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今さら聞けない「アウトプット」と「アウトカム」の違い

サイボウズ株式会社で人事をしています、庭屋です。
「HR Scrum Master」としてチームを良くしたいと考えている人の味方になりたいと思い発信をしています。
今回はソフトウェア/プロダクト開発の文脈では比較的メジャーな考え方「アウトカム」を理解するともっと良い活動につなげることが出来ると思いまとめてみました。

自分のTwitterでちょっとアンケートをとってみました。
回答者属性はわかりませんが、ソフトウェア開発以外の方にはあまり馴染みのない言葉のようです

スクリーンショット 2020-12-24 142849https://twitter.com/kazu_niwaya/status/1341698930610860032

「アウトプット」と「アウトカム」

・アウトプット
「output」は「出力」や「出力結果」と表します。

・アウトカム
「outcome」は「成果」や「効果」と表します。
アウトカムはソフトウェア/プロダクト開発では「顧客に起きた変化」と考えます。

この2つを簡単な絵にすると以下になります。

アウトプットとアウトカム

アウトプットとアウトカムの違いのポイントは「主語が違う」です。
アウトプットは「自分が」出力したもの。アウトカムは「顧客に」起きた変化です。

アウトカムを理解すると良いこと

主語の違いを認識し、アウトカムを理解すると、「次の活動をより価値があるもの」にすることが出来ると考えます。
例として、自分がこのnoteを書く際の目的、アウトプット/アウトカムを考えてみます。(目的に合わせて適切なアウトプットはあると思いますが、今回はその中で一つ取り上げてみます)
目的:ソフトウェア開発ではメジャーになっているアジャイル/スクラムの考えを人事や組織開発の領域に広めることでより良い組織づくりにつなげてもらう
アウトプット:自分がnoteを公開する(またはtwitterでつぶやく)
アウトカム:読者の方が参考になるものを持ち帰り、所属チームで行動や発言が変わる
アウトプットだけをみていると、「今月3本書いたから来月は6本書くぞ!」みたいな行動になりがちです。目的を考えると意味がないアクションを設定してしまいやすくなります。
ここでアウトカムを考えてみましょう。読者の方の所属チームに組織づくりの良い考え方が広まることになるので、アウトカムを追求することが目的の達成に直結することがわかると思います。
※注意点
アウトカムは「顧客に起きた変化」のため、測定の難易度が高いです。このような活動の変化は「先行指標と遅行指標」と2つの側面で見るのが良いとされています。今回は指標の測定方法は割愛しますね。

まとめ

アウトカムアウトプットの違い」を理解することにより、より良い活動につながることが理解できたでしょうか。皆様の所属する組織がより価値を発揮して事業を成長させるための手伝いができれば幸いです。
このアウトカムを中心に考える組織を作るための学びはこちらの本を参考にしたので気になったらお読みください。

https://www.amazon.co.jp/dp/4873119251/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_udF4Fb4PSKTFP

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