見出し画像

カナダのスポーツ育成考察 2/2 :LTD

皆さん、こんにちは。
「Change Court」記者のtakableです。

 この記事では外国のスポーツ教育について一緒に考察をしていきます。前回の記事「カナダのスポーツ育成考察 1/2 :カナダのスポーツ選手」の続きです。
 前回の記事により、2000年前後に生まれたカナダ人スポーツ選手の活躍を確認しました。その影響の一部には、カナダの政府が採用している「スポーツ育成計画」とお伝えしました。今回はその「スポーツ育成計画」についてお伝えいたします。(2022.02.22現在)

※記事をより簡単に読んでいただくため表記に独自のルールを利用しています。

 カナダ政府が2005年に採用した「Long Term Athlete Development」(通称LTAD)は、「活動的に人生を過ごす」を目的とした「0歳〜全年齢」を対象とした、スポーツ育成計画です。年々進化するこの計画は、現在「Long Term Development」(通称LTD)へ進化しカナダのスポーツ育成計画の基礎となっています。

 今回は下記2つの機関の資料を基に作成しました。僕は「翻訳のプロでも英文を読むのが得意!」では全くありません。「表現がこっちの方がいいんじゃない!?」と感じた方は、こっそり、優しくアドバイスいただけると嬉しいです。

参考資料
Sports for Life
TENNIS CANADA

LTD

画像1

 LTDは、生まれたばかりの子供から世界で活躍するプロ選手まで、全年齢を対象にしたスポーツとの携わり方を示した計画です。LTDの目的は「人生を通じて活動的である」ことが最大のゴールです。

 LTDは3つのステージに分かれており、身体の基礎を学ぶ12歳頃までが最初のステージです。その後、12歳頃からは、「より競技性を高める」または、「種目を楽しむ」の進路を決めることで、「人生を通じて健康的になる」ことを目的として過ごせるきっかけになります。

画像6


 下記の表は、スポーツを開始する年齢やステージが違っていても、最終的なゴールは「人生を通じて活動的である」(Acitbe for Life)に向かうことができることを表しています。(訳をを入れると矢印が消えてしまうので、英語のまま利用しました。日本語訳は上記の表をご覧ください)

画像2

白矢印:競技性を高めることに集中
黒矢印:生涯にわたり、活動的な身体に促進

テニスにもLTDが活用されている

 LTDは競技に合わせて、さらに細分化されています。TENNIS CANADAは、先のLTDの表よりも年齢やステージがテニスに合わされています。その中でもベースとなる「身体の知識」を身につける3つのステージは12歳までに区切られています。
 テニスでは現在LTADが適用されていますが、今後は、LTDやその先の最先端の計画へ進化していきます。

画像4

 
 このような明確な目標を持つLTDにより、子どものスポーツ育成計画に対しての正しい知識を持つことは、成長の促進だけではなく、子どものバーンアウト(燃え尽き症候群)、怪我の発生、スポーツ嫌いなどのリスクを軽減させることもできます。

LTADが採用された年代は?

 LTADが採用されたのは2005年です。現在活躍しているカナダ人のテニス選手の年齢を、「LTAD採用時年齢」として日本風に新年度が始まる2005年4月1日に設定して確認します。

画像6

※A.タビローはカナダ生まれ・育ちですがチリ代表で出場

先日の記事より、他種目でのカナダ人選手も確認します。

画像6

 ここで、確認したいのは、2000年付近に生まれている選手は2005年のLTAD適用の時期には5歳付近で「楽しく基礎を身につける」のステージであることがわかります。
 LTADよりも先に親が計画を考えた結果育った選手もいます。全ての選手がLTADによるものであると断定できませんが、この時期から2000年付近生まれでカナダで育っているスポーツ選手が活躍しているのが理解できます。

 今後も、LTDの影響により、カナダから多くのスポーツ選手が活躍することが期待されます。D.シャポバロフやFA2がシニアでデビューしたときのような衝撃を受ける選手がカナダから次々輩出されるのを楽しみにしています。

最後に、

 今回は、カナダのスポーツ育成計画である「LTD」を記載しました。LTDは奥深くデザインされており、日々進化しています。現在、この計画は多くの国が注目を集め採用しています。日本でもJBA(日本バスケットボール協会)は、LTADを取り入れ活動しています。
 
 今回の記事では、Sports for LifeやTENNIS CANADAが12歳までを身体の基礎づくりとして1つのステージとして区切り、その後、専門性を高めることを確認しました。CCの記事でも100名のテニス選手の年齢の平均値より11.7歳で「より専門的な環境へ移動」という年齢を算出しました。

画像9


「12歳まで!?早すぎない?中学の部活も始まってないし高校も大学もいってないのに、将来なんて決めれないよー!」と思われるかもしれません。 

 スポーツに限らず、子どもの人生を決めるのもこの時期だと思います。子どもは「光」です。その光を親や周囲の大人が、「運ぶ」サポートをすることで「輝」き放つことができるのか、反対に「暗く」くすんだ人生になるのか、0歳~12歳の間で決まります。

光


 「そんなの難しいよー!」と思われると思いますが、お子さんが生まれ、命名するときに、「どんな名前がいいのか」、「どんな呼び方がいいのか」、「どんな漢字にしようか」、考えたと思います。
 その「漢字」や「言葉」はきっと、お子さんが将来この名前のように育ってほしいという「願い」が込められています。
 お子さんへの「願い」をお子さんが誕生する前に、「育成計画」を立てることも大切です。

画像11


 「計画を作ること」も難しいのに、「計画どおりに子育てをすること」はさらに難しいです。むしろ計画どおりに進まないことの方が多いと思います。
 そこで、「計画」を作る中で、年齢や行動の指標となるLTDを子どもが生まれる前から「知っている」と「知らなかった」では、子どもの教育や成長に大きな違いが生まれます。その年齢とステージに当てはめて、アジャスト(調整)していくことが大切です。
 「願い」の次は、12歳までにスポーツを通じて、どのような育成を行うかをLTDを基礎としてお子さんの「夢の計画」を考えてみるのはいかがでしょうか?その為にも5~8歳のスポーツ教育からスタートです!

 親と子の間で夢の認識を共有する「夢の計画」に対して、どこまで親としてサポートできるかが、お子さんの将来の「鍵」です。12歳からは、子どもが将来やりたいことを最先端で学べる環境へ送り届けることが最高のサポートです。
 前途多難な子育てだと思いますが、子どもの夢を叶えたい!サポートしたい!力になりたい!という想いのある親御さんのサポートをさせていただけると嬉しいです。



よし、ドリームプラン観に行こっと!




画像7


 今後もこのような記事をあげていきますので、もしよかったよ〜という方は是非note内の「スキ」や「記事の保存」をお願いします。
 この選手の記事を読んでみたい!調べてほしい!というご要望ありましたら、お気軽にご連絡ください。それでは次の記事で。さようなら。



ad out…!!!

〜CC(Change Court)について〜
 CCは、テニスのジュニア育成に関する問題や課題を解決していくための考察記事です。
 「うちの地区こんな問題があるんですが…」、「これは正しいのかなぁ!?」、「これってどうしたらいいでしょうか?」そんなテニスのジュニア育成に関する悩みや課題を解決できるきっかけを皆さんと一緒に考察します。
 

Twitter↓
MOTIVATOR
テニスに関する情報発信。日々のテニスに関するお悩みはこちらにコメントやDMください!

CC
記事のリクエストやご意見・ご感想はこちらにコメントやDMください!

よろしければサポートお願いします!いただきましたサポートは、MOTIVATORの活動費として子どもたちの成長に還元させていただきます!