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出会えてよかった、方南町の食肉卸あがた
昨日、仕事で行った方南町に行った。たまたま帰り道に食肉卸の店を見つけた。外観は肉屋に見えず、事務所という感じ。外には何枚もの張り紙が貼ってあって、どうやら小売もやってるみたいだ。値段はまず鳥もも肉50円/100gとめちゃくちゃ安い。他には、豚ロース200円/100g、馬刺し480円/100g。さすが卸だ。そして、ぼくでもこのお店に入れることが嬉しかった。
事務所のような見た目と安さに惹かれた。外観から入るのに勇気が必要だったけど、メチャいい感じのおじさんがいた。「いらっしゃい」の声に、無理のない自然な元気を感じた。彼の目線や声質に、今ぼくは知らないお店に来たのに、1人の人間として認められている感じが会った。そんな人に会ったのは久しぶりだった。こんな人が近所で店やってたら、通っちゃう。声質と顔つきに一瞬で心を掴まれた。
ぼくは個人商店が無くなって欲しくなくて、なるべく野菜は八百屋、肉は肉屋、魚は魚屋、お茶はお茶屋で対面で買っている。イタリアで始まった「Citta Slow」と呼ばれる活動があって、地方創生、まちづくりに興味がある人は調べてみるといいと思う。ぼくは今諸事象があって、小田原ではなく世田谷で暮らしている。こっちでもなるべく個人商店を使っているけど、嫌な感じのお店もあるし、なかなか好感をもてる小売店を見つけるのって難しい。そんなこともあってか、方南町の食肉卸はめちゃくちゃ心に刺さった。
ぼくは、まず大好きな豚ロース500gを頼んだ。あとはタンドリーチキンを作ろうと思って鳥もも肉を1枚を注文した。この時点で、また本当に来たいなぁと思っていた。お世辞じゃなくて、頭の中で勝手に色々とスケジュールを計算していた。自転車なら20分くらいで来れるし、近所の肉屋よりも安いし、おじさんいい感じだし。おじさんが肉を準備してくれている間にちょっとした世間話をした。普段はどんなお店に卸しているのか、コロナで営業にどんな影響があるのか。普段はどこに住んでいるのか、など。
「誰かと一緒に住んでいるの?」と聞かれたので「はい、でも今喧嘩しているんです」と、知らぬうちに答えていた。心の中にあって、ずっと誰かに吐き出したかったもの。けれど、名前の知っている友人に吐き出す気にもなれず、ずっと凝り固まっていたもの。それがぽろっと出た。吐き出す、というより、ぽろっと心の声が漏れ出てしまったような、そんな一言に、おじさんはこんな風に返してくれた。
「うまい肉を食べれば仲直りするだろ!うちの肉はうまいぞ〜〜。」
それが、人を励ますような、ちょっとでも媚を含んだ言い方ではなく「そんなことよくあるよね〜〜」みたいな自然な感じ。嬉しい距離感で。そしてお店で売っているものに自信を持っていること。色々な温かさがそこにはあって、頭のなかでパチって音がした。視界が広がった感じがした。大げさかもしれないけど、この人にで会えてよかった。落ち込んでいてよかった。このタイミングで、あなたに会えてよかった。そんな風に思った。
今、この投稿を書き始める前に、昼ごはんの準備をした。昨日買ってきた豚ロースを冷蔵庫から取り出して、筋を切って、塩胡椒をして、放置している。1時間ほど放置したら肉が室温で暖かくなるから、いい感じに焼ける。こういう一手間、時間の掛け方が料理を美味しくしてくれる。その待ち時間で、ぼくは今、この投稿を書いている。あと30分あるから、小田原の移住日記を少し書いたら焼き始める。あのおじさんのことを思い出して、嬉しくなってきた。昨日おじさんに教えてもらった焼き方で、豚ロースのステーキをこれから焼くんです。ずいぶん美味しくなるでしょう。
追記:肉が焼けたので、追記をします。笑
冷蔵庫から出して1時間放置して、じっくりじっくり弱火で焼き上げました。ベランダで育てているローズマリーを初めて召喚しました。
付け合わせは近所の八百屋(豪徳寺駅からすぐの八百屋旬世)でゲットしたスナップエンドウの塩茹で。ここのお店、最近ちょっと野菜が高くなった気がするんですが、それでも珍しい野菜を売っているので、ちょくちょく買ってます。ここのお店も今度note書こうかなぁ。
フライパンに残っていた油で、ガーリックライスを作りました。レモンは小田原でお世話になっている矢郷農園のものを。ドリンクは自家製スパイスコーラです。写真撮ってたら窓から桜が訪ねて来ました。
ドリンクの作り方はこちらに!
【レシピ🍹】
— 新造真人|現代美術家 (@makotoshinzo) March 20, 2020
・シナモンスティック1本
・バニラエッセンス10滴
・カルタモンシード1g
・オールスパイス1g
・クミン0.5g
・クローブ1.5g
・八角、生姜各1片
・砂糖、水各250g
・檸檬 1/4(皮は細かく刻み実はスライス)
・バタフライピー3g
鍋に入れ一煮立ち、一晩冷ます。お好みで炭酸等で割る。 pic.twitter.com/y4ppqVIdNv
ブルーシロップやバタフライピーという青いハーブで色付けをして、こんな自家製コーラを作ったりもしています。
苺を添えた水色クリームソーダ pic.twitter.com/mQxdqLgSLo
— 新造真人|現代美術家 (@makotoshinzo) March 21, 2020
そんなわけで、とっても気持ちのいいお肉屋さんを見つけられて、ハッピーです。また他の好きなお店のこともnoteで書こうと思っています。今の候補を下にあげておきます。気になる方は、noteやtwitterをフォローしてくれたら新しい記事が届きます〜〜!よろしくお願いします!
・下高井戸のたい焼き屋さん「小倉庵 」
・鵠沼の映画と本とパンの店「シネコヤ」
・小田原の柑橘農家「矢郷農園」
・天体観測が楽しめる三鷹のお茶屋さん「西野園」
・井の頭の写真集専門店「 book obscura」
・豪徳寺の深夜にやってるクレープバー「エスグラ」
いただいたサポートは、これまでためらっていた写真のプリントなど、制作の補助に使わせていただきます。本当に感謝しています。