【自分のスキルレベルを見直してみると良いかも】アプリケーションスキルとデザインスキルの関係性があるかどうか
世間のデザイナーに聞きたい話。
デザイナーのスペックはどう計る?
ここで言うデザイナーのスペックは、「デザインを作り上げる能力」とする。主にPCを使ってデザインしている人の技量と言い換えても良い。
※定量的な指標の話は一切しないのでご注意を。
今の時代、Adobeのアプリを使わずに、印刷物の版下を作ったり、webデザインしたりしている人はほぼいないのではないか。webやUIの領域なら、FigmaやSketchなどのAdobe以外のアプリケーションが台頭しているが、いずれにしても、そういったツールを駆使してデザインデータを作ることがほとんどだろう。
一昔前であれば、アプリケーションが使えれば職場で重宝される人材だった時代もあったが、今はただツールが使えれば重宝されるという時代ではない。「ツールは何でもいい、滞りなくデザイン業務ができること」がデザイナーの最低ラインになっているかもしれない。
※もちろん職場で採用されているツールである必要はあるが。
デザイナーのスペックを考えると、
①ツールを使いこなす力 = アプリケーションスキル
②デザインを作る(考える)能力 = デザインスキル
→ ①×②=『デザイナーのスペック』
とも言えるのではないか。
アプリケーションスキルのレベル感はブラックボックス的
このスペックを鍛えるためには、①or②を鍛えればいいだけの話。
結局、成果物(デザイン)が優れていさえすれば、何だって良い。
作り方は人ぞれぞれだろうし、使っているアプリケーションも人それぞれだろう。
ところが、新人などを見ていると、アプリケーションの使い方に疑問を持たざるを得ないことがある。とくに、使い心地や好みで使っているツールが一極集中しているデザイナーは危険。
また、外部スクリプトを多用している人も個人的にはよくないと思っている。既存機能のみを使って表現できるのに、スクリプトが使われているデザインデータを見るとゲンナリする(データ重くなるし、連携データとして編集性が低いし、その人のスキルレベルを邪推してしまう)。
こういったアプリケーションの使い方は意外とブラックボックス的で、インハウスでも制作会社でも個人のレベル感を知ることはほとんどないのではないか。これを一人ひとり確認しようと思ったら、作業風景を観察しなければいけないし、観察しなければいけないということは、観察者の作業リソースを食いつぶすだけなので、積極的に個人のツールの使い方を見直す活動はしないだろう。これによって、さらにブラックボックス化が進む。
中には絶望的なアプリケーションレベルで制作している人もいる
別にブラックボックス的だからといって、最終的なデザインが問題なければやはりは問題ない。ところが、肌感覚的だが、やはりダメデザインを作っている人ほど、アプリケーションレベルも低いことが多い感じがする。
一般的にアプリケーションレベルの高低は、作業時間に影響していると言われるが、デザイン品質にも少なからず影響していると思うのは自分だけではないはず。
個人的にはアプリケーションの使い方まで教育する必要はないと思うが、あまりにも上げてくるデザインの質が低いのであれば、そのデザイナーのアプリケーションレベルを疑っても良いかもしれない。
■本日のオススメ本
とは言え、アプリケーションよりも実際にどういったものを作るべきかを考える能力=②のデザインスキルは必須。配色についてはこちらに当たる。本書は配色について実例をもとに解説している良書である。色選びにお悩みの方にオススメ。