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決戦! 長篠の戦い その33

(上の写真は岐阜城)
今回は本の紹介です。

このシリーズを書くにあたり下欄の書籍から多くを引用させて頂きました。
すばらしい本ばかりです。長篠の戦いや武田家について紹介するのに重要な役割を果たしております。このシリーズが続いたのも引用元の書籍があったおかげです。感謝を申し上げます。
私の引用した文章はごく一部です。興味のある方は実際に本を読むことをお奨めします。そしてさらに興味を持てれば歴史の舞台となった各地方へ赴かれる事もお奨めします。山梨県や長野県、愛知県、岐阜県がおもな舞台ですが旅行感覚で行くと楽しいでしょう。戦場となった場所には大きなお城や史蹟はほとんどありませんが、野原や山、山城が好きな人は苦にならないと思います。

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武田勝頼 新田次郎 著 講談社文庫

一番多く引用させて頂いた書籍だと思います。3部にわたる新田次郎氏の小説です。武田信玄のシリーズもあるようです。新田次郎氏は信州の出身なので武田勝頼を擁護する書き方がされていると思います。小説なので仕方がありませんが、私は面白かったし好きな小説です。ここで紹介する書籍の中では感情移入が一番できると思います。

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歴史街道 PHP研究所

大手の古本屋さんで見つけました。小和田哲男氏をはじめとする複数の人達の長篠合戦についての言及があり、大変参考になりました。写真や設楽ヶ原戦場の布陣図などの絵も多く、読みやすい雑誌だと思います。

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シリーズ実像に迫る 長篠の戦い 金子 拓 著 戎光祥出版

こちらは新品で買いました。2020年1月初版です。金子氏は今年のNHKの戦国シリーズ番組にも登場しました。絵や写真が多いので読みやすいです。金子氏による最新の研究と見解による客観的な内容となっております。

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武田信玄と勝頼 鴨川達夫 著 岩波新書

おもに信玄に関する古文書を読み解く形式で話が進みます。長篠の戦いに関する直接的な言及はほとんどありませんが、信玄の意外な一面や当時の様子が垣間見えて面白いです。文書を読み解くことは重要であり、今日でも文書を誤って解釈している事により事実と異なる認識が生まれてしまっている事象が存在することを教えてくれます。そして結局のところ戦国時代も現代と変わらぬ人間関係により日常や物事が動いている事が実感できます。それにしても古文書の研究も大変ですね。

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「戦国大名」失敗の研究 瀧澤中 著 PHP文庫

複数の戦国大名について書かれております。国内外の近年の政治家を織り交ぜながら話が進むので、現在の政治と比較しながら読むこともできます。全部で5章ありますが最初の1章が武田勝頼について書かれているので購入しました。


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甲陽軍鑑 佐藤正英 著 ちくま学芸文庫

武田家や武田家との戦いに関する多くの歴史解説書に登場する甲陽軍鑑。私のような素人にも読みやすく文章が紹介されております。しかし、興味がないと読むのは難しいかもしれません。私もパラパラと読んでいる程度です。参考程度に購入しました。


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中世武士選書 郡内小山田氏 丸島和洋 著 戎光祥出版

こちらも新品で購入。武田24将の一人、小山田氏についての本。小山田一族の歴史や武田氏との関係について書かれております。小山田氏の郡内と呼ばれる東京寄りの地域は甲府方面とは明らかに山で隔てられており国が違ってもおかしくはない地形です。北条家との外交の窓口にもなっていた小山田氏。国衆としての立場はどういうものであったのか。そういった視点から読むことができます。ただし、よほど興味を持っている人でないと全部を読むのは難しいかもしれません。

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甲州赤鬼伝 霧島兵庫 新潮文庫

こちらも新品。武田24将の一人、山県昌景。長篠の戦いで戦死した父の後を継いだ昌景の子、昌満が主人公となっている小説です。


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武田信玄 尾崎秀樹・上野晴郎ほか ぱる出版

おもに信玄について書かれています。1987年初版なので少し古い本です。「新田次郎にみる信玄像」という文章があったので古本屋で購入しました。


以上、本の紹介でした。
思い返せば、機会があれば大手の本屋や古本屋に足を運でおりました。本を見つける作業自体も大変でしたが自分の興味を持った分野ですので探す作業も楽しかったです。少し文章を引用しすぎた感は否めませんが、このシリーズが誰かの役に立ち、本にも興味を持って頂けたらうれしいです。特に一部では本離れも進んでおり活字離れが進んでいるとも聞いたことがあります。こういったシリーズで本をじっくり読むことの面白さに気づき、本を買ってもらえると本達も喜ぶと思います。そして現在はネットでも本を購入できます。近くに大きな本屋が無い地域ではネットで適正価格を見極めて本を購入するのも良いと思います。

次回、エピローグへと続く

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