クラフトジンとの出会い -シンガポール『Native』-
それは、頭を打ちつけたような衝撃だった。
シンガポールには、腐るほどバーがある。
アルコール税が高く、一杯2,000円のカクテルにお金を出せるexpats(駐在外国人)しかもっぱら行かないが、その中でも一際ローカルが多いバーがあった。
先住民の名をとった、『Native(ネイティブ)』である。
まず、登っていく階段から様子が違う。
狭い階段の壁に手を添えると、辛子色の塗料と共にザラザラ感とした材質。そして大きな鹿の絵。
ウコンだ。
ウコンを塗料にした壁画があるのだ。