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人生で大切なのは、僕のようなレコメンド機能に洗脳されたおっさんにならないことだ。

「お、プロフィール画像変わってる」
「わぉ、子どもさん大きくなったなぁ」 

通勤の手持ち無沙汰の時間帯に、LINEの友達のアイコンをボケーっと流しみて、近況を確認していた。

何気なくふと 「知り合いかも?」というボタンが目に入り、「はて?」と思って押してみると何やら全く見覚えのない人物や名前が表示された。 

あれれ?

LINEって互いに電話番号を知らなければ表示されないよね?って思ったり、同じLINEグループ内の人が追加登録すると、友達の友達にあたる人にまで「知り合い」に出てくると聞いたことは確かにあったが……それもない。

全く身に覚えがない。
なんだこれ?

間違いなく言えることは奇麗なお姉さんが、季節ハズれの水着姿でキメ顔ポーズをして微笑みながら僕に愛の視線を送っていることだ。 

こいつは・・・誰だ?

こんな美女と知り合いだったかな。
キャバクラなんて20代前半までしか行ってないし、その頃の嬢はもう40代。

むむむむ、そうなるとやっぱり違うな。
知り合いかも?と言われても、断じて知り合いではないのだ。

怖くなったので
「LINE 知り合いかも 美女 水着」
でググってみたところ、どうやらスパム業者が僕を「友だち追加」し、そのことによって僕のLINEに「知り合いかも」と表示されてしまった可能性が一番高いと分かった。

変な操作をせずに放置していれば問題はないようなので、とりあえず安心できたような、やっぱり知り合いであって欲しかったような、なんだか朝から複雑な気持ちに陥ってしまった。

ググり終わってページを閉じるとスマホのスクリーン画面が目に飛び込んできた。

我が子三人衆が笑って僕を見ている。

おっと。
ふと我にかえった。

何を気持ち悪いことを想像していたんだと自分を戒め、友達追加ボタンを押さずにそっとLINEを閉じた。

Facebookのレコメンド機能は「脅威のレベル」

僕自身、今は全くログインしなくなったが、Facebookは独特なレコメンド機能によってウザいぐらいに「知り合いかも」と言って、知らない人を通知された。

FacebookのユーザIDは本名で登録されることが多い。「知り合いかも」と言われても聞いたこともない苗字で、聞いたこともない名前。

こんなのいくら記憶力が悪くなった僕でも1秒で知り合いかどうかなんて分かる。
しかし、ジーッとこちらをみつめて微笑みかける奇麗なお姉さんのアイコンを見ながら若かりし僕はやっぱり思っていた。

「知り合いであって欲しい……」

あぁ、男の悲しいさが
ついにはその願望がまさってしまい、衝動に駆られた挙げ句に名前をクリックする男児、オレ。

ほぅほぅ、ふむふむ…
共通の知り合いはこいつとこいつか...
お?他にも写真があるじゃないか。
どれどれ。
おぉ...なかなか攻めた写真やね〜。
なるほど...ほうほう…
こりゃ、なかなかのポテンシャルの女子だわ。あれ?もしかして、、、一回会ったことある?

男の「強い欲望」は時として記憶を曖昧にする。

しかし一通り確認した結果、やはり冷静に考えてこの人とは人生で一度たりとも出会ったことが無いことを確信する。

間違いない。この人は知らない人だ。

そう。実際のところ知らない人までも、facebookはよく間違って拾ってくる。しかしfacebookのレコメンド機能の秀逸さは他のものよりもワンランク上で次元が違う。もはや個人情報ダダ漏れの脅威を疑うレベルの域に達しているといっても過言ではない。

グループに参加している人、同じ写真にタグ付けされている人、同じネットワークに所属する人(過去にしていた人)を抜け目なく、そして漏れなく抽出し、通知してくるのだ。

YouTubeのレコメンド機能は「麻薬レベル」

僕がnoteを習慣化して得られた最大の恩恵は、記事の作成に費やす時間によって、YouTubeを回遊する中毒症状が完治したことだ。

それまでの僕は何か観たい動画があるからYouTubeを開くのではなく、単に動画を観たいがためにYouTubeを開いてしまっていた。

もぅ本末転倒もいいところである。

思春期真っ盛りの男子的に言うのであれば「あの女優さんのAVが観たい」というよりも、「とにかく何でも良いからエロであればいい」といった質にこだわらないAVを漁りまくる感覚である。

女子的に言うなら、好きな人と恋愛したいんじゃなくて、恋に恋しているワタシって……生きた心地する♡・・・状態になりたい感覚である。

YouTube関連動画欄には、いま再生している動画と直接的に関連している動画だけでなく、自分が興味関心を持つであろうポテンシャルの高い動画が陳列されている。

過去に自分が観た動画から、自分という人間の習性や興味が丁寧に分析され、最適な動画が割り出されているのだ。

そこを漁り続けると何が起こるかと言うと「無限ループ」である。

僕が、お笑い動画を見ていると関連動画には同じ芸人の違う番組が陳列される。そしてしばらく陳列物を漁っているとその中に、ポツンと「投資」の動画が紛れ込む。

すると僕は、お笑いに飽きた頃に「投資」の動画を見始めこれも一通り漁ることになる。それにも飽きてくる頃に、今度は関連動画に「マラソン」が唐突に出現する。

それもやっぱり一通り漁ってしまうが、飽きてきたなと思い始めた頃に、なんと「お笑い」動画が関連動画の陳列にヒョイと出てくるのだ。

その頃には脳がお笑いを欲しているから、改めてお笑いを漁り始めることになる。

僕の興味ある動画を陳列され、僕は言われるがままにポチってしまう。

果てしなき「無限ループ」の世界にまんまと連れて行かれてしまい、僕はいつからか依存症状があらわれ始めた。気付かないうちに脳がハックされてしまい、スマホを見ずにはいられなくなってしまっていた。
常にボーッとして、物事に集中できず、麻薬を欲しがるジャンキーみたいにスマホを開いて動画を観たくなってしまう。

これが困ったことに大人のスマホにまつわる依存症は誰も注意してくれることがなく、ただひたすらに時間を失っていくのだ。

その上、膨大な時間を費やしたところで何も残らない。何千、何万時間と費やして、一通り最新の興味がある動画を見終わった時に初めて気付くのだ。

「なぜオレはあんなムダな時間を過ごしたのだ...」

と。

ここまで脱落せずに読んで頂いた読者さんには申し訳ない笑
ここからようやく本題に入り、伝えたいメッセージを久々に「真面目」に綴ったものの熱くなりすぎて5000文字を超えてしまいました。3記事連続となりますが、続きは「後編」記事とさせて頂きます。

5000文字なんて誰が一気に最後まで読んでくれるんだって話ですね……

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育児、マラソン、投資の仲間をnoteを通じて皆様と交流できたら幸いです。どうぞよろしくお願いします。 by ゆづお


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