性被害のこと〜最初の被害〜
気分が悪くなりそうな方は、読まないでください。読み進められる方は、ご自身の体調をいちばんにして読み進めてください。
卒業後も何度か飲み会や合宿に呼ばれて参加していた。断ろうとは思わず行かないといけないという意識が染み付いていた。
飲み会では、性的な発言が横行していた。
Sは性的な発言を何度もしたし、卒業生や学生に対して、何度も性的な質問も投げかけた。それがあたかも普通のことであるかのように、性に関する話が飛び交っていた。
発言を拒んだり嫌な態度を示せば、Sの態度は急速に不機嫌になる。そしてまた延々と、相手の人格否定や怒鳴りつけなどがはじまる。
そんな、おかしな環境だった。
性的グルーミングなんて言葉もあるよな…
まだ未成年だったときからの数年間
最近、知って詳しくは知らない言葉だから
あてはまるかは分からないけど…
最初の被害に遭ったのは、卒業生が呼ばれた飲み会での出来事だった。
コロナ禍だったこともあり、ホテルを何室か借りて部屋で飲むものだった。ホテルで飲むなんて変な話だが、「よくこうやって部屋借りて朝まで飲んだんだ。」なんて、Sと先輩たちが話していたので、そういうものなのだと思った。
深夜遅くまで飲み会は続いた。
Sが、そろそろ部屋に戻って寝るからと言った。
出口近くにいた私は、先輩AとともにSを部屋まで送っていくことにした。
今までも、合宿のときや飲み会のとき、誰かSを送っていくのがルールだった。卒業生しかいない飲み会だったので、1番年下の私が率先して動かなきゃと思った。
Sの部屋に着いたあと、
「なかで少し話しましょう」
そう言われ、私は部屋の中に入った。
ここでおかしいのは、なぜか先輩Aは部屋に入らずに戻って行ったことだった。
部屋の中ではしばらく仕事の話などをした。
「仕事ぶり、尊敬してます」
そんな私の発言から、突然Sが近づいてきた。
そして抱きしめられ、服を脱がされた。
パニックだった。
いったい何が起こったのかが分からなかった。
ここで拒否すればよかった。
だが、数年間に及ぶSの精神的な圧力から、強く拒否をすることが出来なかった。
尊敬していますなんて発言したからいけないんだ
来なきゃよかったけど断れなんてしなかった
ありとあらゆる理由で自分を責めた
同意なんてしていない
だが、
そんな私を気にもせずSの動きはとまらなかった
最中のことは、うっすら断片的なもので、
ほとんど覚えてなんていない。
事後、女性の先輩がいる部屋に戻り、
すぐにシャワーを浴びた。
起こったことがなんだったのか、
よく分からなかった。
本当にあったことなのか?
そんなことを思いながら、身体を強く洗った。
翌日、どういう顔をしていればいいのか分からなかった。ただ、あんなこと誰にも知られてはならないと思い、なるべく普通を装った。
解散するとき、
Sと先輩Aはふたりで別のルートで帰ると行って、帰って行った。
▶️時系列的には、こちらに続きます。
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