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つれづれなるままに、I


ぬいぐるみは家畜化されたしあわせだし
きみはいつまでも鱗粉をたたえているし。

満腹よりも空腹の余白が心地よく
眠る夜の静けさよ。

いつも心に月がいる。

たとえばシャッターを上げたら逢瀬で
自転車をそぞろに漕ぎ仰ぐのは片恋なのかもしれない。

星の見えぬ現代にあなたがいてくれてよかった。
昼、うすぼらけに見せたのは救いで
夜、抱きしめてくれたのはアガペーだろうか?

そういえば、むかしは車窓からずっとずっと追いかけられていると感じたものだ。
いまではこちらが光を乞うばかり。

ところで、いや、これは野暮である。


夜を待つ。

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