【ノルウェーテニス界の祈願達成】21.1歳で父超えを果たした2代目エリート！？キャスパー・ルードのヒストリー#66

皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。
　この記事ではテニス選手個人にフォーカスを当てて選手のヒストリーやエピソードについてご紹介します。今回は「開催都市の人口が重要なんじゃないのー？日本の田舎出身じゃ無理だよー！都会とは違うんだよー！」という仮説に対して、「日本と国土面積が同じくらいの国」出身の選手のヒストリーやエピソードから選手の22歳頃までの年齢はどのような道だったのかを調べていきます。　今回の記事で「田舎出身だから活躍できないの？」という疑問を解消します。(2021.09.16現在、2022.08.28 ランキング・年表等更新)

※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用していま
す。

キャスパー・ルード
得意のフォアハンドを武器にどこからでも攻撃を仕掛けられる選手。ベースライン付近であっても、高い打点で捉え一撃で相手を仕留めることができるプレーが特徴。ライトニング(NHL)のファン。

ノルウェー情報
ウインタースポーツ大国で2018年平昌オリンピックのメダル獲得数は世界1位。ノルウェー人の世界ランキング最高位は1995年に父が達成した39位を更新し、2021年C.ルードが達成した10位が最高。

「4歳から元39位の父とフィンランドの英才教育」

10歳の頃、マドリッド1000を観戦するキャスパー

　1998年12月22日ノルウェーのオスロでうまれました。世界最高39位だった父の影響により4歳でテニスを開始し、父も幼少期に過ごした、スナーレヤテニスクラブで練習をしました。クラブと父の英才教育もあり14歳で最年少でノルウェーチャンピヨンになりました。
　2014年~2018年(15歳~18歳)は、R.バウディスタの元コーチである、スペイン人のP.リコがコーチになり、スペインのアリカンテ県にあるエルチェ市にあるITAE(現在閉業)とノルウェーの2拠点で練習を行いました。
　Jrの国際大会には、14.4歳で出場し、全44大会出場し97勝40敗(勝率71%)で最高位は1位を獲得しました。

「17.8歳チャレンジャー初出場/初優勝」

セビージャCで初出場初優勝達成の瞬間

　ジュニアと並行して15.5歳でフューチャーズデビューをします。本格的にシニアへ移行したのは2016年17歳からで、それまでは2014年5大会、2015年7大会で12大会でフューチャーズに挑戦しました。
　2016年2月17.1歳フューチャズ初優勝、9月17.8歳でチャレンジャー予選参加から本戦デビューと初優勝をセビージャCで達成し、同月には成都250でWCによりツアーデビューとシニアへの移行をスムーズに行いました。
　この結果、フューチャズ2大会、チャレンジャー1大会の優勝により1139位からスタートした世界ランキングは1年で225位まで上げました。
　トップ100を切ったのは、2019年3月20.2歳で2019年は54位までランキングをあげます。　

「22.8歳TOP10への道」

3週連続優勝を達成した瞬間のキャスパー

　キャスパーが父ルードの記録39位を追い越したのは、2020年2月21.1歳でした。そこから辛抱強く1個づつランキングを重ね、2021年9月にTOP10入りをしました。
　コロナ明けのGS・Uが終わり、ローマ1000でM.ベレッティーニ[8]に勝利し初のTOP10の選手に勝利、GSでも4回戦進出など着実に実力を発揮します。
　2021年4月モンテカルロ1000ではTOP20の選手3人連続に勝利でSF、5月マドリッド1000では、S.チチパス[5]に勝利しSF、ジェノバではD.シャポバロフ[15]に勝利し優勝しました。　
　そして、2021年7月バスタッド250、ガスタッド250、キッツービュール250を3週連続優勝、アメリカツアーの1000の2大会でQF進出を達成したことでTOP10の到達をしました。TOP10の選手への勝利、1000グレードで確実にQF以上に進出、250では優勝という成績を続けて出した結果が実りました。

　ノルウェーではテニスは人気のあるスポーツではなくウィンタースポーツまたはサッカーが人気のある種目です。父が世界39位にはなりましたが、その後に続く選手が出てきませんでした。
　サッカーは同い年のM.ウーデゴールがR.マドリッドのユースに移籍し同時期にスペインに移動したことで、「テニス界のウーデゴール」と呼ばれた時期もありました。
　「今後のノルウェーのテニスの人気はキャスパーにかかっている」とも言われるほど、ノルウェーテニスを牽引していく選手です。ジュニアで世界1位になった実力は今発揮され、今後TOP5やそれ以上のランキングに達成しつつあります。
　今後も、コートのどんな場所からでも高い打点のフォアハンドの一撃で相手を沈め、上位陣を撃破していく姿を見れることを楽しみにしています。
　ノルウェーテニス界の祈願、世界ランキング1位やGSタイトルの獲得をしてノルウェーを盛り上げる活躍を期待しています。

　今後もこのような記事をあげていきますので、もしよかったよ〜という方は是非note内の「スキ」や「記事の保存」をお願いします。
　この選手の記事を読んでみたい！調べてほしい！というご要望ありましたら、お気軽にご連絡ください。それでは次の記事で。さようなら。


記録
✴︎キャリア最大の勝利は2021年マドリッド1000でS.チチパス[5]への勝利
✴︎3週連続ツアー優勝を達成した選手(2011年A.マリー以来)
✴︎21.1歳ブエノスアイレス250の優勝により34位ノルウェー人最高位達成

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PS.父やP.リコのコーチングの内容、ノルウェーとスペインの練習環境の違いを伺いたいです。

〜CC(Change Court)について〜
　CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
　「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ！？」、「これってどうしたらいいでしょうか？」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
　

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