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「個性という名の模範解答」を求められるのは窮屈、という文句

さっきテレビで「面接の常識有無」みたいなコーナーを見ました。

「ノックは3回」
「椅子には勝手に座らない」
「明るくハキハキと話す」

もう何年も前ですが、自分の就職活動のことを思い出しました。
鞄は椅子の右だか左だか、置く場所が決まっていた気がしますが忘れてしまいました。あと、真冬でもコートやマフラーは外であらかじめ脱いで、整えて手に持ってから建物に入らないといけないというルールもありましたっけ。

就職活動には、あまりいい印象もいい思い出もありません。なんというか"文句"を言いたくなることばかりだったので。当時、私の周囲にはこのモヤモヤに賛同してくれる人はおらず、テキスト通りにやり通すか、そういうもんだからと従うか、といった感じでした。

ありきたりですが、まずモヤつくのは服装に関してでした。
黒のリクルートスーツ、黒髪、地味なメイク。前髪が少しでも長ければ横に流してピンで留める。それにスカートを履くようプレッシャーをかけられるし(その方が有利だから)、黒のパンプスを履くのがマナーでした。真冬でもです。パンプスで長時間過ごすと足先から徐々に死んでいくので、よく毛糸のレッグウォーマーとムートンブーツを装備して、目的地近くでパンプスに履き替えていました。

あと、驚いたのは「グループディスカッションの練習」があったことです。
ただの練習なら良いですが、友人から聞くところによれば「こういう議論になったらこう動け」みたいな指南までなされていたようで、つまりは「集団でどういう動きができるやつが受かるのか」ってことを教わるってことで、なんだか気持ちが悪かった。面接にしてもそうですが、模範的なら良いっていう表面的な感じが嫌でした。それに、結局は「個性」も出さなければならないって言うし、でもその「個性」は蓋を開けてみれば「個性という名の模範解答」のことらしいし、もう混乱状態でした。

エントリーシートも履歴書も、面接もグループディスカッションも、結局は「自分を売り込む」ということですから、何に関しても"模範解答"を提示してナンボなのは理解できます。
でも、なんだかモヤモヤしてしまって、自分のひねくれ具合に呆れたりしました。

そんなことを思い出しました。

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