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日記 4/10 引っ越し1日目

今日は引っ越しをした。
昨日書いた通り住んでいた部屋の荷物が全くまとまっていなかったので、母の協力のもと部屋を掃除して分別をして段ボール箱にひたすら荷物を詰めていった。昼過ぎになんとか移動させられるほどの荷物のまとまりができて、その代わりに今までの部屋に積み上がってた持ち物の山が消えた。まとめてみるとあっけない。声の響きも日の入り方もなんだか変わった感じ。

私は記憶を長く持っているのが下手なので、記憶の頼りになるものを捨てるのが苦手だ。捨てると忘れてしまう思い出が沢山ある。レシートもノートの隅に描いた落書きも使い終わった瓶もなんでもが部屋に残っていて、引っ越し準備を阻んでいたのは大体がそうしたもう使わないものだった。でも、自分でも気づかないうちに自分は変わっているもので、今日は捨てられた。記憶が無くなっても私が無くなるわけじゃないからたぶん大丈夫、といつの間にか思えていた自分にもうなってる。その自分に便乗して、思い切ってこれまで使った台本も捨てた。フライヤーの束も。ものすごい量だった。台本を見ると思い出す「うまくいかない」自分、これで成仏してくれ。堪忍してね。良い思い出だけ持って出ていきたいし、忘れないけど忘れちゃっても大丈夫だから、台本はもうなくて大丈夫。どうせデータで残っているし。ゴミ袋は6個出来た。

祖母が最後の方で部屋の様子を見にきて「今までゴミ箱に住んでたんじゃないの」とちょっと嫌な感想を言った。ちょっと嫌だったから何も返せなかった。途中で不動産屋さんから電話がきて、なかなか鍵を取りに来ない私への催促があり、そのあたりでようやく荷物を車に積み終えて出発した。

元の家から1時間半かけて新しい家へ。鍵を受け取って車から荷を下ろし全ての荷物を自分の部屋に上げた。エレベーターがないので高い階にある新しい部屋に荷物を上げるのは骨が折れたけれど、今年初めて着た半袖の下で汗ばんでいく肌の感触が好ましくて、たぶんワクワクしてたんだと思う。すぐに部屋の窓を全開にしてバルコニーから見える羨望を眺めた。本当にこの部屋にしてよかった。少し狭いけど見晴らしに一目惚れして決めた部屋だったから、きっとこの先の私を何度もこの景色が助けてくれると思う。

まだベッドがないのでまだ今日は元の部屋で寝る。明日はあの部屋で眠れますように。ベッド、冷蔵庫、洗濯機、電子レンジを明日買いたい。今日は明日に続きます。

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