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【本編】Change the World 第13章~人生には苦味や辛味があっても構わない。

「◯◯をしよう」とか「◯◯をしたい」ということが、その難易度に関係なく願望だとするならば、僕らは日常生活で数限りない願望を叶えたり、叶えられなかったりして日々を過ごしています。

「喉が乾いたから水を飲もう」「お腹が空いたからご飯を食べよう」「服を買いに行こう」「トイレに行こう」など、願望とすら認識しておらず自然に叶えているものもあれば、あなたが今持っている「願望と認識しているもの」のように、なかなか叶わずに苦しんでいるものもあります。

願望とすら認識していないほど自然に叶えているものと、ハードルが高く「難しい」あるいは「無理だ」と感じてしまう願望は、どこに違いがあるのでしょうか。

例えば「A地点からB地点へ徒歩で移動する」といった願望で考えてみましょう。これは距離を考慮しなければ難しい願望ではありません。それが「居間から玄関へ徒歩で移動する」であれば、願望とすら認識せず自然に叶えているでしょう。

では「1,000km離れた町へ徒歩で移動する」だったらどうでしょうか。途端にハードルが上がって「無理だ」「できない」が出てくるのではないでしょうか。しかしよく考えてみれば、これは「無理」ではないのです。時間と労力はかかるにせよ不可能なことではありません。

歩く速度は時速4kmほどといわれていますから、1,000kmの道のりを徒歩で移動することは、250時間かければ可能であるということになります。朝の8時から夜の8時まで、途中で2時間ほどの休憩を挟みながら1日10時間歩いたとすると、25日間で達成可能となります。「無理」でも「できない」でもないのです。

問題は、僕らはどこから「無理だ」と感じるのかということです。それが500kmなら「できる」と感じるのでしょうか、もっと短く100kmなら「できる」と感じるのでしょうか。僕らが決めている「達成可能な範囲」がどこかにあるはずなのです。

実現可能か不可能かという「落としどころ」がどこかにあるはずなのですが、先ほどの「徒歩で移動する距離」の話でわかる通り、驚くべきことにその「落としどころ」は単なる感覚、あなたのフィーリングで決まっているだけなのです。

日常生活で当たり前にできることは願望としては認識されません。それは「居間から玄関へ徒歩で移動する」「水を飲む」「トイレに行く」などです。その一方で「絶対に不可能」なことも願望としては認識されません。

それは「生身の身体で道具を使わずに10,000mの深海に潜る」だとか、同じように「生身の身体で道具を使わずに空を飛ぶ」などといったことです。それらは「なにがなんでもそうしたい。絶対に叶えたいんだ」とは思わないのです。

裏を返せば、願望とは「当たり前にできること」と「絶対に不可能なこと」を排除したものということができます。つまり「叶うかもしれないし叶わないかもしれない。叶うとしたら多大な時間と労力がかかる」と認識されたものが願望なのです。つまりあなたは「願望は叶わない 」などとは思っていないのです。

絶対に叶わないことは願望にはなりません。
叶う可能性があるから願望なのです。

「絶対に不可能なこと」ではないから願望として持つことができるのです。意識しているかどうかに関わらず、あなたは「何かをすれば」願望が叶うことを知っています。けれど、何をすればいいのかわかりません。わかっているのは「時間と労力をかければ叶うかもしれない」ということです。

願望に対するあなたの「無理だ」は、どのような労力をかければ、どれくらいの時間で叶うのかという見当がつかないため発生しているのであって、決して「不可能なこと」という認識ではないのです。

あなたは願望は叶うものであることを心のどこかでわかっています。

先ほど例に挙げた「生身の身体で道具を使わずに10,000mの深海に潜る」といったことは、人間には不可能であることがわかっているので、真剣に叶えたいと思わないし努力しようともしないでしょう。「叶わない」とわかっているから叶えようともしないのです。

では、あなたが持っている願望はどうですか?あなたは願望を叶えようとするし、どうすれば叶うのかを真剣に考えるでしょう。どのような労力を、どれくらいの時間でかければ叶うのかと思考を働かせます。

願望を叶えようとするのは、叶うことを知っているからです。

最初から叶わないとわかっているものは、叶えようともしないのです。あなたの願望は叶います。あなたが願望を叶えようとしているのが何よりの証拠です。

願望は叶うものだということはわかりました。問題は「どうすれば」叶うのかです。労力と時間をかければ叶うというのが一般的な「叶える方法」だと思いますが、その願望実現に対する「当たり前」を少しでも疑うことはできますか?

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