこら中にある珍しくはないもの」「硬い」「小さい」「あってもなくても構わない」「特に自分に役立ってはいない」といったところでしょうか。

では、雲だとどうでしょう。「雲というもの」「空に浮かんでいる」「ふわふわ」「ぷかぷか」「わたあめみたい」「雨を降らせる」「少しならいいけど、多くなると暗くなるから嫌だ」「あってもなくても構わないけど、空を覆ってほしくはない」といったところでしょうか。

このあたりまでは、個人的な違いはあるにせよ、ある程度共通する部分もあるのではないでしょうか。では、個人によって貼ってあるレッテルが異なりそうなものはどうでしょう。

個人によって異なる認識をしているであろう代表的な「物」はお金ではないでしょうか。「便利なもの」「思い通りにならないもの」「楽しませるもの」「苦しませるもの」「稼ぐのは簡単」「すぐに出ていく」「勝手に入ってくる」「手に入れるのは難しい」「好き」「嫌い」。

自分以外の全てのものは、こうして「どういうものか」という立ち位置が思考の中で決まっていて、それに沿った役割の物としてあなたの世界に存在しています。

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