決める勇気
中学生のとき、占い師になりたかった。
なぜそう思っていたのかはよく覚えていない。
数年前、人生のターニングポイントに立った時、プチ占いジプシーを経験したことがある。
ある日は電話占いで、あんたは夢見る夢子ちゃんだよ。と、なんだかよく分からないまま終わり。
ある日は対面占いで、なにやら竹の棒をじゃらじゃらと転がすおばちゃんに、淡々とお説教され。
ある日はタロット占いで、私の言うようにしないと大きい事故や病気になるよと言われる。
無論、わたしのチキンハートが泣いたのは言うまでもない。
だが、今でも占いは好きだ。
§
多くの経営者は、決断を迫られた時に占い師に視てもらうことがあるそうだ。
トップに立つ者は、自身の決断が組織の未来を大きく変える。という責任と孤独を背負っている。
ある時、わたしには想像もつかないような、グローバルで現実的でリッチな世界に住んでいる組織のトップが、やはり占いに訪れるという話をしてくれた。
組織を移籍し拠点を変えるという大きな決断に迫られた時、ハワイローカルのある占い師に相談した所、移籍は辞めた方が良いとアドバイスを貰ったそうだ。
それを聞いた彼は、分かった!移籍を実行する。と自信満々に決断を下したのだ。
彼の圧倒的な精神力・決断力の高さと同時に、
わたしの中で占い師という存在を深く肯定した。
§
自分の人生は自分の選択であることを忘れてはいけない。
そして、占い師を頼らずとも、それぞれの価値観でアドバイスをしてくれる人が周りにいる。
人の話は良く聞いた方が良い。
アドバイスをすべて受け入れろという話ではもちろんない。
相手の言葉の背景をしっかり理解した上で、
わたしの背景と心が何を感じているのかをよくよく観察する事こそが本質。
否定の意見を言ってくれる相手は、自分の心の有り様をしっかりと見せてくれる。
確かにそうだなと思うことも自分。
いや、そうじゃない!と思うことも自分。
心の声を聞き、自分を信じて、えいやっ!と飛び込む勇気。自分を大切にする側を選ぶ勇気。
失敗したっていい。
過去の勇気が、今の自分を支えている。
今、過去を見つめているわたしがいるように、
今を見つめてくれている未来のわたしがいる。
「決断してくれてありがとう」